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ジツはガラパゴスじゃなかった!? 海を渡った軽自動車5選

■意外と多い!? 海外で活躍する軽自動車

 ここ数年、日本の自動車市場でもっとも販売台数が多いのは軽自動車で、現在OEM車を含めると、光岡を除いたすべての乗用車メーカーから軽自動車が販売されている状況です。

【画像】ブラジル製の「ジムニー」がカッコよすぎる!海外仕様の軽自動車を見る(19枚)

 軽自動車という言葉が誕生したのは1949年で、黎明期は3輪トラックやコミューターのようなモデルばかりでしたが、1955年にスズキ「スズライト」が発売され、これがいまに続く軽自動車の基礎になったモデルといわれています。

 その後、軽自動車は日本人のニーズに合わせて進化してきましたが、日本独自の規格であるため「ガラパゴス化」した商品の象徴のように扱われました。

 しかし、一部の軽自動車は海外へ輸出、もしくが現地生産されているケースがあります。そこで、海を渡った軽自動車や派生車を5車種ピックアップして紹介します。

●スバル「スバル360」

 1958年、スバルブランドの起源となる軽自動車「スバル360」が発売されました。当時の通産省が提示した「国民車構想」に則って開発され、マイカーを持つことを夢から現実に変えた日本の自動車史に燦然と輝くクルマです。

 搭載されたエンジンは空冷2気筒2サイクルで最高出力16馬力ながら、大人4人乗車でも最高速度は83km/hに達し、乗り心地や操縦安定性も当時の小型車と比べて遜色なかったといいます。

 そして、1960年代になると、スバル360は個人が輸入するかたちでアメリカに上陸。左ハンドルなこと以外は、ほぼ国内仕様のままだったようです。

 1970年代には商用バンの「サンバー」と共にアメリカへ輸出されましたが、やはり安全性の面でアメリカでの販売は厳しく、わずかな期間で販売を終了。

 いまもアメリカで左ハンドルのスバル360は現存しており、クラシックカーイベントなどで見ることができます。

●ダイハツ「クオーレ」

 ダイハツの海外進出は意外と早く、1959年には3輪トラックの「ミゼット」をアメリカへ輸出し、その後は東南アジアを中心に展開してきました。

 さらに、2013年に撤退してしまいましたが、欧州にも進出しています。

 その欧州で販売していたのが1980年に国内で発売された「ミラ」で、車名はかつて日本でも使われていた「クオーレ」となっていました。

 初代はほぼ日本仕様のままで550ccエンジンを搭載していましたが、2代目からは850cc、そして5代目では1リッターエンジンを搭載。この1リッターエンジンは「ミラジーノ1000」にも搭載されています。

 ボディは日本仕様と大きく変わらず、左ハンドル仕様とイギリス向けの右ハンドル仕様がありました。

 なお、ミラはダイハツとマレーシア資本との合弁企業であるプロドゥア社でライセンス生産され、インドネシアなどにも輸出されています。

●ダイハツ「コペン」

 2002年に発売されたダイハツ「コペン」は、660cc直列4気筒ターボという軽自動車としては贅沢なエンジンを搭載した、オープン2シータースポーツカーです。

 軽自動車ならではの維持費の安さでセカンドカーとして人気となり、2012年まで販売されました。この初代「コペン」も欧州進出を果たしています。

 輸出当初は日本と同じく660ccターボエンジンのままでしたが、後に1.3リッター直列4気筒自然吸気エンジンに換装。

 ボディは国内仕様と同等ですが、仕向地の法規に合わせる最小限の変更が施され、ハンドル位置は当初右のみでしたが、後に左も設定されています。

 なお、日本でも1.3リッターモデルが欲しいというリクエストがあったようですが、実現することはなく、わずかな台数が業者によって逆輸入されました。

■ジムニーの海外仕様がカッコイイ!?

●スズキ「アルト」

 スズキは1980年代初頭にインドへの進出を果たし、現地では自動車=スズキというくらいの圧倒的な支持を得て、その後はアジア圏を中心に南米にも進出し、現地生産をしながら好調なセールスを記録しています。

 そして、2019年6月にはパキスタンで新型「アルト」が発売されました。パキスタン仕様のアルトは、国内仕様のアルトと同じボディに660ccエンジンを搭載し、パキスタンの道路事情を考慮して最低地上高を15mm高くするなど、使用環境に合わせた変更が施されています。

 スズキは1982年からパキスタンで現地生産をおこなっていますが、軽自動車をベースに800ccから1000ccのエンジンを搭載したモデルが中心でした。

 しかし、このアルトはスズキの海外拠点で初となる、日本の軽自動車規格と同じボディとエンジンを採用したモデルです。

 外観は日本仕様から大きな変更はありませんが、フロントグリルの空気導入口が拡大、追加され、パキスタンの気候に合わせてラジエーターの冷却性能を向上させています。

 さらに、国内仕様では樹脂製のフロントフェンダーと燃料タンクが装着されていますが、現地調達部品に置換するためにスチール製に変更されました。

●スズキ「ジムニー」

 現在、唯一無二のクロスカントリー軽4WDのスズキ「ジムニー」も、海外進出を果たしたモデルです。

 1985年には第2世代の「ジムニー1300」をベースに、「サムライ」と名付けられて北米や欧州に輸出され、高い人気を誇りました。

 また、インドのマルチスズキでは、同じく第2世代をベースにロングホイールベース化した「ジプシー」が販売されていました。

 さらに現行モデルも左ハンドルが設定されたため、ドイツやフランスなどでも販売が始まる予定です。

 ジムニーはインド以外でも生産されており、ユニークなのがブラジル製ジムニーで、現行モデルも販売していますが、先代ジムニーシエラをベースにカスタマイズされたモデルも併売しています。

※ ※ ※

 今回紹介した5車種以外でも海を渡った軽自動車は数多く存在し、ホンダも「N360」に600ccエンジンを搭載した「N600」をアメリカへ輸出していました。

 また、近年は中古の軽トラックが海外へ輸出されるケースが増えているようで、北米では牧場など私有地内の移動用として使われているといいます。

 本来、そうした用途にはATVというバギーのような車両がありますが、軽トラックならばエアコンやヒーターが装備されていることから、快適な移動ができるため人気となりました。

 国内専用と思われていた軽自動車ですが、意外と海外でも活躍の場がありそうです。

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