■2日かけてじっくり下調べ
ヴォンジュール!
ラリードライバーの川名です。参戦記も6話目を迎えましたが、本日もフランスでの活動の模様をお伝えいたします。
【川名賢のフランスラリー参戦記 05】208ラリー4初テスト!公道封鎖の欧州流テストでわかった、ニューマシンの驚くべき点とは?
前回無事マシンテストが完了し、いよいよ今回はコースレキの模様をお伝えいたします。
コースレキとは、ペースノートを作成するために実際のステージを事前に走行すること。回数も時間も決められている、ラリーという競技にとってもっとも重要な準備作業です。
フランス選手権のレキは2日にわたって行われます。レキの車両もアスファルト路面の選手権ではレキ用のクルマを用意しなければなりません。(フレンチグラベル選手権では本番車でレキをします。)なので今回はレンタカーでそのままレキを行いました。
キャシーが持っているのがレキ用のゼッケンやラリー車のゼッケン、大会スポンサーステッカーです。
アスファルト選手権のレキの回数は2回、ちなみに今回のラリーのアイテナリーはこちらです。
『ES』と書いてあるのが『SS』、ちょうど真ん中くらいに赤い字で数字が縦に並んでいますが、これが各ステージのSS距離です。ロングでSS1の20.18km、ショートでSS5、SS9の8.99kmと見ることができますね。
リエゾン距離が2日トータルで385km、これにSSトータル距離187.88kmが加算された、573.26kmが全行程になります。
今回のステージはトータル14本(Leg1:7本/Leg2:7本でしたが、SS7とSS11が道路崩落のためキャンセル)、Leg1のリピートをLeg2に行う流れです(赤字のステージ名で確認してみてください)。
■文字通り、朝から晩まで
レキはどうなるかというと、7本のステージを2回レキするので本番と同じような距離をレキで走るわけですね……。ラリーってタフですよね。ということで水曜日の朝7時からレキに出発し、レキ終了時間の19時までクルマに乗りっぱなし。次の日も午前の半日乗りっぱなしでレキを行いました。
コースは日本の様な中低速のテクニカルなセクションから、日本のラリーではなかなかお目にかかれないハイスピードデンジャラスセクションまで、フランスの地形を生かしたステージが用意されていました。
コース内の写真はラリーのあとにドライブに行って撮影したものなのですが、コースの雰囲気をぜひご覧ください。
スタートはこんな感じでブラックマークががっつり。
景色が最高に素晴らしいヘアピン。景色がいいということは、コースアウトしたらかなりヤバいということを意味しています(笑)
コーナーイン側がカットできそうな場所をレキで見つけるのがタイムアップのキーとなります。レキの時はあった芝も、ラリー後はこの通り芝がなくなってしまっています。
ヘアピンコーナーや高速からのブレーキングの場所にも生々しいブラックマークが。
モンブランがバックに写る有名なフォトスポット
ちょこんと写真奥にとがっている山がモンブランです。
と、こんな感じでレキをしてきましたが、めちゃくちゃ疲れるしお尻痛くなるし終わるころにはドラコドラ共にげっそりです(笑)。
でもラリーではレキの重要性がかなり高く、速いドライバーほどレキの重要性が高いと話します。ラリーの9割をレキが占めると話すドライバーもいるくらい大切なことなのですね。
そういえばレキ中に休憩するのは、ほんとお昼のときの30分くらいなのですが、お昼に寄ったベーカリーでサンドイッチを頼んだらイメージと違うサンドイッチが運ばれてきました(笑)
おいしかったからオールオッケー!!
次回はレキ中に起こった幸運な話と、レキの夜の幸運な話をしたいと思います。
オーヴォワー!!
【川名 賢(かわな・すぐる)】
2019年にFIA アジア・パシフィックラリー選手権(APRC)のAPRC3クラスでチャンピオンを獲得した、国際ラリー経験豊かな若手ラリースト。全日本ラリー選手権の王座や、優勝、チャイナ・ラリー選手権での優勝などタイトルは数知れず。ヨーロッパでのラリー参戦は2015年以来となる。プジョーの最新ラリーカーでどこまで欧州勢と戦えるのか、注目だ!
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