今年は特別規則により2回のピットストップが必須となったF1モナコGP。メディアセンターの中でも、このルールがうまく機能したかどうかが議論の的となったが、結局のところは「この規則を活かして賢く戦ったチームには有効だったし、そうでないチームは痛い目を見た」という指摘が最も的を射ていた。
実際、ピレリのモータースポーツ部門責任者マリオ・イゾラは決勝前の時点で、このモナコ特有の新レギュレーションを最大限に活かすには「ストラテジスト(戦略家)ではなく“天才”が必要だ」と語っていた。
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そしてモンテカルロのピットウォールで天才的な判断を下したと言えるのが、レーシングブルズだった。アイザック・ハジャーとリアム・ローソンが連れ立って走っていた彼らは、後ろのローソンがスロー走行で後続を引き留めることで、前を走るハジャーがポジションを落とさずに義務ピットを消化できるという戦略を採用。このやり方はウイリアムズやメルセデスも追随したが、最初に遂行したのはレーシングブルズだ。
この戦略を採ったレーシングブルズは予選の好結果を活かしてハジャー6位、ローソン8位とダブル入賞。チームにとっても最高の結果となった。CEOのピーター・バイエルも、ServusTVで“天才的な戦略”を賞賛した。
「見ての通り、チーム全員がガレージに集まって本当に喜んでいる。チームにとっても、アイザック、リアムにとっても興奮する結果だ」
「我々のストラテジストたちは素晴らしい仕事をしてくれた。ローレン(メキーズ/チーム代表)とはこれまで戦略面でいろいろ悔しい思いもしてきたが、今日はまさに“天才的な一手”を打ってくれた。少しリスクはあったと思うが間違いなくうまくいった」
「理論的には、もっと上も狙えたかもしれない。確かにリスクは大きかったが、“ノー・リスク、ノー・ファン”とは言ったものだ。とはいえ、ルイス(ハミルトン/フェラーリ)を先に行かせるという決断をしたことで、我々が2台でレースをコントロールできる状態になった」
「我々はソフトタイヤを使う必要があり、ソフトは長く持たないのでそのスティントはできるだけ短くする必要があった。ただ本当にチーム全員が完璧に遂行してくれた。リスクを負って正解だったと心から思うよ」
このレーシングブルズの働きぶりは、他チームからも讃えられた。メルセデスのトト・ウルフ代表は、ウイリアムズに同じような戦略で蓋をされた時は苛立ったとしつつも、レーシングブルズは「体重以上のパンチを見せた」……つまり格上の相手にも張り合えるほどの健闘を見せたと評した。
「もちろん、今回の12ポイントは選手権を考えても非常に重要だ」とバイエルは続けた。
「これで我々は(ランキングで)ハースのすぐ後ろに付けた。でもそれ以上に大事なのは、マシンとチームがうまく機能していて、そこに調和があるということ。チームのエネルギーや、みんなが仕事から得ている喜びが本当に伝わってくる。確かに3連戦はきついけど、今の雰囲気なら笑顔でバルセロナに向かえるし、楽しみにしているよ」
またルーキーのハジャーにとって、今回の6位は自己ベストの成績。デビュー戦のオーストラリアではレース開始前にクラッシュして涙を流した彼も、最近ではその実力を遺憾なく発揮している。ただそんなハジャーも、今回のレースは楽しめなかったと語った。
「問題だったのは、タイヤマネジメントをしている時はほとんど寝そうになっていたことだ。すごく退屈だったよ」とハジャーは言う。
「退屈だから、時々わざとペースを上げたりしていた。フィニッシュまでは本当に長く感じた。予選はこれまでで一番集中力を使うくらい、超ハードな1日だったと思う。あれは本当に大変だった」
「今日はかなりリアム頼みのところもあったから楽だった。彼が戦略と計画を完璧に実行してくれて、僕はかなり早いタイミングでピットに入ることになった。それが狙いだったし、完璧に遂行された」
ローソンもまた、レッドブルから姉妹チームのレーシングブルズに降格となってから初の入賞。彼はチームメイトのアシストに徹するレースとなったが、与えられた仕事を淡々とこなした結果が見事に報われた。
「まあ、こういうことになる可能性も常にあるし、今回こういう決断を下したことで、自分のレースは8位でほぼ決まってしまったようなものだった」
ローソンはそう語る。
「でも正直、ここモナコではどうせ追い抜きなんて難しいんだ。だから自分たちの結果は昨日の予選でほとんど決まってしまったようなものだけど、チームにとっては素晴らしい結果だね」
「(スロー走行は)思っていたより集中力が必要で、実は結構難しかった。でも、チームのためには間違いなく意味のあることだったと思う」
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