現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > つくづく「クルマはコミュニケーションツールだな」という話

ここから本文です

つくづく「クルマはコミュニケーションツールだな」という話

掲載 7
つくづく「クルマはコミュニケーションツールだな」という話

運営元:旧車王
著者 :松村 透

若い世代のクルマ好きは、父親の背中を見て育ってきたんだなと感じた話

仕事柄、国産車および輸入車、そして新旧問わずさまざまなクルマのイベントの取材を行ってきました。

そこでふと気づいたことを備忘録的にまとめてみます。

■いうまでもなく「イベントやオフ会ごとにカラーが違う」「マツダ ロードスター」を例に挙げると、現行モデルを含めて4世代、さらに前期・後期モデル、限定車といった具合に細分化していくと際限がないほどに分けることができます。

ロードスターなんだからどれも同じでない?と思うなかれ。参加するクルマや人、テーマ、場所によって明確に違いがあります。もちろん、これはロードスターに限った話ではありません。ある程度までは似た傾向はあるものの、まったく同じということは公私ともにイベントに参加してみてみてなかったように感じます。

参加してみたいけれど、知り合いはいないし、自称"コミュ障"の人もいるはず。それであれば、ひとまず顔を出してみて、なにか違うと感じたらスッと帰ればいいのです。

そのうち気の合う人と知り合える可能性もあります。さらには自分で気になったイベントに参加するだけでなく、会場で知り合った人から誘ってもらえることだって実際にありますよ!

■主催者の「人となり」で決まるのかもしれないすでに常連メンバーが形成されていて、そこへ単独で乗り込んでいくのは相当な勇気がいります。歓迎してもらえるか、素っ気ない対応をされるのか。こればかりは人と人の相性もあるから、実際に現地に行ってみるまで誰にも分かりません。

じゃあ、どうすれば?

とにかく足を運んでみる。これに尽きます。

そこで肌感覚にあうと感じたのであれば、少しずつ距離を詰めていけばいいだろうし、しっくりこないと思えば「フェードアウト」すればいいのです。ここで「ドロップアウト」すると遺恨を残してしまう可能性があるので、「フェードアウトしていく」ことがポイントです。

さらに、フェードアウトしていく際に気をつけなければならないことがひとつあります。腹いせにSNSなどで「あのイベント(またはクラブ)は最悪」といった毒吐きをすることは厳禁です。

不思議と、あっという間に関係者の目に留まることになる可能性が高いからです。今後、どこでどのような接点があるか分からない。自ら出入り禁止になるような行為は避けたいところです。

■あえて深入りしないのも一興イベントやオフ会に参加してみたら思った以上に楽しい!充実した休日を過ごせた。こうなったらしめたもの。足しげく通うことで、他のメンバーとの距離もグッと近くなっていきます。

やがて気の合う仲間と忘新年会を開いたり、泊まりがけでツーリングに行くほど親密になっているかもしれません。さらにはメンバーのお宅にお呼ばれしてBBQなんて機会もあるでしょう。こうなると、次なるステップとして「親しいなりの距離感のつかみかた」を考える時期です。

もともと「クルマ」という共通のキーワードで親しくなっていった仲間です。幼なじみや学生時代の友人たちのように「なんとなくウマが合う」から仲良くなったときとは意味合いが違います。さらには人格形成ができてから(つまり大人になってから)知り合った者同士。人生の黒歴史のひとつやふたつ誰もが経験してきているだけに、敢えて触れてほしくないデリケートな部分だってあるでしょう。

さらには一緒に居て楽しいけれど、深く付き合ってみると意外な一面を垣間見たり、酒ぐせが悪かったり(笑)、実は訳ありの人だったり…といったケースはいくらでもあります。お互いのプライベートなところは干渉せず(というかあえて触れずに)、クルマという共通の話題のところで踏みとどまるのも一興かもしれません。「親しき仲にも礼儀あり」です。

■いかなるジャンルにも「上には上がいる」と思った方がラクいかなるジャンルにも「上には上がいる」ものですが、それはクルマの趣味においても同じ。自他ともに認めるほど詳しいと思っていたはずなのに、「なんでそんなことまで知ってるんだ!?」とツッコミたくなるようなとんでもない「ヘンタイ」がいるのも事実です。そこで変な負けん気を出してマウンティングしても疲弊するだけ。そんなときは、潔く「あの人には到底かなわない」と思うのが得策です。

例外があるにせよ、人が集まってくるところに顔を出す「ヘンタイ(ほめ言葉)」は、総じて面倒見の良い人が多いように感じます。ネットで調べても分からない、あるいは確証が持てないような情報やノウハウを惜しげもなく提供してくれたりします。しかも、見返りを求めません。「自分が苦労してきたから、同じ思いをしてほしくない(嫌なことがあっても手放さないでほしい)」と本気で考えてくれます。当然ながらこの種の「ヘンタイ(ほめ言葉)」は非常に人望があります。それでいて、年齢や乗っているクルマなどで差別せず、誰とでも分け隔てなく接してくれます。「あ、あの人がまさにそうだ!」。まわりを見回してみると、こんなヘンタイ(※繰り返しますがほめ言葉)、いませんか?

■まとめ:リアルな友だちとは違う人間関係が構築できるだけでもクルマ趣味に没頭する価値があるかもしれない欲しいクルマを手に入れた瞬間はゴールではなく、スタート、プロローグです。「仕事じゃなく、趣味なんだから誰にも干渉されることなく自分だけで楽しみたい」という人もいるでしょう。そういった人のカーライフを否定したり、変えようとは考えていません。今回はあくまでも「自分の立ち位置が揺れ動いている人」向けの話し、です。

知らない世界に飛び込むのだから思うようにいかないことだってあるだろうし、理不尽な経験をする可能性もゼロではありません。しかし、そこで得られた人間関係が「大人になってから友だちができない」と悩んでいる人に風穴を通すきっかけになることは確かです。

「クルマはコミュニケーションツール」なんていいますが、憧れのクルマを手に入れたからこそ知り合える人、足を踏み入れることができる世界が必ずありまます。休日に洗車をして何となくドライブして「それはそれで楽しいんだけど、何かものたりなさ」を感じているとしたら、思い切ってイベントに参加したり、足車でこっそり見学に行ってみるのもいいかもしれませんよ!

[ライター・撮影/松村透、画像・Adobe Stock]

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

最後の非電動・非ターボの水平対向6気筒…ポルシェ『911 GT3 RS』をスクープ!
最後の非電動・非ターボの水平対向6気筒…ポルシェ『911 GT3 RS』をスクープ!
レスポンス
半世紀前の名車バイクの走行距離がなんと“60km”!? 極上のホンダ「CB500Four」をイタリアで発見 気になる価格とは
半世紀前の名車バイクの走行距離がなんと“60km”!? 極上のホンダ「CB500Four」をイタリアで発見 気になる価格とは
VAGUE
 専用品がない旧車や緊急時の味方!!「液体ガスケット」とは?【バイク用語辞典】
専用品がない旧車や緊急時の味方!!「液体ガスケット」とは?【バイク用語辞典】
バイクのニュース
全長3.9m! ダイハツの「コンパクトSUV」は“一文字テール”が未来的! パワフルな「1200cc×ハイブリッド」やターボ搭載した「トレック」とは!
全長3.9m! ダイハツの「コンパクトSUV」は“一文字テール”が未来的! パワフルな「1200cc×ハイブリッド」やターボ搭載した「トレック」とは!
くるまのニュース
「支払は今度で……」なんていまだ人情話もある日本の路線バスもシッカリ経営に! キャッシュレス化がもたらすメリットとは
「支払は今度で……」なんていまだ人情話もある日本の路線バスもシッカリ経営に! キャッシュレス化がもたらすメリットとは
WEB CARTOP
【KTM 990RC R発表】RC8シリーズ以来の大排気量スーパースポーツRC・公道へ再降臨!デビューは2025年春以降
【KTM 990RC R発表】RC8シリーズ以来の大排気量スーパースポーツRC・公道へ再降臨!デビューは2025年春以降
モーサイ
悔しい予選に終わったノリス。王者争いには悟りの境地「最初の6戦で決着していた」今は打倒フェラーリに集中
悔しい予選に終わったノリス。王者争いには悟りの境地「最初の6戦で決着していた」今は打倒フェラーリに集中
motorsport.com 日本版
【カブリオレ対決】BMW対メルセデス 6気筒エンジンを搭載するオープントップのM440i xDriveとCLE450のガチンコ勝負!
【カブリオレ対決】BMW対メルセデス 6気筒エンジンを搭載するオープントップのM440i xDriveとCLE450のガチンコ勝負!
AutoBild Japan
トヨタ「和製スーパーカー」がスゴイ! 約500馬力「直6」風エンジン搭載&“スケスケ”な超ロングノーズ仕様! ワイドでカッコイイ「FT-1」とは?
トヨタ「和製スーパーカー」がスゴイ! 約500馬力「直6」風エンジン搭載&“スケスケ”な超ロングノーズ仕様! ワイドでカッコイイ「FT-1」とは?
くるまのニュース
2025年は車を買う! でもどれにする?…スライドドア付き軽自動車・予算別ガイド、3ゾーン48車種
2025年は車を買う! でもどれにする?…スライドドア付き軽自動車・予算別ガイド、3ゾーン48車種
レスポンス
いつ見てもかわいいレトロデザイン!! 超小型車 フィアット新型「トポリーノ」は欧州で大人気! ネットに続々寄せられる熱い思いとは
いつ見てもかわいいレトロデザイン!! 超小型車 フィアット新型「トポリーノ」は欧州で大人気! ネットに続々寄せられる熱い思いとは
VAGUE
ラリージャパンで国沢光宏が躍動! 二つの顔を持つ紳士がルーテシア ラリー5で激走
ラリージャパンで国沢光宏が躍動! 二つの顔を持つ紳士がルーテシア ラリー5で激走
ベストカーWeb
『危ねぇ知らなかった!』危険回避! 知らないと怖いブレーキパッドの交換タイミング~カスタムHOW TO~
『危ねぇ知らなかった!』危険回避! 知らないと怖いブレーキパッドの交換タイミング~カスタムHOW TO~
レスポンス
ソニー、移動をエンタメに変える「MR Cruise」事業化…あらゆる車両に搭載可能に
ソニー、移動をエンタメに変える「MR Cruise」事業化…あらゆる車両に搭載可能に
レスポンス
「前を走るパトカー」“追い越し”て大丈夫? 抜かす派VS抜かない派で賛否両論!? 「やっちゃダメ」な要注意項目とは
「前を走るパトカー」“追い越し”て大丈夫? 抜かす派VS抜かない派で賛否両論!? 「やっちゃダメ」な要注意項目とは
くるまのニュース
日本人初の快挙! moto2チャンピオン小椋藍がトライアンフ トリプル トロフィーを受賞
日本人初の快挙! moto2チャンピオン小椋藍がトライアンフ トリプル トロフィーを受賞
バイクのニュース
【10年ひと昔の新車】ボルボ V60 オーシャンレース エディションは、世界一周ヨットレースを記念したスペシャルバージョン
【10年ひと昔の新車】ボルボ V60 オーシャンレース エディションは、世界一周ヨットレースを記念したスペシャルバージョン
Webモーターマガジン
孤高のミニバンSUV、デリカD:5に「BLACK Edition」新登場、定番の「CHAMONIX」には新たに8シーターを設定
孤高のミニバンSUV、デリカD:5に「BLACK Edition」新登場、定番の「CHAMONIX」には新たに8シーターを設定
カー・アンド・ドライバー

みんなのコメント

7件
  • zoo********
    規模が大きくなるほど、仲間は慎重に選びたい。
    特に運転マナー。
    穏やかな人に見えて、ツーリング行ったらなんだこれ、ってケースもある。
    最初はある程度の距離は大切。
  • お前はアホか
    先日高速道路で、同じ車種の集団さんに出くわした。
    左車線をお行儀よく走っていた。
    ちょっとお行儀が良すぎたので追い越させてもらったのだが、すごい長蛇の列。
    めちゃくちゃ速いクルマが後ろから来たので左へ入ろうと思った。
    ちゃんと十分な車間距離を空けてくれているから入るのは何の問題もない。
    でも何か、割って入るのが申し訳ないような照れ臭いような、不思議な気分になった。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村