現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【竹岡圭 K&コンパクトカー ヒットの真相】ホンダe「RR独特のドライビングファン、航続距離もOK」

ここから本文です

【竹岡圭 K&コンパクトカー ヒットの真相】ホンダe「RR独特のドライビングファン、航続距離もOK」

掲載 19
【竹岡圭 K&コンパクトカー ヒットの真相】ホンダe「RR独特のドライビングファン、航続距離もOK」

能ある鷹は爪を隠す。非凡な先進性能がキュートなルックスで楽しめる

「小さいからって安価なクルマを作ったわけではありません。小さな高級車を目指しました」と、ホンダの開発の方にいわれたのを覚えています。

【竹岡圭 K&コンパクトカー ヒットの真相】ホンダ・フィット「安全運転支援機能が充実」

 それもそのはず。最高出力が113kW(154ps)、一充電航続距離が259kmとしているHonda e アドバンスで495万円(編集部注:当初あったベースモデルは現在カタログモデルから消えました)。いくら315NmのV6・3リッターエンジン並みのビッグトルクを持つ電気自動車といわれたところで、4名乗車のコンパクトカーとしては、正直なところ高価ですよね。

 でも、しっかりとこのクルマの魅力を把握して、購入時に補助金があるとか、税金が安くなるとか、そういったサポートがなくても(あるに越したことはないけど)、よくよく考えればこれは価値ある価格だということに気づいた方が購入されているということで、ジワリジワリと売れ続けているのがスゴイことなんです。

 その魅力、まずクルマ好きの方には、RRというレイアウト、このRRの走り味が面白いということで刺さった方もいらっしゃるようです。モーターなのでアクセルペダルをグッと踏み込むといきなりMAXトルクが発揮できることもあり、背中をドーンと押されるような加速力は確かに爽快そのものです。

 3895mmの全長に対し、1750mmの全幅というスペックで、トレッドが広く安定感も高い、最小回転半径4.3mと小回り性も高いと、その気になればかつて遊園地にあったアトラクション、マッドマウスを彷彿とさせるような痛快な走りだって可能だったりと、かなりユニークですからね。

 また、デザインも大きな惹きつけポイントです。生命力あふれる丸いお目々を生かしたデザインは、なんとなくペット感があります。圧巻は5基のスクリーンを水平に配置した、世界初のワイドビジョンインストルメントパネルを採用したこと。

 12.3インチスクリーンを2基並べているところには、左右で異なる情報を表示できたり、それを左右入れ替えることもできたり。もちろん、つなげてドーンと表示することも可能で、さまざまなアプリがの中から水族館を選ぶと、画面を長押しすることでお魚に餌をあげることもできちゃったりします(笑)。

 そんな、先進性あふれる大画面に木目を組み合わせたモダンリビングのようなインテリアは、くつろぎ感も満点です。

 さらには、最近の気候変動なども鑑みて、V2H性能に魅力を感じる方も多いと思います。いってみれば「走れる充電池」なわけですから、いざというときも頼りになりますからね。

 実は個人的にイチバン驚いたのは、東京から白馬までドライブしたとき。なんと、もっとたくさん電池を搭載した大型SUVと充電回数が同じだったんです! この要因は、室内がコンパクトだから空調しやすいことに加えて、ACオンでも航続距離がほぼ変わらないエアコンの協調制御力の高さと、ボディサイズと形状による空力のよさだと思いました。Honda eのヒットの真相は、能ある鷹は爪を隠す実力の高さにあるようです。

ホンダ e「ヒットの真相」

1)リアモーター・リア駆動というクルマ好きに刺さるRRレイアウトを採用。BEVでも走りの楽しさにとことんこだわっている
2)モダンでシンプルなエクステリアデザインと、ワイドビジョンで先進性を感じさせるインテリアデザイン。見ていてワクワクする
3)実用的な航続距離は意外に長い! また、V2HやV2Lに対応しており、日常使いに便利かつ緊急時にも安心して使え

■主要諸元

グレード=アドバンス
価格=495万円
全長×全幅×全高=3895×1750×1510mm
ホイールベース=2530mm
トレッド=フロント:1510×リア:1505mm
最低地上高=145mm
車重=1540kg
モーター種類=交流同期電動機
型式=MCF5
最高出力=113kW(154ps)
最大トルク=315Nm(32.1kgm)
バッテリー種類=リチウムイオン電池
バッテリー容量=35.5kWh
WLTCモード一充電走行距離=259km
サスペンション=フロント:ストラット/リア:トーションバー
ブレーキ=フロント:ベンチレーテッドディスク/リア:ディスク
タイヤ&ホイール=フロント:205/45ZR17/リア:225/45ZR17+アルミ
駆動方式=リアモーター・後輪駆動
乗車定員=4名
最小回転半径=4.3m

●今回の試乗車のグレードは、ホンダe アドバンス。ボディカラーはメテオロイドグレーメタリック(op3万8500円)。ディーラーopは、ドライブレコーダー(4万9500円)とフロアカーペットマット(3万8500円)を装備し、オプションを含む車両価格は507万6500円。現在、国からのクリーンエネルギー自動車導入促進補助金は55万5000円で、その他に自治体の補助金が適用される場合がある。東京都の場合、個人で給電機能ありだと45万円。補助金合計は105万5000円になる。別売りのV2Hシステムを利用すれば、ホンダeを蓄電池のように利用できる

たけおかけい
各種メディアやリアルイベントで、多方面からクルマとカーライフにアプローチ。その一方で官公庁や道路会社等の委員なども務める。レースやラリーにもドライバーとして長年参戦。日本自動車ジャーナリスト協会・副会長。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

こんな記事も読まれています

コラピントがF1アブダビテストでウイリアムズFW45を初ドライブ。夢見た瞬間に「信じられない体験だった」
コラピントがF1アブダビテストでウイリアムズFW45を初ドライブ。夢見た瞬間に「信じられない体験だった」
AUTOSPORT web
レース職人立川をワタシは見た。auto sport 1月号は立川祐路引退特集
レース職人立川をワタシは見た。auto sport 1月号は立川祐路引退特集
AUTOSPORT web
トヨタ「シエンタ」サイズ! 6速MT搭載の「新型コンパクトミニバン」登場! 斬新な「SUV風デザイン」がカッコイイ! 最高にちょうどいい「トルネオ クーリエ」とは
トヨタ「シエンタ」サイズ! 6速MT搭載の「新型コンパクトミニバン」登場! 斬新な「SUV風デザイン」がカッコイイ! 最高にちょうどいい「トルネオ クーリエ」とは
くるまのニュース
チャンピオン獲得に必要な『悪さ』と『経験値』。マシアvs佐々木/MotoGPの御意見番に聞くバレンシアGP
チャンピオン獲得に必要な『悪さ』と『経験値』。マシアvs佐々木/MotoGPの御意見番に聞くバレンシアGP
AUTOSPORT web
時代に合わせて進化したランクル“70”が日本で再発売|TOYOTA
時代に合わせて進化したランクル“70”が日本で再発売|TOYOTA
OPENERS
【大阪府 箕面市】黒毛和牛の旨みが詰まったダブルチーズバーガー【寄り道したいご当地グルメ】
【大阪府 箕面市】黒毛和牛の旨みが詰まったダブルチーズバーガー【寄り道したいご当地グルメ】
グーネット
子育てに車は必要?子育て世代におすすめの車10選
子育てに車は必要?子育て世代におすすめの車10選
グーネット
手ぶらでキャンプやBBQが楽しめる「キャンプ体験付きレンタカープラン」開始 エクシア
手ぶらでキャンプやBBQが楽しめる「キャンプ体験付きレンタカープラン」開始 エクシア
グーネット
ふるさと納税で「NP1」が返礼品に! 埼玉県川越市が採用 パイオニアの次世代車載器
ふるさと納税で「NP1」が返礼品に! 埼玉県川越市が採用 パイオニアの次世代車載器
グーネット
【北海道 札幌市】1皿で大満足の、ダイナマイトパワーランチ!【寄り道したいご当地グルメ】
【北海道 札幌市】1皿で大満足の、ダイナマイトパワーランチ!【寄り道したいご当地グルメ】
グーネット
イタリアの“パトカー”がカッコいい!国家警察がアルファロメオ「トナーレ」導入を発表
イタリアの“パトカー”がカッコいい!国家警察がアルファロメオ「トナーレ」導入を発表
グーネット
新パーツ続々登場。ドゥカティのM.マルケスに加え、各ライダー達が新天地で始動/バレンシア公式テスト
新パーツ続々登場。ドゥカティのM.マルケスに加え、各ライダー達が新天地で始動/バレンシア公式テスト
AUTOSPORT web
フィアット『トッポリーノ』の抽象アート? 愛嬌たっぷりのミッキーマウスを描く
フィアット『トッポリーノ』の抽象アート? 愛嬌たっぷりのミッキーマウスを描く
レスポンス
【MotoGP】「テストに過ぎない」理論は通用しない? マルク・マルケスのドゥカティ乗り換えが大成功を収めたと言える理由
【MotoGP】「テストに過ぎない」理論は通用しない? マルク・マルケスのドゥカティ乗り換えが大成功を収めたと言える理由
motorsport.com 日本版
衝撃映像!恐怖の「ながら運転」相変わらず多発する「工事箇所に突っ込むクルマ」にNEXCO緊急喚起
衝撃映像!恐怖の「ながら運転」相変わらず多発する「工事箇所に突っ込むクルマ」にNEXCO緊急喚起
乗りものニュース
ホンダ ZR-Vのスポーティさを昇華&新型N-BOX/N-BOXカスタム用パーツが「無限」から登場! 体験してみた
ホンダ ZR-Vのスポーティさを昇華&新型N-BOX/N-BOXカスタム用パーツが「無限」から登場! 体験してみた
くるまのニュース
ペットの「だ液汚れクリーナー」やニオイ消しを展開するクリンビュー…カーケア用品のノウハウ×安全性強みに
ペットの「だ液汚れクリーナー」やニオイ消しを展開するクリンビュー…カーケア用品のノウハウ×安全性強みに
レスポンス
全長4.9m! トヨタが新型「ランドクルーザー70」発売! 最強すぎる斬新「カスタム仕様」も世界初公開! めちゃカッコいい魅力的な「オプションパーツ」とは
全長4.9m! トヨタが新型「ランドクルーザー70」発売! 最強すぎる斬新「カスタム仕様」も世界初公開! めちゃカッコいい魅力的な「オプションパーツ」とは
くるまのニュース

みんなのコメント

19件
  • ホンダはもっと尖った車を出せと言いつつ、実際出したら買わないのがホンダファン。
  • めちゃ好きなんだけど、そんなに高い車とは知らなかった。
    面白さとしては抜群なんだけど、価格を考えると、他のが候補に入るなぁ。。
    デザインから何から好きだけどな。。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

451.0495.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

289.0431.8万円

中古車を検索
Honda eの買取価格・査定相場を調べる

査定を依頼する

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?

あなたの愛車いまいくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで! 登録してお得なクーポンを獲得しよう
マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

ログイン

中古車探しをもっと便利に

  • 中古車お気に入り管理
  • おすすめ中古車の表示

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

451.0495.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

289.0431.8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車いまいくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村