6月14~15日にフランスで開催された『第93回ル・マン24時間レース』で、インターユーロポル・コンペティション(43号車オレカ07・ギブソン)とLMP2クラス優勝を争ったVDSパニス・レーシング。同チームのドライバーであるエステバン・マッソンは、レース終盤の「残酷な」サスペンショントラブルにより、VDSパニスが勝利のチャンスを逃したと語った。
オリバー・グレイとフランク・ペレラとともに48号車オレカをドライブしたマッソンは、24時間レースの終盤にフィニッシュドライバーとしてマシンに搭乗。トヨタのジュニアドライバーである彼は、インターユーロポルの43号車との長く厳しいバトルを制し、栄光を掴むかに見えた。
トップ4台が30秒以内の歴史的大接戦! クビサ組フェラーリ499Pが第93回ル・マン24時間を制す
これは、最終スティントでインターユーロポルのマシンに乗っていたニック・イェロリーがピットレーンで速度違反を犯しドライブスルーペナルティを受け、43号車が約6秒のアドバンテージを得ていたものの、VDSパニス・レーシングの48号車に覆された後のことだった。
しかし、イェロリーはペナルティ消化した後、すぐにマッソンに迫り始め、VDSパニスのマシンがトラブルで急激にペースを失うなか、すぐにトップに返り咲いた。
クラス2位に終わったマッソンは、トラブルの原因はサスペンション関連で、トーリンクの破損が原因だと推測していると明かし、ル・マンでのLMP2デビュー戦で勝利に大きく近づいた後の失望を隠せなかった。
「かなりプッシュした。ずっと接戦だったからね」とマッソンはSportscar365に語った。「チームから(43号車に)プレッシャーをかけるためにプッシュするように指示があり、それが功を奏したのかもしれない。彼らはドライブスルーを受け取り、まさに僕たちが望んでいた展開になった」
「トップに立ってプッシュをやめた途端、右フロントが壊れてしまった。トーリンクに何か異常があって、まともに運転できなかった。ブレーキが効かなかったし、ストレートで全開で走ることもできなかった」
「20分間、本当に辛くて長かった。思い出すだけで気分が悪くなる」
通常のペースより1周20秒ほどおそいタイムでフィニッシュを目指し、最終的に2位表彰台を獲得したマッソン。勝利を争うなかで見せたパフォーマンスは慰めになったかと問われると、彼は次のように答えた。「今のところ、ノーだ」
「僕たちがこの一週間に取り組んできた仕事には非常に満足している。ほとんどすべてのことがうまくいき、タイヤ交換にしても一度もミスがなかった」
「モータースポーツはときに残酷だ。本当に悔しいよ……嘘はつけない」
■ル・マンに「選ばれた」
LMP2クラスは、レースのほぼすべての時間帯においてインターユーロポルとVDSパニスが支配し、両車のタイム差はレースを通して20秒を超えることがほとんどなく、他に有力候補と言えるマシンは皆無と言える状況だった。
イェロリーとチームメイトのトム・ディルマン、ヤコブ・スミエコウスキーは、最終的に1分55秒というあまり意味のない差で勝利を収めた。AO・バイ・TFがプロ・アマクラスにエントリーした199号車オレカは、トップ2台から1周おくれのLMP2クラス3位/同プロ・アマ部門1位でフィニッシュしている。
終盤に受けたペナルティを振り返り、イェロリーは次のように語った。「ピットレーンに入るときにリヤタイヤをロックアップさせてしまった。少しでも時間を稼ごうとしたんだ」
「もちろん、自分自身にかなり腹が立った。ヘルメットの中で言ったことを繰り返すつもりはないが、とてもイライラしていた」
「残念ながら、VDSパニスのクルマはサスペンションに問題を抱えており、彼らがペースを失ったことで勝利のチャンスが僕たちの元へ戻ってきた」
「今回はル・マンが僕たちを選んでくれたのだと思う。もちろん、そのことをとても嬉しく幸運に思うよ。来年、またここに戻ってくるのを楽しみにしている!」
インターユーロポルのLMP2での勝利は、スミエコウスキー、ファビオ・シェーラー、アルバート・コスタが2023年に勝利して以来、2年ぶり2度目だ。2024年はクラス2位となっており同チームは3年連続で表彰台を獲得している。
[オートスポーツweb 2025年06月16日]
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