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「バリアフリー・モータースポーツフェスティバル」2年ぶり開催

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「バリアフリー・モータースポーツフェスティバル」2年ぶり開催

ラリー北海道を前に、マシンのデモランも?

 身体に障がいのある方と健常者がともにモータースポーツを楽しむという主旨で、北海道にある新千歳モーターランドで開催した「バリアフリーモータースポーツフェスティバル(BMF)」。2016年および2017年の9月と2年連続で開催された(初開催は2001年)が、昨年は諸事情により休止。2年ぶりの開催となった。

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 今回は、JMRC北海道が主催する「北海道モータースポーツフェスティバル」との共催という形となり、名称も「北海道モータースポーツフェスティバル with バリアフリー」として開催。これまで同様、主催するのは、バイク事故での下半身麻痺の障がいにより車イス生活を送っている佐藤友治さん(写真中央)。事故後、さまざまな障がい者スポーツを経験し、なかでもモータースポーツへは、健常者・障がい者の枠はまったく関係なく、同じフィールドで同じルールの下、勝負ができる、と常に挑戦を続けている車イスレーサーのひとりだ。

 最近ではTOYOTA Gazooラリーチャレンジへの挑戦といったラリー活動も多く、今回のラリードライバーを多く集めてのイベントは、まさにその延長戦上。自身の手動装置を装着したトヨタ86を持ち込んで同乗走行も担当し、多くの観客を楽しませていた。

 終日好天に恵まれた9月16日(祝・月)。新千歳モーターランドには、輸入高級車からはたらくクルマまで実にさまざまな車両を展示。アクティブセーフティパークでは、ジムカーナイベントやオートテスト、カートコースでは手動式レーシングカート試乗体験、ダートコースではデモンストレーション&同乗走行など、数々の走行イベントも行なわれた。そして第一駐車場では、パラリンピックスポーツ体験コーナーが設置され、最新車いすの展示&試乗体験ができるコーナーも登場した。

 会場には一般参加者だけでなく、地元北海道の車いすラグビー・チームである「SILVERBACKS(シルバーバックス)」のメンバーも来場。車いすラグビーの認知、普及活動を行なった。 さらにはステージカーも登場。横浜ゴムの「ADVAN FLEVA(アドバン・フレバ)V701」のウェブ・プロモーションビデオに出演する女性3名のインストゥルメンタル・ユニット「MODEA (モーディア)」も前回に引き続いて参加となった。

 モーディアは石橋尚子さん(ヴァイオリン)、田中 葵さん(キーボード)、一丸聡子さん(パーカッション)によるユニットだが、今回は石橋さんの替わりにTsukasaさんが合流。「MODEA with Tsukasa」として3回の演奏を行なった。

 今週末に「ラリー北海道(9月20日~22日)」を控えたタイミングでの開催ということもあって、会場には、奴田原文雄&新井敏弘というトップドライバー2名、またラリー北海道には出場はしないものの、全日本ダートトライアル選手権PN2クラスでチャンピオンを決めた宝田ケンシロー選手、そして、車いすレーサーとして活躍している青木拓磨選手、他にも美人ラリードライバー・クロエリこと黒澤恵里選手、さらには大井貴之選手も駆けつけた。

 各選手は、それぞれのマシンでデモ&同乗走行を行なってくれたが、トップラリードライバーの二人は、なんと週末の全日本ラリーに使う本番マシンを同乗車として使用。奴田原選手は「前回の横手のラリー以来、乗る機会がなかったから、久しぶりのランエボだった」とも。週末に向けた良い車両確認の機会になったのかもしれない。

 会場に詰め掛けたラリーファンをはじめとした来場者が注目する中、2台は盛大に砂を蹴散らしながら迫力の走行を展開。走行が終わると拍手が沸き起こった。 また、会場に登場したGRスープラも大井選手のドライブでジムカーナコースを激走。まだなかなか見ることのできない車両だけに、こちらも多くの来場者の注目を集めた。

 さらにステージではプロラリードライバー3人によるトークショーも開催。3人ともに参戦経験のあるアジアクロスカントリーラリーの話から、現在トップ争いが非常に接戦となっている全日本ラリーの話にも話題が広がった。また、トークショーでは手話通訳もあり、バリアフリーイベントらしい配慮も各所にみられるものとなった。

 そしてこの日の最後には、参加者全員による恒例の車いすレースを実施。参加プロドライバーの多くが車いす初乗車だったが。レース前には青木選手から”車いすを速く走らせるコツ”を聞き出すなど、各選手の闘争心も激化。

 勝ち負けが掛かるとがぜん本気モードになる各選手の楽しいバトルに会場の参加者全員がくぎ付けとなった。ただ、新井選手はこのレース後にしきりに脇のあたりを気にしており「こりゃ筋肉痛になるな…」とも。週末のレースに影響が出ないことを祈りつつ…。

 決定から開催まで実に短い告知期間ではあったが、多くの来場者に恵まれた今回のBMF2019。イベント終了後、このBMFを主催する佐藤友治さんは「今回はトヨタさんに、告知を含め強力なサポートをいただき、無事に2年ぶりの開催ができました。来年もぜひやりたいと思っています。他のメーカーさんにもぜひ加わっていただいて、メーカー間もバリアフリーで、もっと大きく開催できれば、と思っています」とコメントしてくれた。

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