手ごろな価格でピニンファリーナデザインを手に入れることができる
ピニンファリーナといえば、バッティスタ・ファリーナが1930年に創業したイタリアでも最大級のカロッツェリアであり、フェラーリやマセラティなど、高級車のデザインでも知られている。
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しかし、実はスーパーカーや超高級車だけでなく、日本車や海外のコンパクトカーのデザインも多数手掛けており、手ごろな価格で手に入れることができるピニンファリーナデザインのクルマも少なくないのだ。そこで今回は、予算200万円以内で入手することができるピニンファリーナが携わったモデルをご紹介しよう。
プジョー 205
1983年にプジョーの小型ハッチバック車としてリリースされた205は、実用的なハッチバック車という側面のほか、ホットハッチとしてのキャラクターも持ち合わせており、GTIは多くのファンを魅了した。
そんな205のデザインはプジョーの社内デザイン部門とピニンファリーナの合作によって生み出されたものであり、のちに追加されたカブリオレもピニンファリーナの手によるものとなっていた。
なお、205からの派生車種として1985年に登場した309に関してはピニンファリーナは関与しておらず、プジョーのイギリスデザインスタジオが担当していた。
ホンダ シティカブリオレ
「トールボーイ」と呼ばれる背の高いシルエットで広い室内空間を実現し、一躍人気車種となった初代シティ。シティのデビューは1981年のことだったが、3年後の84年には国産車としては14年振りのオープンカー(その前はホンダS800)となるシティカブリオレが登場。
このシティカブリオレの幌のデザイン及びカブリオレ化によるボディ構造の設計を担当したのがピニンファリーナだった。ピニンファリーナはデザインのみならず、設計や製造も担うカロッツェリア=工房であるため、シティカブリオレ以外にも多くのオープンカーを手掛けているのである。
その証拠にシティカブリオレのBピラー根本にはピニンファリーナのロゴエンブレムが装着されているというワケなのだ。
日産 ブルーバード(2代目)
日産の小型セダンの代表であったブルーバード。一時期はラリーなどのモータースポーツにも参戦しており、スポーツセダンといった側面を持ち合わせていたが、そのイメージのスタートも言えるのが1963年に登場した2代目ブルーバードと言える。そんな2代目モデルもピニンファリーナの作品のひとつだ。
1963年に登場した2代目ブルーバードは、65年にはSSS=スーパースポーツセダンを追加。また、日産車初のフルモノコックボディを採用するなど、メカニズム的には先進的なものを多く採用していたのだが、ピニンファリーナの欧州車的なリア下がりのデザインが日本では受けず、ライバル関係にあったコロナの後塵を拝する結果となってしまったのだ。
結局66年のマイナーチェンジでリア周りのデザインを一新することになるのだが、デザインが劣っていたわけではなく、あくまで当時の日本人の好みに合わなかっただけ。今見ると欧州車風のリアビューは美しさすら感じるほどである。
アルファロメオ GTV
アルファロメオの伝統的なネーミングであるGTVを1987年の消滅から8年ぶりに復活させたのが、1995年に登場したアルファロメオGTVだ。先代GTVとは異なり前輪駆動になってはしまったが、スポーツクーペらしい優雅な佇まいはさすがピニンファリーナといったところ。
特徴的な丸目4灯のプロジェクターヘッドランプや、フロント側に傾斜した深い掘り込みなど実用車とは異なる斬新なデザインは、今見ても古臭さを覚えることはないだろう。
2003年のマイナーチェンジではアルファロメオのアイデンティティーでもあるグリルが大型化され、それに伴ってフロントナンバープレートがオフセットされたが、これもピニンファリーナのリデザインによるもの。
マイナーチェンジで大きく印象を変えてしまうモデルも少なくないなか、イメージを損なわずモダナイズする手法もまたさすがである。
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みんなのコメント
前期型は本当に「美しい」と思うのですが、「高級車」になってしまうのかなぁ…?
「幌」の部品供給が無いので3年程前にワンオフで作ってもらった。
自宅から「幌」を制作してくれる会社まで500KM以上....。