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【MotoGP】ヤマハ、アラゴンではプロトタイプV4エンジンを試さず? クアルタラロは現行直4エンジンのアップデート示唆

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【MotoGP】ヤマハ、アラゴンではプロトタイプV4エンジンを試さず? クアルタラロは現行直4エンジンのアップデート示唆

 ヤマハは、今週末に開催されるMotoGPアラゴンGPおよび、月曜日に行なわれる公式テストにおいて、プロトタイプのV4エンジンをテストする予定はないという。

 前戦イギリスGPでは、ストレートでの苦戦が浮き彫りになっていたヤマハ勢。昨年のアラゴンGPでも、ファビオ・クアルタラロはバックストレートでフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)の追い上げを止めることができなかった。

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 ヤマハはストレートでのパフォーマンス向上だけでなく、リヤのグリップ特性を改善するためにも、エンジンの形式を変更する必要があると認識している。現在の直列4気筒に代わるV4エンジンの設計については、すでに多くの議論がなされ、テストも実施されているが、このプロトタイプエンジンが公に登場したことはほとんどない。

 アラゴンでも状況は変わらず、テストライダーのアウグスト・フェルナンデスは取材に対してほとんど何も明かさなかった。

「僕たちにはふたつのエンジンがある」と彼は説明した。

「どちらがいいかは分からないけど、ふたつのエンジンを試してみて、メリットがあるかどうか見てみようというプランだ」

 もうひとつのエンジンについての質問に対して、フェルナンデスは今週末に試すエンジンの構成について断言した。

「インライン(直列)だ」

「僕が言ったように、V4プロジェクトは月曜日(公式テスト)もここには来ない。直4の開発とは別々なので、2つのプロジェクトに分かれている。だから今週末は直4に集中する。仕事は比較することであり、競争力のあるマシンを手に入れることだ」

 ヤマハは水面下でエンジン開発に専念しているが、特にクアルタラロはここ最近も競争力を発揮している。しかし2021年のチャンピオンは、昨年のマシンのパフォーマンスについて語るときにも、決して遠慮はしなかった。

「昨年はどこでも遅かった。レースでも予選でも。今は1周アタックでステップを踏んでいる」

 そうクアルタラロは語った。

「ストレートでスピードが足りないから、基本的には1周アタックでのステップがとても重要なんだ。でも今は、エレクトロニクスとリヤタイヤの温度で少し苦労している」

 V4エンジンについて質問されたクアルタラロも、ヤマハの舞台裏について多くを語ろうとしなかった。

「月曜日には新しいエンジンを試してみる。グリップが不足していることは誰もが知っていることで、それを改善するためのコンフィギュレーションを見つけるつもりだ。今のところ分かっているのはエンジンだけだ」

 クアルタラロの言う”新しいエンジン”とは何かとさらに追求されると、クアルタラロははにかみながら肩をすくめた。

「わからないよ、サプライズなんだ!」とジョークを飛ばした。ただ、フェルナンデスのコメントを踏まえると、直4エンジンのアップデート版である可能性もある。

 ヤマハのライダーたちが情報を隠しているのは間違いない。ヤマハYZR-M1は最近著しい改善を示しているが、エンジン面でさらなる前進を果たすことができれば、さらなる後押しになるのは間違いない。

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みんなのコメント

10件
  • jep********
    ドゥカティ優勢過ぎて今年はもてぎ行かな〜いと思ってたところに、タラちゃんのポールポジション、ザルコの優勝…小椋くんの勇姿も見たいっ!!
    という訳で参戦を決めました!!
    去年の今頃とは全く違うワクワク感です。
    マシン開発が進んで、推しライダーたちの調子も上がって日本戦が盛り上がることを期待してます!!
  • gun********
    車体設計から全く違うマシンになるから闘える状況になってきてるのに投入するバカはいないわな。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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