2度のF1ワールドチャンピオンであり、44歳の今も現役でグランプリの世界に身を置いているフェルナンド・アロンソ。その大半を運に左右されてきたという彼のF1キャリアにはやや波があり、特に優勝からは10年以上遠ざかっている。
アロンソが最後にF1で優勝したのは、フェラーリ時代の2013年スペインGP。彼にとって通算32勝目だった。しかしその後33勝目を狙えるチャンスはほとんどなかった。
■アロンソにはお祓いが必要? 上位を走っている時にだけ舞い降りる不運……「まあ今年はそういう傾向だから仕方ない」
V6ターボ・ハイブリッドのパワーユニット(PU)導入初年度の2014年、フェラーリは不振に陥った。そしてPUサプライヤーとして復活を果たすホンダのワークスチームという肩書きに惹かれ、アロンソはマクラーレンへと移籍したが、そこでは悲惨な結果に終わった。マクラーレンは2018年にルノー製PUへと切り替えたものの、シャシー側のパフォーマンスも停滞しており、状況は改善しなかった。
そこでアロンソは2シーズンの間F1から離れた。そして2021年、同年からアルピーヌに改称した古巣ルノーからF1復帰。自身に勝つチャンスはやってこなかったが、大荒れのハンガリーGPでチームメイトのエステバン・オコンが優勝。アロンソもライバルを抑え込むなどして勝利に貢献した。
ただ相次ぐPUトラブルに不安を感じたアロンソは、2023年にアストンマーティンへ移籍。引退したセバスチャン・ベッテルの後任としての加入だったが、アロンソはここで一筋の光を見た。
ダン・ファロウズ設計のAMR23は、2023年シーズン序盤戦においてレッドブルRB19に唯一対抗できるマシンだった。アロンソは毎戦のように表彰台に上がったが、頻繁に優勝を狙えたかと言われればそうではなかった。
多くの識者は、同年のモナコGPこそアロンソが勝利に最も近づいたレースと考えている。レッドブルのマックス・フェルスタッペンに次ぐ2番手からスタートしたアロンソだったが、スリックタイヤに交換した直後に雨が降るという不運により勝機を完全に失った。
アロンソはそれ以降、自らを“F1で最も不運なドライバー”と形容している。もっとも、タイトルどころか勝利や入賞すらないドライバーたちからすれば異論もあるだろう。ただし、アロンソの才能が十分に活かされてこなかったのも事実だ。
彼は誇張は抜きにしても、418戦に及ぶグランプリのキャリアで良いことと悪いことはおおむね拮抗していると考えているようだ。とはいえ、33勝目が遠い現実にはやはり苛立ちを隠せていない。
「幸運と不運は、正直50-50だと思う」とアロンソは言う。
「400戦以上走れば、運の良かったレースもそうでないレースもたくさんあるけど、全体的には帳尻は合っていると思う」
「ル・マンに参戦した時だって、(2019年の)2度目のル・マンでは残り1時間の段階でトップ(チームメイトのトヨタ7号車)から2分遅れだったのに、相手がパンクして、なおかつ作業ミスも重なって(※)連続ピットストップになって僕らが勝った。僕にとって2回目の勝利だったけど、あれは完全に運だった」
(※センサートラブルにより間違ったタイヤを交換してしまったため、本当にパンクしていたタイヤを交換すべく2連続のピットストップを強いられた)
「だから全体的には公平なんだろう。でも20年以上走っていて、最後にF1で勝ってから10年以上経っていると言うのは、どうもしっくりこないね」
今季のアストンマーティンは優勝を争うポテンシャルは持ち合わせていないものの、中盤戦からはコンスタントにポイントを獲得するなど尻上がりに調子を上げている。ただアロンソは戦略に不満を抱く場面が多く、無線で嘆く場面も少なくない。
アロンソは、今季だけで22ポイントを不運で失ったと計算している。彼はマシンに戦闘力のあるときには不運が襲い、マシンが遅いときに限ってスムーズにレースが運ぶのだと主張する。例えば、今季初入賞が見えていたモナコGPでPUトラブルに見舞われたこともその根拠になっているだろう。
「すでに22ポイントを失った。ポイントを獲れるときに限って完走できないのは残念だ。逆に戦闘力がなくて遅い時は、チェッカーまで物事がスムーズに進んで、結局ポイントを獲れない」
「でもこれがこのスポーツの本質だ。来年良いマシンを手に入れて、普通の運さえあればいい。特別な幸運はいらない。ただ普通の運でいい」
「22ポイントを失うことは大したことに聞こえないかもしれない。僕らはチャンピオンシップを争っていないんだから、なぜアロンソが22ポイントなんかにこだわるんだ? とね。でも今のマシンは毎回1、2ポイントしか稼げないような状況で、それを積み上げるにはかなりの努力が必要だ。その中で22点を失うのは、とてつもなく大きいことだ」
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みんなのコメント
大抵は実力の衰えや下からの突き上げ等でモチベーションを落とし、競技を去って行く事が多い。
モータースポーツに限らず、モチベーションを維持し続ける事は何より難しい。