現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 「マジでレーシングカーじゃん!」とドライブしながら思わず呟いてしまった! 「ポルシェ718ケイマンGT4 RS」【野口 優のスーパースポーツ一刀両断!】

ここから本文です

「マジでレーシングカーじゃん!」とドライブしながら思わず呟いてしまった! 「ポルシェ718ケイマンGT4 RS」【野口 優のスーパースポーツ一刀両断!】

掲載 12
「マジでレーシングカーじゃん!」とドライブしながら思わず呟いてしまった! 「ポルシェ718ケイマンGT4 RS」【野口 優のスーパースポーツ一刀両断!】

マシンと乗り手との駆け引きがクセになる1台

“RS(レンシュポルト)”という名称が車名の語尾につく時点で、タダモノではないと察するのはスポーツカーファンにとっては当たり前。それがポルシェとなれば尚さらだ。モータースポーツ直系のその戦闘能力はスペックを見れば明らかとはいえ、実のところ性能を活かすにもシャシーこそ重要。即ち、エンジニアのアプローチを読まなければ、本質は見抜けないというのが実情だ。

バリアフリーで持続可能で、最先端! プレミアムな充電体験ができるポルシェ初の充電ラウンジが欧州でオープン




この「718ケイマンGT4 RS」は、今さら言うまでもないが、FIA GT4カテゴリーに準じたそのロードバージョンであると同時に、位置づけとしては718ケイマンシリーズの最強仕様にあたる。何しろGT4 RSのミッドに搭載されるのは、911 GT3譲りの自然吸気式4L水平対向6気筒エンジン。500psの最高出力と450Nmの最大トルクを出力するが、これは911GT3からわずかに抑えられてはいるものの、レース仕様の718ケイマンGT4クラブスポーツとパワー値は同一。GT4比で例えるなら実に80ps&30Nmも上回る。

しかし、驚くべきはこのエンジンパフォーマンスに対して前後共にマクファーソンストラットで造り上げていることだ。ここにポルシェのケイマンに対するこだわりが見え隠れする。しかもトルクは400Nmを超えている。それにも関わらず、あくまでもマクファーソンストラットの使用を貫いた。

ポルシェの足まわりへのこだわりは、過去の例で見れば明らかだ。その一例を挙げると、993型911がデビューした際、それまでの964がセミトレーリングアームを使用したのに対し、マルチリンク式に改められた理由のひとつにトルク値にあると言われている。実際、993型は出力アップしたうえで、車両安定性や操縦性が高まっただけでなく、トラクション性能が大幅に向上、乗り心地までワンランク上の質に進化させた。

だから今回のGT4ではマルチリンクに改めたほうが正解のような気がするのだが、それを用いなかったのは決して重量の増加などが理由ではなく、ポルシェの意地だと思われる。つまり、911はあくまでもポルシェの象徴で代表的存在。対するケイマン&ボクスターは高性能版であっても911を超えることは絶対にないということをシャシー周りでも主張していると筆者は察した。その代わりに、400Nm超えでも十分に使えるマクファーソンストラットを造り上げたと見ている。

だからというわけでもないが、このケイマンGT4 RSの乗り味は、洗練度が増した最新の911GT3などとは違い、常にレーシー。"快適"という台詞とはほど遠く、一般道などでは路面のアンジュレーションを全身に感じるうえ、つなぎ目ではそこそこのショックを受ける。「マジでレーシングカーじゃん!」とドライブしながら思わず呟いてしまったが、それでも不思議なことに不快とは思えない仕上がりなのが、とにかく絶妙。例えるなら、快適性が高まっていくスーパースポーツカー界の中で忘れかけていた、過激な、あのフィーリングを現代流の解釈で再現したという印象だ。

ケイマンGT4と劇的に違うと思えるのは、コーナリング。ミシュラン・パイロットスポーツカップ2による影響がかなり強いとはいえ、前後トレッドがわずかにワイド化されたことも重なり、まさにオン・ザ・レール感覚を味わえる。しかも初期反応が鋭いうえ、リアの粘り具合が強烈。今回も公道での試乗だから本質的なところまでは触れられないが、もしこれをサーキットで試したら……と想像すると、その気がなくても自ずとタイムアタッカーにでもなってしまいそうな予感さえしてくる。

特にGT4 RS専用のロック値を備える機械式LSDとトルクベクタリングによるサーキットでの旋回性能は、ケイマンGT4オーナーはもちろん、最新の911GT3をサーキットで走らせる真のポルシェフリークも気になるはず。その世界観自体が別物だ。公道でそこそこのペースで攻めながら、リアアクスルステアを搭載した911GT3と比較すると、GT4 RSのピュア度が際立つ。単純にドライビングに没頭し、クルマ(というより、マシン!)と対峙することでスキルアップできそうな、学びが得られるのも間違いない。RS専用のスプリングレートとダンパーを採用した動きも重なり本気でサーキットで向き合いたくなる出来栄えである。




無論そう思わせるのは、最高9000rpmを誇る自然吸気6気筒ボクサーエンジンも理由に上がる。カレラからターボを取り除いたエンジンを積むケイマンGT4とは完全なる別物で、このエンジンだけでも価値があるほど、俊敏かつ刺激的! 全体の乗り味が“やや優しくなったレーシングカー”だからエンジンを回せば回すほどに公道を走行することに罪を感じてくるし、室内もそれなりにやかましいうえ、身体も上下に揺さぶられるとあって、その刺激が意外にも新鮮に思えて、やみつきになりそうになる。




エンジンレスポンスに優れるだけでなく、吸排気音も911GT3とは違いダイレクトに感じられるから高揚感が止まらない。回転落ちが早いため、クロスレシオ仕様の7速PDKに有り難さを感じてならなかった(これもドライバーを熱くさせる理由! オーバードライブもなし)。ちなみにGT4 RSにマニュアルの設定はなし。もしGT3のようにMTの用意があったなら、それはそれで楽しめそうな気がするが……。




それにしてもこのエクステリア、分かってはいるが、やんちゃ極まりない。フロント410mm径のPCCBやマグネシウムホイール(いずれもオプション)をはじめ、ボンネットやフェンダーなど一部にカーボンを使用するほか、リアサイドのウインドウ部はエアインテークに変更、さらにボンネットとアンダーボディにNACAダクトを設けるなど、巨大なCFRP製リアウイングにも象徴されるように、冷却性能やエアロダイナミクスが徹底しているのはさすが! もっともレーシングカーの公道仕様だから当然かもしれないが、他社とは一線を画す“本物”感に、やはりポルシェのやることは違うと思わせる。

ポルシェによれば、ニュルブルクリンク北コースのラップタイムは、ケイマンGT4よりも23.6秒も速い、7分9秒300とのこと。7分をわずかに切る911GT3には及ばないのは当然としても、この面白さはGT4 RSだけに与えられた世界だ。タイムだけでは判断できない、クルマ、いやマシンと乗り手との駆け引きがクセになる1台だと思う。

【SPECIFICATION】ポルシェ718ケイマンGT4 RS
■車両本体価格=18,780,000円(税込)
■全長×全幅×全高=4456/1801/12674573×1852×1279mm
■ホイールベース=2484mm
■車両重量=1415kg
■エンジン種類=水平対向6気筒24V
■内径×行程=102.0×81.5mm
■総排気量=3996cc
■圧縮比=13.3
■最高出力=500ps(368kW)/8400rpm
■最大トルク=450Nm(45.9kg-m)/8750rpm
■燃料タンク容量=54L(プレミアム)
■トランスミッション形式=7速DCT
■サスペンション形式=前ストラット/コイル、後ストラット/コイル
■ブレーキ=前後Vディスク
■タイヤ(ホイール)=前245/35ZR20、後295/30ZR20

こんな記事も読まれています

カスタムカーが集まる世界最大級の「SEMAショー」にトーヨータイヤ装着車両を30台展示…SEMA 2023
カスタムカーが集まる世界最大級の「SEMAショー」にトーヨータイヤ装着車両を30台展示…SEMA 2023
レスポンス
グーネットのアプリがもっと便利に! 車探しがもっと楽しくなる5つのポイント
グーネットのアプリがもっと便利に! 車探しがもっと楽しくなる5つのポイント
グーネット
メリットたくさんの2代目 トヨタC-HR ハイブリッドへ試乗 楽しい走り 乗り心地や燃費も◎
メリットたくさんの2代目 トヨタC-HR ハイブリッドへ試乗 楽しい走り 乗り心地や燃費も◎
AUTOCAR JAPAN
PONOS RACING、フェラーリ296 GT3とミシュランでGT300参戦へ。コッツォリーノとワドゥを起用
PONOS RACING、フェラーリ296 GT3とミシュランでGT300参戦へ。コッツォリーノとワドゥを起用
AUTOSPORT web
「難しい年があると自分のせいなのか、実力がなくなったのかと思う瞬間がある」ハミルトン、自己不信に陥ったことを明かす
「難しい年があると自分のせいなのか、実力がなくなったのかと思う瞬間がある」ハミルトン、自己不信に陥ったことを明かす
AUTOSPORT web
東欧が生んだ小型ハイブリッドSUV タフで扱いやすい実用車 約320万円以下から
東欧が生んだ小型ハイブリッドSUV タフで扱いやすい実用車 約320万円以下から
AUTOCAR JAPAN
表彰イベント『SUPER GT HEROES 2023』で関係者がモータースポーツ業界への思いを語る。GT500王者の坪井翔「海外の選手から“一番上”と認められるレースに」
表彰イベント『SUPER GT HEROES 2023』で関係者がモータースポーツ業界への思いを語る。GT500王者の坪井翔「海外の選手から“一番上”と認められるレースに」
motorsport.com 日本版
「ルーベもフルモーも残したい」ミルナー代表が語るMスポーツ・フォードの来季2024年の構想
「ルーベもフルモーも残したい」ミルナー代表が語るMスポーツ・フォードの来季2024年の構想
AUTOSPORT web
最大680馬力! V8搭載の新型「スポーティセダン」世界初公開! デカ目&美しすぎる“流麗ボディ”がカッコイイ! 1000万円超えの「パナメーラ」予約受付開始
最大680馬力! V8搭載の新型「スポーティセダン」世界初公開! デカ目&美しすぎる“流麗ボディ”がカッコイイ! 1000万円超えの「パナメーラ」予約受付開始
くるまのニュース
【F1第23戦無線レビュー(2)】「2台を戦わせることができる」選手権2位奪取を狙うルクレールが頭脳戦を展開
【F1第23戦無線レビュー(2)】「2台を戦わせることができる」選手権2位奪取を狙うルクレールが頭脳戦を展開
AUTOSPORT web
ETCR初代王者エイドリアン・タンベイが砂漠デビューへ。クリスティーナGZも復帰/エクストリームE
ETCR初代王者エイドリアン・タンベイが砂漠デビューへ。クリスティーナGZも復帰/エクストリームE
AUTOSPORT web
初フィアットの「プント」は成田エクスプレスとして大活躍! ジウジアーロのデザインも冴えてました【忘れじの車】
初フィアットの「プント」は成田エクスプレスとして大活躍! ジウジアーロのデザインも冴えてました【忘れじの車】
Auto Messe Web
メルセデス・ベンツ、初フルモデルチェンジの『GLCクーペ』導入で“220d 4MATIC”が上陸
メルセデス・ベンツ、初フルモデルチェンジの『GLCクーペ』導入で“220d 4MATIC”が上陸
AUTOSPORT web
話題のホンダ新型SUV「WR-V」ってどんなクルマ? ヴェゼルと何が違うのか、比較してみた
話題のホンダ新型SUV「WR-V」ってどんなクルマ? ヴェゼルと何が違うのか、比較してみた
グーネット
“無限だけの特別パッケージ”SF23ミニカーが登場。M-TECが新商品を12月1日から発売
“無限だけの特別パッケージ”SF23ミニカーが登場。M-TECが新商品を12月1日から発売
AUTOSPORT web
全面刷新されたスバル新型SUV「フォレスター」! 詳細不明な「日本仕様」はどうなる!? 初の本格「ハイブリッド」も設定か?
全面刷新されたスバル新型SUV「フォレスター」! 詳細不明な「日本仕様」はどうなる!? 初の本格「ハイブリッド」も設定か?
くるまのニュース
トヨタ、全日本ラリーで行う“若手ドライバー育成カテゴリー”の参戦受付をスタート
トヨタ、全日本ラリーで行う“若手ドライバー育成カテゴリー”の参戦受付をスタート
AUTOSPORT web
33歳、フェラーリを買う──Vol.9 実用的でなにが悪い!
33歳、フェラーリを買う──Vol.9 実用的でなにが悪い!
GQ JAPAN

みんなのコメント

12件
  • 私クラスの富裕層になると、黙っていてもディーラー担当からのお誘いがある。
    今回のアルファードも個人で5台、法人で10台抑えてある。
    個人では1台しか必要ないので、残りの4台は乗らずに即売却。
    やはりお金というのは持っている人の所に集まるようにできている。
    これが世の常なのだよ。
  • お前ら911の何を見てたんだよ
    まあコストパフォーマンスとか(笑)
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2695.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

2270.03258.0万円

中古車を検索
GTの買取価格・査定相場を調べる

査定を依頼する

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?

あなたの愛車いまいくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで! 登録してお得なクーポンを獲得しよう
マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

ログイン

中古車探しをもっと便利に

  • 中古車お気に入り管理
  • おすすめ中古車の表示

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2695.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

2270.03258.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車いまいくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村