F1は2023年も好調な財務実績を維持し、収益と利益の両方で大幅な成長を記録した。
この順調な実績は、2023年第四半期に初開催されたF1ラスベガスGPの成功に支えられた。全体として、F1の収益は25億7300万ドル(約3854億円)から32億2200万ドル(約4826億円)に上がり、2022年と比較して25%の増加が反映された。
F1の2023年第3四半期は8レース開催、総収益は前年比で約260億円増加。それに伴いチームへの分配金もアップ
この成長は、営業利益が前年同期の2億3900万ドル(約358億円)から3億9200万ドル(約587億円)へ64%増加したことにも表れている。2022年と2023年は両年とも22レースが開催されたので、同基準での比較が可能だ。
ラスベガスGPの追加は、この急激な増加において極めて重要な役割を果たした。F1のオーナーであるリバティ・メディアは、特にチケット販売とスポンサー収入に関して、このイベントの貢献をはっきりと強調した。
新規および既存のスポンサーからの収益の増加と、2022年とは異なる構成でレースを開催したことが、2023年のF1の経済的成功をさらに後押しした。さらに、輸送コストの削減が収益性の向上に貢献した。
しかしながら、ラスベガスでGPには多額の費用もかかった。イベントの主催、宣伝、運営は、ホスピタリティのコスト増加と相まって、全体的な支出の増加につながった。さらに、さまざまな要因により一般管理費が増加した。こうした要因には、ラスベガスのレース計画と実施に加えて、人件費、IT費、マーケティング費の高騰が含まれている。ただしこれらの増加は、弁護士および専門家への報酬の引き下げと、有利な為替レートによって一部相殺された。
全体としてF1の2023年の財務実績は、堅調な成長の可能性を秘めたスポーツの全体像を描いている。F1のCEOを務めるステファノ・ドメニカリがコメントで強調したように、ラスベガスGPの戦略的な付加、スポンサーからの継続的な関心、そしてコスト管理戦略により、F1はサーキット内外を問わず刺激的な未来を迎えることとなった。
「2023年はF1にとってまたしても素晴らしいシーズンになった」とドメニカリは述べた。
「我々はすべてのプラットフォームで力強い業績を獲得した。レース観戦者数は記録的であり、F1は4年連続でソーシャルメディアで最も急成長している競技としての地位を維持した」
「F1は、特にアメリカ市場ではラスベガスGPの成功に支えられ、若者やより多くの女性オーディエンスの間でファンが増え続けている」
「我々のサステナビリティへの取り組みは、引き続きF1とパートナーの優先事項となっている。また、今シーズンにF1アカデミーの7レースすべてをF1カレンダーと並行して開催することを楽しみにしている」
「ファンとの関係を深め、商業パートナーシップを最適化して価値を高めることに注力しているなか、我々は2024年シーズンに向けて胸を躍らせている」
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