リトラクタブルルーフ搭載の「日産 シルビアヴァリエッタ(絶版)」
37年間、7世代にわたって日産のFRスペシャリティカーとして愛されたシルビアは、2002年に絶版となった。
そんなシルビアには2世代だけ、オープンモデルが投入された過去がある。
今回、注目するのは7代目シルビアにおいて2000年に投入されたオープンモデル、シルビアヴァリエッタだ。
シルビアヴァリエッタ最大の特徴は、フルオープンタイプの電動メタルルーフを装備していたことだ。
電動メタルルーフはいわゆる「リトラクタブルルーフ」と呼ばれるもので、クーペとオープンの両方を味わえるもの。
リトラクタブルルーフ採用の車としてシルビアヴァリエッタは「国産車初」と記されるときもあるが、 実は1995年に三菱 GTOがアメリカでフルオープンタイプのリトラクタブルルーフモデルを投入していた事実がある。
また、フルオープンタイプではないものの、1989年にトヨタ ソアラにリトラクタブルルーフモデルの「エアロキャビン」が限定車として投入されていた。
リトラクタブルルーフをひもとくと歴史は長く……、なんと1934年にはランチアが市販車として最初のリトラクタブルルーフを投入していた。
この話は長くなるのでここでは割愛するが、いつか取り上げてみたいと思う。
「モルフォトーンクロスシート」には特に注目!
シルビアヴァリエッタは最高出力165ps(AT車は160ps)の2L直4エンジンのみがラインアップされ、トランスミッションは5速MTか4速ATが選べた。
また車両重量は1330kgあり、165psの馬力ではパワー不足感が否めなかった。
そのせいか、中古車市場ではターボチャージャーを取り付けたもの、エンジンを載せ替えたものもチラホラ見受けられる。
シルビア クーペに設定されていたターボエンジンをどうして搭載しなかったのかは定かではないが、速く走らせて楽しむ車ではないということだったのかもしれない。
気になる屋根の開閉は、室内に設置されたロックを手動で解除しインストルメントパネルに用意された開閉ボタンを押すだけである。
開閉に要する時間は約20秒だ。
インテリアには本革シートがオプションで用意されていたのだが、注目すべきは標準装備されている「モルフォトーンクロスシート」という布地シートだった。
これは、南米アマゾンに生息する「モルフォ蝶」の鱗粉の発色原理を用いた繊維「モルフォテックス」を織り込んだものが、世界で初めて採用されたのである。
生産台数約1120台のため掲載台数は10台未満!
中古車相場に目を向けてみると、とにかく販売台数が少ない。
というのも、シルビアヴァリエッタは1120台ほどしか生産されておらず、なかなか手放す人がいないようだ。
走行距離が多く修復歴があるものもあるが、安いものは100万円前後で狙える。
ひとつの目安として10万km未満か否か、が大きなポイントになっていそうな中古車相場だ。
シルビアヴァリエッタの新車時価格は279万8000円からだった。
絶版となってから18年が経過しようとしてるにも関わらず、平均中古車相場は128万円と思いのほか高めに推移している。
今後、程度の良いものは値上がりする可能性を秘めているのかもしれない。
ちょっとでも気になった方は、中古車物件をチェックしてみてほしい! 文/古賀貴司(自動車王国)、写真/日産絶滅危惧車の日産 シルビアヴァリエッタを見てみる▼検索条件日産 シルビアヴァリエッタ(2000年7月~2001年12月生産モデル)×全国
過去の『絶滅危惧車』シリーズを見てみる
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
ホンダが「新型SUV」発表! トヨタ「ハリアー」サイズの「“クーペ”ボディ」採用! 斬新デザインがカッコイイ「e:NS2」中国で予約受付開始へ
「ランクル250販売前線」悲喜こもごも?? 意外に多い「辞退客」とは? ディーラーごとに対応は千差万別だった
マツダのETC取り付け位置に唖然……色々あってフツーの場所なったけど戻した方がよくね??
トヨタ新型「カローラ“クロス”」発表! 「レクサス」級にカッコイイ「斬新フェイス」へ刷新! 新型「コンパクトSUV」約494万円から ブラジルに登場
「盗まれた」県が怒りの声明 県道の工事現場から“かなり重い資材”が複数 被害総額300万円超
日本で大人気の「軽自動車」なんで海外で売らないの? コンパクトで「燃費・性能」もバツグン! “高評価”でもメーカーが「輸出しない」理由とは
「お金なさすぎて家賃払えなくて…」大阪出身“売れっ子芸人”が高級SUV「Gクラス」を納車! 東京で“人生初”の車購入「盛山さんがベンツ購入って感慨深い」「夢あるなー」と反響
あえて今、「マニュアル車」という選択肢! “電動化時代”におけるその存在意義とは
もはやガソリン車より便利に…? 高速道の「EV充電器」怒涛の増設! 魔の空白区間?―“出ていいよ”
人気の無料地図アプリ「グーグルマップ」の道案内はまだ“純正カーナビ”にはかなわない!? 使いこなすのに覚えておくべきアプリの“クセ”とは?
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?