6月9日、ACOフランス西部自動車はフランス、ル・マンで実施したプレスカンファレンスの中で、今シーズン限りでLMP2クラスを廃止し、来季2024年のWEC世界耐久選手権はハイパーカーとLMGT3の2カテゴリー体制とすることを明らかにした。
FIA国際自動車連盟とACOがLMP2クラスの廃止を正式決定した。両団体が昨年12月に、2番目のプロトタイプカテゴリーがなくなる可能性を強く示唆していたことを考えれば、この発表は驚くべきものではないだろう。
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カテゴリー消滅の背景には、最高峰クラスであるハイパーカーへの自動車メーカーの参加が相次いでいることと、今季2023年限りで終了するLMGTEアマにとって代わるLMGT3カテゴリーへの関心が高いものの、シリーズの最大グリッド数が38台に限られていることが深く関係している。
■ル・マンでは来年以降もLMP2カーが走行可能
ただし、LMP2は今後もELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズ、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権、WECのシーズンハイライトであるル・マン24時間では維持される予定だ。ACOはカンファレンスの中で、ル・マンのグリッドのうち15カ所をLMP2用に確保していることを明かした。
LMP2は2012年の現行シリーズ開始時からWECを構成してきたカテゴリーであり、LMGTEアマクラスと並んでジェントルマンドライバーにル・マンや世界中の主要なサーキットを走る機会を提供し続けてきた。2023年限りでこのクラスが消滅することは、アマチュアドライバーがプロトタイプカーでWECのフルタイム・プログラムを行うことが困難になることを意味している。
WECの最初の5シーズン、LMP2は幅広いコンストラクターとエンジンサプライヤーに開かれており、マシンはオープンコックピットまたはクローズドコックピットの設計で製造することができた。
しかし、コスト削減を目的とした2017年のレギュレーション改定によって、コンストラクターはオレカ、リジェ、ダラーラ、ライリー/マルチマチックの4社に限定され、エンジンの単独供給契約はギブソン社が獲得するに至った。
ギブソン時代のシャシーとして登場したオレカ07は、2017年当初から多くのシェアを獲得するとともにタイトルを総なめにした。そして現在、オレカ07は世界中のLMP2グリッドを占拠するまでになっている。
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