“誰もが買えるスポーツカー”はこうして生まれた
1969年に登場した日産の初代「フェアレディZ」は、高性能ながら手の届く価格を実現し、スポーツカーをより身近な存在へと変えていったモデルです。
【画像】今なお輝きを放つ名車! 日産の初代「フェアレディZ」の不朽のスタイルを写真で見る(12枚)
初代フェアレディZの計画が動き出したのは、1960年代のことでした。当時の日産は、アメリカ市場での販売力とブランド力の強化を模索しており、販売を商社に委託する体制から自社の販売網構築へと舵を切っていました。
販売力が整った次は、ブランドイメージの強化です。当時のアメリカ日産の社長であり、「フェアレディZの父」と言われる片山豊氏は、ブランド価値を高めるにはスポーツカーが必要だと考えていました。すでに「ダットサンフェアレディ」が存在していましたが、オープン2シーターでは幅広い層への販売は難しく、日常でも使えるスポーツカーが必要だと感じていたのです。
当時のアメリカ市場で人気だったのは、ジャガー「Eタイプ」やポルシェ「911」でしたが、価格が高く、一般層には“高嶺の花”の存在でした。片山氏は「安価で高性能なスポーツカーをつくればヒットする」と確信し、新型スポーツカーの企画を進めます。
開発では、信頼性とコストの両立を重視し、エンジンやミッションは既存部品を有効活用。日本仕様には2リッターのL20型SOHCエンジンを搭載。最高出力130馬力・最大トルク172Nmを発揮し、扱いやすさと耐久性に優れていました。北米仕様には2.4リッターのL24型が搭載され、FRレイアウトやロングノーズ&ショートデッキというスポーツカーらしいスタイルを採用しています。
1969年に北米では「ダットサン240Z」として登場。3600ドル(当時の日本円で約130万円)という価格設定は、ジャガーEタイプやポルシェ911の半額以下で、見た目と走りのバランスが評価され、たちまち人気モデルとなりました。
日本でも同年10月、「フェアレディZ432(S30型)」が発売されました。これは「スカイライン2000GT-R(PGC10型)」と同じS20型2リッター直列6気筒DOHCエンジンを搭載し、160馬力・177Nmを発揮。価格は185万円と高額でしたが、走りを重視するユーザーを満足させる仕上がりでした。
同時に登場した量産型の「フェアレディZ-L」は、L20型エンジンを搭載しながら価格は84万円に設定。国産スポーツカーとしても破格のプライスタグで、多くの人にZの魅力を届ける存在となりました。
Zが支持された理由は、価格だけではありません。ロングノーズ&ショートデッキのスタイリッシュなデザイン、当時としては高水準のパフォーマンス、そして日常使いもできる実用性。この三拍子がそろっていたことが、多くの人に愛された理由です。
Zの登場によって、“高性能=高価”というそれまでの常識は覆されました。誰でも乗れるスポーツカーという新しい価値観は、ここから始まったのです。
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みんなのコメント
ほんとこういう記事を見ると書いている人の無知さを暴露していると思ってしまいます。
課長になったらカローラ、部長になったらコロナ、そしていつかはクラウン(役員)。クルマを持つのが夢の時代、持ってりゃ女の子なんざいくらでもデートし放題。
トヨタ2000GTがたった200数十万で買えた。
今の価値観で話しても意味ないわ。