レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、自身のドライビングをルイス・ハミルトンやセバスチャン・ベッテルが揶揄したり批判したことに対し、“礼を欠く”ものだと不快感を示した。
事の起こりはF1第18戦メキシコGPでのインシデントだ。フェルスタッペンとハミルトンはスタート直後に接近し、ターン1の立ち上がりで接触。ハミルトンがターン2への進入でオーバーステアを出し止まりきれなかったのを避けるため、フェルスタッペンは芝生へと逃れざるを得なかった。
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フェルスタッペンはその後、ハミルトンのチームメイトであるバルテリ・ボッタスとも接触。フェルスタッペンがターン13でボッタスをオーバーテイクした際、彼の右リヤタイヤがボッタスのフロントウイングと接触し、これが原因でパンクしてしまった。フェルスタッペンはピットインせざるを得ず、優勝争いから早々に脱落することになった。
レースはハミルトンが優勝を飾ったが、後にハミルトンはフェルスタッペンにターン1で“魚雷”のように攻撃されたと語った。フェルスタッペンはアグレッシブなドライビングスタイルだが、ハミルトンはクラッシュを避けるためには、ホイール・トゥ・ホイールのバトルとなった際には“余分なスペース”を与えなければならないと語った。
またハミルトンはレース後の会見でフェルスタッペンが“磁石”のようだと揶揄し、セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)もその意見に対し完全に同意していた。
連戦となるアメリカGPを前に、こうしたハミルトンの見解についてフェルスタッペンに訊くと、彼はこう答えた。
「僕から見たら、ちょっと馬鹿げたコメントだと思う。僕はハードなレーサーだけど、フェアなんだから」
「だからそれは単純に間違っていると思う。もちろん、誰かに当てこすりを言うのは簡単だけどね」
「別に僕は大丈夫だ。そういうコトは彼らの想像でしかないから、彼らが僕の事を話していても、ヘコむことはない。僕は自分のドライビングにだけ集中している。言うことはそれで十分だ」
こうしてF1のライバルから“特別に”扱われていることを、どう感じているのかを訊くと、彼は次のように語った。
「既に僕の存在が、彼らの脳裏に刻まれていることを示しているんだと思う。良いことだと思うよ」
「でもプレスカンファレンスで他のドライバーをアレコレ掘り下げるのは必要だとは思わない。第一に無礼だと思うし、トラック上で戦う方が良い。僕はそうするほうが好きだよ」
「それからもちろん、僕は激しく、だけどギリギリで戦うのが好きだ。もし彼らが僕を後ろに留めておきたいなら、家に居た方が良いんじゃないかな」
「戦いたい、と思うべきなんだ。それが僕らがここにいる理由だ。僕らはレーサーで、ここはフォーミュラ1なんだ。僕たちは勝利を争っているけど、そのために生きているんだからね」
フェルスタッペンはメキシコGPの予選で黄旗を無視したことで、ポールポジションを失った。彼は黄旗の原因となったクラッシュは目に入ったものの、黄旗それ自体は見ていないと語る。そしてそれまで手にしていたタイムでポールポジションを獲れるか分からなかったため、タイムを改善しようとしていたと話した。
「後から分かったことだけど、僕はその周にラップタイムを出しに行く必要はなかった。既にポールポジションにつけていたからね。その周の僕には、他のドライバーがどうしているかなんて分からなかった。彼らがもしタイムを改善していたなら、(自分の)ポールタイムを破っていたかもしれないだろう?」
「そして、僕は黄旗が見えていなくて、ラップタイムを改善していった。でも結局は必要ないモノだった」
「そういうことだ。もちろん僕らは常にポールポジションを争う位置にはいないから、僕もあの瞬間を楽しんでいたよ」
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