現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > いきなり渋滞…と思ったら前方先頭にパトカー発見 これ…追い越していい? 捕まる??

ここから本文です

いきなり渋滞…と思ったら前方先頭にパトカー発見 これ…追い越していい? 捕まる??

掲載 49
いきなり渋滞…と思ったら前方先頭にパトカー発見 これ…追い越していい? 捕まる??

 緊急事態宣言が解除され、「そろそろ遠出しようかな」と考えている方も多いことだろう。クルマで遠出をするとなると、高速道路を使うことが多いかと思うが、高速道路走行で気を付けたいのは、やはり速度超過。

 筆者の住む地域には、上限速度が70km/hの自動車専用道路がある。全長は20km程で見通しは良いが、山間部を抜けるためにアップダウンもあって、クルマのスピードも上がりやすく、そのためか、取り締まりが強化されている区間のようで、パトカーや覆面車両が多く走行している。

【車名当てクイズ】この名車、迷車、珍車、ご存じですか? 第17回

 制限速度ピッタリで走行するパトカーや覆面車両にずっとついていくのはカッコ悪いが、だからといって捕まりたくはない。前方にパトカーや覆面車両を発見した場合、どうしたらいいのだろうか。

文:吉川賢一
アイキャッチ写真:写真AC_くろてん
写真:AdobeStock、写真AC

[gallink]

検挙の約85%は、「20km/h超過~30km/h未満」

 はじめに、速度超過による取り締まり件数と、その時の違反速度をチェックしておこう。警察庁発表によるデータ(「交通死亡事故の発生状況及び道路交通法違反取締り状況等について」2020資料)によると、速度超過による検挙件数の総数は、2020年1~12月で1,162,420件、一日平均にするとなんと3,184件にも及ぶ。これは、パトカーや覆面による追尾と、移動式取り締まり機やオービスといった定置を合わせての検挙数だ。非常に多いことに驚かされる。

速度超過による取り締まり件数は、「20km/h超過~30km/h未満」で、約85%を占めている(※警察庁「2020年 交通死亡事故の発生状況及び道路交通法違反取締り状況等について」より)

 ここで注目したいのは、速度超過による検挙の約85%は「20km/h超過~30km/h未満」である点。15km/h未満の速度超過は、「ゼロ件」とは言えないが、構成率は0.02%と極わずかとなっている。

 例えば、冒頭に紹介したような、70km/h制限の自動車専用道路だと、85km/h未満だと検挙される可能性は低く、90km/h以上となると、検挙される可能性が急激に高まる、ということを意味している。100km/h制限なら、115km/h未満なら検挙される可能性は低く、120km/hだと検挙される、ということだ。

 ただ、今回のお題である「パトカーを追い越して、捕まることはないか」を考えていくと、パトカーや覆面車両などの警察車両での速度超過取り締まりには、実車速(地面に対する移動速度)とスピードメーター表示速度との誤差(±5km/h程度)があるので、85km/hが安全圏であるとは言い切れない。

 だが、前方を70km/hで走行する警察車両を、相対速度10km/h程度(≒10秒間かけて警察車両を追い越すイメージ)で、右側の追い越しレーンから抜き、そして走行レーンに戻れば、速度超過で捕まる可能性は低いと考えられる。ただ「可能性が低い」というだけなので、あくまで自己責任で判断してほしい。

前方を70km/hで走行する警察車両を、相対速度10km/h程度で、追い越しレーンから抜き、そして走行レーンに戻れば、速度超過で捕まる可能性は低い(PHOTO:AdobeStock_jaraku)

速度超過検挙には、「真後ろ」と「赤色灯」が義務

 警察車両における検挙方法については、「道路交通法施行令 第十四条」で定められており、警察車両が速度違反するクルマに追いつくために制限速度を越える加速をする際には、サイレンと赤色灯を点灯する義務があり、速度計測時には、該当車両の真後ろから、赤色の警光灯を付けた状態で計測しなければならない。

 相対速度が20km/hを超えるようなスピードでは、警察車両も見過ごすことはできないだろうが、追い越し途中(追い越し車線で走行している状態)は、検挙するための速度計測はできないため、相対速度10km/h程度で、適切な追い越しをすれば、検挙される可能性は低い、と考えられる。追い抜いた後、赤色灯が確認できたら、速度計測されているので、間に合うかどうかはわからないが、速度をすぐに緩めた方がいい。

速度超過で検挙するために必要な速度計測時は、警察車両は、該当車両の真後ろから、赤色の警光灯を付けた状態で計測しなければならない(PHOTO:写真AC_kscz58ynk)

速度超過だけじゃない!!

 警察車両の追い越しの際、検挙される可能性のある違反は、速度超過だけじゃない。追い越しの際には、以下のことに気を付ける必要がある。

・通行帯違反(走行車線から追い越し車線へ車線変更をして、追い越す必要がある)
・合図不履行違反(しっかりウインカーを点灯させて車線変更をする)
・進路変更禁止違反(車線変更をしてはいけない区間では、追い越し車線に移動することはできない)
・車間距離不保持違反(追い越したあと走行車線へ戻る際、車間距離が十分とれる位置での進路変更が必要)

 警察車両の目の前でなくても、普通にやっていなければならないことだし、速度超過よりも、多くのドライバーがしっかりと守っているルールではあるが、速度超過だけに気を取られていると、このような違反で検挙される可能性もあるので、注意が必要だ。

 また、交通量が多かったり、先の見通しが悪い道路など、滑らかな追い越しができないようなところでは、そのまま警察車両についていったほうが、安全。警察車両に限らず、追い越しをする際は、安全を最優先し、適切な速度と方法でゆっくりと追い越しをしよう。

[gallink]

関連タグ

こんな記事も読まれています

フォルクスワーゲン「ポロGTI」誕生25周年!記念モデルを227台限定で発売
フォルクスワーゲン「ポロGTI」誕生25周年!記念モデルを227台限定で発売
グーネット
ヒョンデ 新型高性能EV「アイオニック5N」発売!50台限定の特別仕様⾞も設定
ヒョンデ 新型高性能EV「アイオニック5N」発売!50台限定の特別仕様⾞も設定
グーネット
日産 コネクテッドサービス「ニッサンコネクト」が進化!アプリから操作できる機能が倍増
日産 コネクテッドサービス「ニッサンコネクト」が進化!アプリから操作できる機能が倍増
グーネット
メルセデス・ベンツ 「GLCクーペ」PHEVモデル登場!電気モーターのみで118キロ走行可
メルセデス・ベンツ 「GLCクーペ」PHEVモデル登場!電気モーターのみで118キロ走行可
グーネット
マツダ、新型電動車セダン「MAZDA EZ-6」とSUVコンセプト「MAZDA 創 ARATA」を北京モーターショーで初公開
マツダ、新型電動車セダン「MAZDA EZ-6」とSUVコンセプト「MAZDA 創 ARATA」を北京モーターショーで初公開
月刊自家用車WEB
加藤陽平TD、転倒後も「表彰台にはチャレンジできるなと思っていた」。新加入ダン・リンフットの印象も/EWCル・マン24時間
加藤陽平TD、転倒後も「表彰台にはチャレンジできるなと思っていた」。新加入ダン・リンフットの印象も/EWCル・マン24時間
AUTOSPORT web
ダッシュボードは大改善 フォルクスワーゲンID.5 GTXへ試乗 「7」と同モーターで339ps
ダッシュボードは大改善 フォルクスワーゲンID.5 GTXへ試乗 「7」と同モーターで339ps
AUTOCAR JAPAN
「ミウラ」「カウンタック」「ストラトス」はガンディーニの作でした! オートモビルカウンシル2024で「追悼展示」が急遽開催
「ミウラ」「カウンタック」「ストラトス」はガンディーニの作でした! オートモビルカウンシル2024で「追悼展示」が急遽開催
Auto Messe Web
クルマの買取もグーネットアプリにおまかせ!相場価格がわかる新サービス、3つの便利なポイント
クルマの買取もグーネットアプリにおまかせ!相場価格がわかる新サービス、3つの便利なポイント
グーネット
「お金なさすぎて家賃払えなくて…」大阪出身“売れっ子芸人”が高級SUV「Gクラス」を納車! 東京で“人生初”の車購入「盛山さんがベンツ購入って感慨深い」「夢あるなー」と反響
「お金なさすぎて家賃払えなくて…」大阪出身“売れっ子芸人”が高級SUV「Gクラス」を納車! 東京で“人生初”の車購入「盛山さんがベンツ購入って感慨深い」「夢あるなー」と反響
くるまのニュース
キドニー・グリルからキンクまで 「BMWらしいデザイン」とは何か 8つの特徴を紹介
キドニー・グリルからキンクまで 「BMWらしいデザイン」とは何か 8つの特徴を紹介
AUTOCAR JAPAN
マツダ、北京モーターショーで新型電動車2機種を初披露。2024年中に1車種を発売
マツダ、北京モーターショーで新型電動車2機種を初披露。2024年中に1車種を発売
driver@web
3/4サイズの「セブン」は50ccの原付きカー! ワンオフで製作してナンバー取得済み。左足アクセル仕様の理由とは【マイクロカー図鑑】
3/4サイズの「セブン」は50ccの原付きカー! ワンオフで製作してナンバー取得済み。左足アクセル仕様の理由とは【マイクロカー図鑑】
Auto Messe Web
「しっとり」と「猛烈」の共存 BMW i5 M60 xドライブ 電動の旗艦が見せた幅広い守備範囲に脱帽
「しっとり」と「猛烈」の共存 BMW i5 M60 xドライブ 電動の旗艦が見せた幅広い守備範囲に脱帽
AUTOCAR JAPAN
自動車のカタログ好きは集まれ! ACC・JAPANが東京交歓会を開催
自動車のカタログ好きは集まれ! ACC・JAPANが東京交歓会を開催
driver@web
B-Max Racing Teamが厚木基地の日米親善春祭りにレースカーを展示。乗車体験やサイン会で盛り上がる
B-Max Racing Teamが厚木基地の日米親善春祭りにレースカーを展示。乗車体験やサイン会で盛り上がる
AUTOSPORT web
ホンダ「ヴェゼル」マイナーチェンジ!アウトドアスタイルの新パッケージ「HuNT」登場!
ホンダ「ヴェゼル」マイナーチェンジ!アウトドアスタイルの新パッケージ「HuNT」登場!
グーネット
メルセデスベンツ『Gクラス』にEV誕生、4モーターで587馬力…北京モーターショー2024
メルセデスベンツ『Gクラス』にEV誕生、4モーターで587馬力…北京モーターショー2024
レスポンス

みんなのコメント

49件
  • 根本的な問題は、先ず、
    実勢速度や道路設計速度に対して非現実的に低すぎる制限速度がひじょーに多いこと!
  • 消防車、高速などのパトロールカーでもブレーキ踏んでる人いるけど、ビビりすぎな人おおい。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村