この記事をまとめると
■TOYOTA GAZOO RacingがダイハツのコペンをカスタムしたコペンGR SPORTを展開
100台限定車に4400人が殺到した「ミライース tuned by D-SPORT Racing」! ダイハツ本社の1号車出荷式に潜入!!
■エンジンはノーマルとしつつ専用エクステリアや足まわりで軽快な走りを実現
■現行型のコペンは2026年8月下旬をもって生産終了と発表されている
ダイハツとトヨタのコラボで生まれた奇跡の1台
2019年10月15日、トヨタが衝撃的ともいえる新型車を発売した。それが、「オープンエアの喜びと、TOYOTA GAZOO Racingの意のままに操る喜びを融合した新感覚ライトウエイトスポーツ」を追求したという、コペンGR SPORTだ。
そう、ダイハツの軽オープンスポーツカーのコペンを、メーカーを超えてトヨタが、TOYOTA GAZOO Racingの展開するスポーツカーシリーズ初の軽規格のGR SPORTシリーズとして、ラインアップに追加したのである。これは、トヨタとダイハツの兄弟車云々などとは別次元の話だ(そもそもトヨタではコペンのラインアップがない)。
中身としては、GRといえども開発はあくまでダイハツが担当し、トヨタのGRカンパニーが企画、味付けを行った、ダイハツ側でも販売するダブルネームの1台である。その背景には、トヨタはラインアップにないライトウエイトスポーツを加えることでトヨタの商品群、GRの商品群の幅を広げ、手に入りやすいGRをラインアップに加えたい意向と、ダイハツ側はコペンに、たとえば、スバルのSTIや日産のNISMOのようなモータースポーツ由来のシリーズを加え、ダイハツが誇るスポーツカーのコペンをより広め、販促につなげたいという意図が合致した背景から生まれたわけだ。
ただし、GR SPORTの流儀どおり、パワートレインはノーマルのまま。つまり、FFの2WDの駆動方式、KF型660cc直3ターボエンジン(64馬力/9.4kg-m)、トランスミッションは7速CVT(パドル付き)または5MT(スーパーLSD標準)と、標準のコペンからそのまま引き継がれている。
では、どこがGRなのかといえば、ボディ剛性や足まわりのチューニングが主。具体的にはフロントブレースの追加やセンターブレースの形状変更などによってボディの最適な剛性バランスを実現するとともに、サスペンションスプリングレートの最適化(赤塗装のコイルスプリング)、専用カヤバ製ダンパーの採用(コペンはショーワでコペンSはビルシュタイン)、電動パワーステアリングの専用チューニング、5速MT車のフロントスーパーLSD、走行性能と空力性能の向上を目的としたアンダースポイラー形状の精悍なフロントバンパー、バンパー側面の延長、フロントバンパーアウトレットの設定などが挙げられる。
そう聞くと、コペンをさらにハードに仕上げたように思えるが、じつは、そうではない。気軽にスポーツドライブを楽しめるGRのエントリーモデルとして、軽自動車のエンジンパワーを使い切り、日常のなかでもライトウエイトスポーツを楽しめる、しなやかな動きと接地感のあるフラットな乗り味、ステアリング操作とクルマの動きとの一体感醸成の追求を主眼として開発されたのだ。なお、生産はダイハツのスペシャリストが集結する池田工場コペンファクトリーである。
手に入れられる時間はもうほとんど残されていない
もちろん、コペンユーザーならエクステリアからひと目でGRコペンとわかる、水平・垂直を基調とした走行性能向上に寄与するアンダースポイラー形状のフロントバンパー、「GR」のアイコンとなるGRコペン専用の冷却性能向上に貢献する大開口ロアグリル=Functional MATRIXグリル、専用リヤバンパー(ディフューザー形状)、BBS製の専用マットグレイ塗装の鍛造アルミホイールが精悍さを表現し、低重心、ワイド&ローのプロポーションを強調しているあたりも、GRならではだ。
ブラックのみとなる2シーターのスポーツカーコクピットは、専用の自発光式3眼メーター、レカロシート、MOMO製革巻きステアリングホイール、ピアノブラック調加飾のセンタークラスターによって精悍で上質感ある雰囲気を醸し出している。もちろん、電動開閉式ルーフのアクティブトップを標準装備。ライトウエイトスポーツカーにオープンエアの魅力を付加し、風に身を任せられる爽快なドライビングを堪能することができるのだ。
そんな、トヨタ×ダイハツの強力なタッグで誕生したコペンGR SPORTを走らせれば、意外なほどしなやかでフラットな乗り心地のよさと直進性の確かさ、さらなるコントロール性の高さ、人車一体感に頬がゆるむことになる。カーブでのゆったりとしたロールはコペンと比べて大きめになるものの、そのぶんタイヤの接地性が向上している印象で、一方、あえてリヤタイヤを滑らすような痛快で自在な走りを楽しみやすい絶妙な匙加減のセッティングが施されているのである。
コペンGR SPORTはモノグレードで255万6400円(5速MT)、250万1400円(CVT)という手の届きやすい価格が魅力だが、現行モデルといえど、いつでも手が届くわけではない。なんと、ダイハツ・コペン、トヨタ GRコペンともに2026年8月下旬をもって生産終了と発表されているのだ(コペン本体は2024年10月下旬の時点で一部モデルの生産終了を告知している)。
その理由は明らかにされていないが、限定的な販売台数、部品供給問題、年々厳しくなる安全・環境規制の対応に伴うコスト増だけでなく、ここは嬉しい話かもしれないが、ダイハツが新たなコペン(つまり新型)の展開を示唆していることから、コペンの世代交代の一環とも考えられる。現行コペン、コペンGRを手に入れるなら、いますぐにでも動くことだ(在庫次第だが)。
あわせて、8月末のコペン、GRコペンの生産終了によって新車が買えなくなることから、中古車の価格が高まることも予想される(とくにMT車、修復歴なしの低走行車)。中古車狙いの人も(ダイハツ・コペン含む)急いだほうがよさそうだ。
それにしても、ホンダ・ビート、スズキ・カプチーノ、ホンダS660といった軽ライトウエイトオープンスポーツが一時期、一世風靡したあと生産が終了し、そのあとが続かないのが”大人の事情”かもしれないが、ダイハツ、トヨタの強力タッグでぜひとも次期型に、未来につなげてほしいものである。
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みんなのコメント
運転の楽しさはロードスターに負けず劣らず、フルオープン時の解放感も素晴らしく、このパフォーマンスを軽自動車のパッケージに収めたダイハツは頑張ったと思います。
次期モデル登場はまた数年後になるでしょうけど、きっと楽しいモデルにしてくれるでしょう。
期待しています。
やっぱりデブは損