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性能調整プロセスを再変更/ジョーカーを何枚切るか/可夢偉らレース後は日本直行etc.【第6戦金曜Topics】

掲載 更新 4
性能調整プロセスを再変更/ジョーカーを何枚切るか/可夢偉らレース後は日本直行etc.【第6戦金曜Topics】

 WEC世界耐久選手権の2025年シーズン第6戦『ローン・スター・ル・マン』が9月5日(金)に開幕。走行初日は計2回のフリープラクティスが実施された。ここでは、今週末の戦いの舞台であるサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)のパドックから最新のトピックをお届けする。

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ランキング首位で残り3戦を迎えるフェラーリ「5位あたりで戦えることを願っている」/WEC第6戦


■LMH&LMDhブランド代表者会議にHRC US社長も出席

 BMWのドライバー、シェルドン・ファン・デル・リンデが20号車BMW MハイブリッドV8を駆り、WECアメリカ・ラウンドのFP2で初日最速タイムとなる1分51秒946をマークした。これは、昨季2024年の同イベントでフェラーリのドライバー、アントニオ・ジョビナッツィ(51号車フェラーリ499P)が記録した1分52秒268を上回るものだ。

 対照的に、LMGT3ではラップタイムが2024年よりも遅かった。95号車マクラーレン720S GT3エボに乗り込んだショーン・ゲラエル(ユナイテッド・オートスポーツ)のベンチマークタイムである2分06秒545は、昨年の金曜日にダニエル・ジュンカデラ(82号車シボレー・コルベットZ06 GT3.R)が記録したトップタイムよりもほぼ1秒遅い。

 5日金曜の午前中、COTAで現在のWECハイパーカーブランドおよび新規参入ブランドの代表者全員が参加するミーティングが開催されたと理解されている。この会議では主にLMH(ル・マン・ハイパーカー)およびLMDhの将来のレギュレーションについて議論され、また現在の性能調整(BoP)プロセスも議論の対象となった。

 ハイパーカーのBoPは、サンパウロ戦では過去2回のWECレギュラーラウンド(第2戦イモラと第3戦スパ)のデータに基づいて算出された。しかしFIA国際自動車連盟は今週末の数値について、スパと同様に過去3回のラウンドのうち最良の2回のデータに基づいて計算されていると説明した。

 HRC US社長のデビッド・ソルターズもこの会議に参加したと考えられている。IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のみの参戦者であるアキュラも、将来の潜在的な規則変更によって影響を受ける可能性があるため、金曜日にサーキットで目撃された。


■2メーカーが居残りテスト

 今週末COTAのレースに参加するドライバーの多くは、鈴鹿サーキットで来週開催されるIGTCインターコンチネンタルGTチャレンジ第4戦『鈴鹿1000km』に出場するため日本へ直行する。該当者は小林可夢偉をはじめアレックス・リベラス、ケビン・エストーレ、ローレンス・ファントール、ラファエル・マルチェッロ、イアン・ジェームス、ザック・ロビション、アウグスト・ファーフス、ケルビン・ファン・デル・リンデ、マキシム・マルタン、ベン・バーニコート、リヒャルト・リエツらだ。

 プジョー・スポールのテクニカルディレクターであるオリビエ・ジャンソニは、火曜日に行うレース後のテストのためCOTAに留まるという決定の理由を説明した。このテストでは、同ブランドの2026年契約ドライバーであるニック・キャシディとリザーブドライバーのテオ・プルシェールらが参加する予定だ。

「昨年ここに来たとき、我々にとって非常に難しいコースだった」と語ったジャンソニ。「以前のテストから、レースウイークエンドよりもはるかに静かに、分析的な方法で作業ができることを学んだ。我々はこのコースをかなり苦手としているため学ぶべきことがたくさんあると感じた。また、このコースは富士やバーレーンに向けて作業するうえでまったく不向きというわけではない」

 プジョーはBMWとコースを共有し、ドイツのブランドは水曜日に追加で走行する。ジャンソニは「2台のクルマを走らせるつもりだが、これは年に数回許されているものだ。レースカーで行う方がはるかに簡単なので、効率的な方法だ」と付け加えた。

 アルピーヌのスポーティングディレクターであるニコラ・ラピエールは、2段階のBoPにより適合するようにアルピーヌA424の空力コンセプトを変更する計画を明らかにするとともに、2026年に向けたアップデートでエボジョーカーをいくつ使用するかを検討中であり、「まだ決定する時間はある」と述べた。

「エアロダイナミクスは我々が取り組んでいるテーマのひとつだが、開発の面では多くのことが進行中だ。だからオフィスは非常に忙しい。我々はジョーカーのために多くの異なるオプションを評価している」


■契約延長と連覇に「自身ある」

 ジェームス・カラドは、木曜日にCOTAで記者団に対し、フェラーリとの契約を延長したいという願望を表明し、将来に関するうわさについて言及した。この英国人ドライバーは2025年以降契約が満了すると理解されている。

 Sportscar365から交渉状況について尋ねられたカラドは、「アントネッロ(・コレッタ/フェラーリ・グローバル耐久レース責任者)と契約延長について話し合っている。明らかに、それが僕の目標だ。フェラーリは僕のホームであり、とくに他の場所に行きたいとは思わない」と答えた。

 カラドは残留に「かなり自信がある」と付け加えたが、契約合意のための明確な期限はないとも述べた。彼は「正直なところ、分からない。ドライバーがル・マン後、あるいはそれ以降にチームと話すのは普通のことだが、明確な期限はない。皆で集まって将来を整理するだけの問題だ」と説明した。

 ハート・オブ・レーシングのドライバー兼チームプリンシパルであるイアン・ジェームスは、昨年のCOTAでの成功、すなわちLMGT3クラスでのチームの勝利を繰り返すことに自信をみせた。

 彼は「ふたたびそれを成し遂げるためのすべての要素が揃っていると思う」と述べ、「アストンマーティンはここでの調子が良く、私はこのコースをよく知っているし、素晴らしいふたりのチームメイトがいるので、できない理由はない。しかし、このようなレースで勝つには多くの運とタイミングが必要だ」と続けた。

 ジェームスはさらに、サンパウロで初登場したグッドイヤー・イーグル・ハードタイヤの使用について「それがゲームチェンジャーになるとは思わない」と私見を述べた。「ミディアムタイヤは非常に良いタイヤであり、このタイヤ(ハード)は、非常に暑い状況でなければ恩恵がないだろう」と付け加えている。


■予選は日本時間の日曜早朝

 TFスポーツ・コルベットのドライバーで地元テキサス出身のベン・キーティングは、彼のホームラウンドに330人以上のゲストが来場すると明かした。

 キーティングは次のように語った。「地元で開催されること、そしてこのレベルでレースをするのは久しぶりなので、私にとってはとても特別なことだ。北米で唯一のWECレースがここ地元で開催されるのは、特別な意味がある。日曜日に良いパフォーマンスを発揮できるよう、これまで懸命に取り組んできた」

 国立コルベット博物館は、開館31周年記念イベントの一環として先週金曜日に2025年のコルベット殿堂入りメンバーを迎えた。キム・ベイカー、チャック・ジョーダン、さらにジム・ロバートソンとチャーリー・ロバートソンが正式に殿堂入りした。1998年の設立以来、コルベット殿堂はコルベットの遺産形成に貢献した個人に与えられる最高の栄誉だ。この殿堂は、レース、ゼネラルモーターズ/シボレー、そして愛好家の各カテゴリーにおける卓越性の頂点を表している。

 ダニエル・リカルドは9月5日、フォード・レーシングのアンバサダーに任命された。元F1ドライバーで8回のグランプリウイナーであるこのオーストラリア人は、同時に現役から退くことを明らかにし、将来的に耐久レースに挑戦する可能性を断ち切った。

 予選日となる6日土曜のCOTAでは、11時(日本時間7日1時)から60分間のフリープラクティス3が行われたあと、15時(日本時間7日5時)よりLMGT3とハイパーカー各クラスの予選とハイパーポールが実施される予定だ。

[オートスポーツweb 2025年09月06日]

文:AUTOSPORT web
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みんなのコメント

4件
  • hab********
    GT500のサクセスウエイトなら、透明化されてる分まだ納得がいかなくもない。
    ル・マンまで全勝したフェラーリが今年全く勝ててないトヨタとやっと同程度のBoPなんて、誰がどう見てもおかしいだろ。
  • WANN
    今まで優勝出来たのに、今年は全く優勝出来ないのはどうしてでしょうか?
    トヨタも大人し過ぎる
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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