今から20年ほど前、新しい世紀に変わる頃。クルマに対する考え方も変わり始めていた。そんな時代の輸入車ニューモデルのインプレッションを当時の写真と記事で振り返ってみよう。今回は「フォード モンデオ V6」だ。
フォード モンデオ V6(2002年)
去年(編集部註:2001年)に日本デビューを果たした2代目のフォード モンデオは、品質と性能が高次元でバランスしており、しかもコストバリューが高いことでも日本で注目を集めている。ジャガー初のコンパクトサルーン、Xタイプと多くのコンポーネンツを共有していることからも、素性の良さは分かるだろう。まさに、隠れた実力派といえる。
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日本仕様のパワーユニットは2Lの直4 DOHCのみだったが、今回、新たにコスワース社と共同開発した2.5Lのオールアルミ製V6 DOHC「デュラテック」が追加設定された。グレード的には、2Lの上級グレードだったGHIA(ギア)の名が与えられた。
これまでの2L搭載モデルも高いシャシ性能で満足度は高いクルマだったが、ボディサイズからするともう少し大きな排気量のエンジンが望まれていた。さらに今回、トランスミッションにはJATCO製の5速ATが組み合わされた。外観ではヘッドランプにはHIDが採用され、またESPも標準装備されている。
2Lを搭載したモンデオはなかなかキビキビと走ってくれたが、2.5LのV6ではどうなのか? 2Lより最高出力で25ps、最大トルクで3.0kgmパワーアップしているとはいえ、車両重量は130kgも重くなっている。その増加分の大半はフロントのエンジンや補器類に相当するから、ハンドリングはスポイルされているのでは・・・と心配していたが、それは杞憂に終わった。
2.5Lエンジンと5速ATとのマッチングが良く、高速クルージングからワインディング走行まで、余裕を持ってこなしてくれたのだった。とくに秀逸だったのは、高速ワインディングロードでの気持ち良さ。ロールを抑えながらも突っぱり感のない走りっぷりを見せる。しっとりとしたグリップ感とでも言えばいいだろうか。
ステアリングのフィールも適度にクイックで、ハンドリングは軽快。なかなか好印象だった。5速ATはシフトスケジュールもギアリングも吟味されており、またシフトショックも少ないので不快感はない。
乗り心地はヨーロッパ車らしいもので、腰のあるしなやかな硬さでけっこう快適だ。最近のスポーティな日本車にはやたらと硬いモデルもあるが、このモンデオはロングツーリングでも疲れにくい、まさにツアラーぶりを発揮してくれそうだ。
モンデオ 2.5Lには2Lと同じくワゴンも設定されている。ヨーロッパ仕様には5ドア ハッチバックも設定されているが、これは導入されていない。ワゴンの走りっぷりもセダン同様に好印象だった。ワゴンとセダンではリアサスペンションの形式が異なるが、荷物を積載する関係でワゴンのほうが少し硬めの設定だ。とはいえ、リアシートでも乗り心地に不快感はない。
2Lのモンデオも質実剛健なイメージのクルマだったが、2.5Lを搭載して、そのイメージにさらに磨きがかかったようだ。目立たないが仕事のできるやつ、モンデオ 2.5はそんなクルマと言えるだろう。
■フォード モンデオV6 GHIA 主要諸元
●全長×全幅×全高:4730×1810×1420mm
●ホイールベース:2755mm
●車両重量:1510kg
●エンジン形式:V6・DOHC・横置きFF
●排気量:2494cc
●最高出力:125kW(170ps)/6000rpm
●最大トルク:220Nm(22.4kgm)/4250rpm
●トランスミッション:5速AT
●タイヤ:205/55R16
●車両価格(当時):323万円
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なんで免許取立ての私に受け継がれたかは簡単な話しでオヤジの乗り換えの際に二足三文の下取り査定だったみたいです。ココが全てだね。