先日行なわれたF1スペインGPでは、実は決勝レースフィニッシュ時にふたつのチェッカーフラッグが振られていた。これは冗談でもなく、事故でもなく、F1のビジネスの一環である。
自動車レースでは、白黒のチェッカーフラッグが振られると、そのセッションが終了されるのが常だ。それが決勝レースであれば、最初にそのチェッカーフラッグを振られたドライバーが優勝者となる。
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そんなチェッカーフラッグだが、先日行なわれたスペインGP決勝フィニッシュ時には2本振られていた。その模様は、DAZNの見逃し配信を見ても確認できる。
通常なら振られるチェッカーフラッグは1本のみだが、実はスペインGPの前にも日本GPやマイアミGPで2本のチェッカーが振られたのだった。
ただ、たとえ2本のチェッカーフラッグが振られたとしても、公式のチェッカーフラッグは1本のみである。
「最初に振られる旗は、常にFIAのロゴが入った公式チェッカーフラッグだ。それが、レース終了を告げるものだ」
FIAの広報担当者はそう語る。
つまり2本目のチェッカーフラッグには、レギュレーション上では何の機能もない。これは純粋にF1のマーケティング活動であり、カメラの前で目立つように演出されている。例えばスペインGPの際には、プロサッカー選手のロベルト・レヴァンドフスキが、この2本目のチェッカーを振る役割を担い、その模様が国際中継の映像にも乗せられた。
「このコンセプトは、サッカーなどの他のスポーツにおける、セレモニアルキックオフと似たものだ。ゲストが象徴的な試合開始に参加する形だ」
FIAの広報担当者はそう付け加えた。日本で言えば、プロ野球の始球式に有名人が参加する……そんな形に近いと言えるだろう。
ではこの2本目のチェッカーフラッグは、一体どんなモノなのだろうか? FIAの担当者は、こう説明してくれた。
「このフラッグにはファンの名前が記されている。その権利を購入することで、ファンはF1の歴史の一部になることができるのだ」
しかしその価格は安くない。グランプリによってその価格はまちまち。例えばハンガリーGPのフラッグに名前を入れる権利は3万9700円(241.95ユーロ)だが、ラスベガスGPならば10万9400円(665.95ユーロ)に跳ね上がる。ちなみに日本GPのチェッカーフラッグに名前を入れる権利は、ハンガリーGPと同額の3万9700円であった。
このチェッカーに名前を入れるビジネスは、コロナ禍に見舞われた2020年シーズンにスタート。当時はチェッカーフラッグの全80マス中56マスの権利が売りに出されていた。ちなみにこの企画の初戦となった同年のオーストリアGPでのひとマスの価格は199.99ポンド(当時のレートで約2万6000円)であった。
この企画は、チェッカーフラッグに名前が入るというだけではない。レース終了後、自分の名前が記された部分のみが切り抜かれ、そのフラッグがマシンに向けて振られている写真や証明書と共に額装されるわけだ。
毎年この権利を購入するのは難しいかもしれない。しかし結婚の記念、お子様の誕生の記念などには、もってこいの企画といえよう。
この2本目のチェッカーフラッグも、本物のチェッカーフラッグである。しかしF1のレースを終了させる効力を持ったチェッカーフラッグとは異なるのだ。
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