現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【試乗】トヨタ アクア「顔は激変でも、乗れば“いつも”の安心感」

ここから本文です

【試乗】トヨタ アクア「顔は激変でも、乗れば“いつも”の安心感」

掲載 43
【試乗】トヨタ アクア「顔は激変でも、乗れば“いつも”の安心感」

使う人の日常に溶け込める優しいクルマを目指したというアクアが、フロントマスクをガラリと変え、大胆にイメージチェンジされました。数日間ともに過ごしてみて、現行型登場時に掲げた開発の軸でもある「乗る人への優しさ」はそのままに、上質なBセグメントコンパクトカーに成長していることを実感しました。

初の大幅改良でフロントマスクがガラリと変わった
現行型の2代目アクアは2021年に登場。そろそろマイナーチェンジか? というタイミングで大幅な改良が実施されました。

●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか

新型アクアで目をひくのがフロントマスクです。改良前のどちらかというと“つぶらな瞳の可愛らしい顔つき”から一転、トヨタが採用を進めている「ハンマーヘッドデザイン」が採用され、表情はガラリと変わりました。

ハンマーヘッドデザインはプリウスやクラウンシリーズ、発売が迫る新型RAV4などに採用されていますが、アクアはこういった車種よりも全幅が狭く、このデザインをいかに上手くフィットさせるか検討を繰り返したといいます。

ちなみにこの新しいフロントマスクは賛否はあるとのことですが、おおむね好評だそうです。また、購入者の性別を調べると、変更前は女性の方が多かったのですが、改良後は男性の割合が増えたといいます。男女を問わずアクアに親しんでほしいという開発陣の願いは叶ったようです。

一方、フロントマスク以外の変更点は、リアウインドウ下部のバックドアガーニッシュがピアノブラック塗装になるなどわずかです。

インテリアにもいくつかの変更点があり、デジタルメーター+7.0インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイが全グレードに、最新のコネクテッドナビに対応したディスプレイオーディオ(「Z」グレードは10・5インチ、「G」「X」、KINTO専用「U」グレードは8インチ)、上位車種と同等の機能を持つToyota Safety Sense、ドライブレコーダー(前後)も標準装備と、電子系装備もかなり充実しました。

FFよりも落ち着いた走り。運転支援も抜かりない
今回の試乗車は最上級グレード「Z」の、後輪をリアモーターで駆動する4WDです。走り出すと良い意味でハイブリッド感がなく走りは自然です。改良前は加速時などにややエンジン音が目立つ印象でしたが、今回は気になりません。開発者の話では、バッテリーの電力供給時間を延ばすことでモーターの使用領域も広がり、これが静かでスムーズな走りの実現にひと役買っているのだそうです。

もうひとつ、運転していて感じたのが、2021年のフルモデルチェンジ後に乗ったアクア(FF車)よりもリアのバタつきが少なく安定感があって、とても〝据わり〟がいいことです。首都高のきつめのコーナーで継ぎ目を通り過ぎる際にはいなしがうまく、後輪に起因する車体の動きの乱れが少なく感じます。

車検証の数値では後軸重は510kgと、FF車よりも100kgほど重くなります。また、4WDのリアサスペンション形式はダブルウイッシュボーンとなります(FF車はトーションビーム)。こういった違いが走りに表れているのだしょう。

3つのドライブモードも試しましたが、「ECO」モードは少し出足がゆったりしていますが、混雑した市街地などではこれでも不満はありません。「NORMAL」モードは加速感もほどよく、個人的にはこれが一番しっくりきました。キビキビ走りたい人やそういう気分の時のために「POWER+」モードも用意。こちらは加速感が明らかにダイレクトかつ鋭くなります。

運転支援システムは上級車種と同等の機能を備える
Toyota Safety Senseに含まれるレーダークルーズコントロールやレーントレーシングアシスト、また先行車との距離を測り自動的に減速&回生するプロアクティブドライビングアシスト(PDA)の制御も自然で安心して使えました。

なお、今回は約140km(約半分は高速道路)を走り、取材終了時のメーターに表示された平均燃費は24.km/Lでした。この数値はBセグメントコンパクトカーの4WD車としてはかなり優秀な実燃費と言えるでしょう。

顔は大きく変わっても、乗ればいつものアクアで安心感がある乗り味でした。それでいて運転支援システムや走りの質感など細かい部分は着実に進化していました。開発者は「すべての人の手が届く、優しいクルマを目指した。実際に乗ってそのジェントルさを感じてほしい」とインタビュー時に語っていましたが、新型アクアは、その狙いどおりのクルマに仕上がっていました。
(文:モーターマガジン編集部 小泉/写真:伊藤嘉啓)

■トヨタ アクア Z 主要諸元(【 】内は4WD車)
●全長×全幅×全高:4080×1695×1485【1505】mm
●ホイールベース:2600mm
●最小回転半径:5.2m
●車両重量:1140【1230】kg
●エンジン:1.5L直3DOHC
●エンジン最高出力:67kW(91ps)/5500rpm
●エンジン最大トルク: 120Nm(12.2kgm)/3800-4800rpm
●燃料・タンク容量:レギュラー・36 L
●WLTCモード燃費:33.6【33.0】km/L
●モーター種類:フロント 交流同機電動機【リア:交流誘導電動機】
●モーター最高出力:フロント:59kW(80ps)【リア:4.7kW(6.4ps)】
●モーター最大トルク:フロント 141Nm(14.4kgm)【リア 52Nm(5.3kgm)】
●駆動方式:FF【4WD(E-Four)】
●トランスミッション:電気式無段変速機
●サスペンション形式:前 ストラット/後 トーションビーム【ダブルウイッシュボーン】
●ブレーキ 前/後:Vディスク/ドラム
タイヤサイズ:185/65R15
●車両本体価格 282万4800円【302万2800円】

[ アルバム : トヨタ アクア Z(4WD) はオリジナルサイトでご覧ください ]

文:Webモーターマガジン Motor Magazine編集部
【キャンペーン】第2・4金土日は7円/L引き!ガソリン・軽油をお得に給油!(要マイカー登録&特定情報の入力)

こんな記事も読まれています

【10年ひと昔の新車】IMPULが手がけた日産 ノートは「ちびマッチョ」に変身し、走りはボーイズレーサーそのものだった
【10年ひと昔の新車】IMPULが手がけた日産 ノートは「ちびマッチョ」に変身し、走りはボーイズレーサーそのものだった
Webモーターマガジン
イケオジだって大満足! 遊び倒せる「大人の4WDスポーツ」4選
イケオジだって大満足! 遊び倒せる「大人の4WDスポーツ」4選
ベストカーWeb
ホンダ 新型CR-Vを2026年2月に発売。事前情報をホームページで先行公開
ホンダ 新型CR-Vを2026年2月に発売。事前情報をホームページで先行公開
Webモーターマガジン
グローバルカーとして刷新された4代目ホンダCR-V【10年ひと昔の新車】
グローバルカーとして刷新された4代目ホンダCR-V【10年ひと昔の新車】
Webモーターマガジン
「プレリュードって2ドア化したシビックじゃん……それで180万円も高いってアリ?」な声に待った! 本当に割高なのか中身をシッカリ比べてみた
「プレリュードって2ドア化したシビックじゃん……それで180万円も高いってアリ?」な声に待った! 本当に割高なのか中身をシッカリ比べてみた
WEB CARTOP
【最新モデル試乗】これはスポーツカー好きを魅了するSUV! アウディSQ5スポーツバックの胸踊るハイパフォーマンス
【最新モデル試乗】これはスポーツカー好きを魅了するSUV! アウディSQ5スポーツバックの胸踊るハイパフォーマンス
カー・アンド・ドライバー
【試乗】改めてメルセデスGLBに乗ったら驚いた!最新SUVと比較しても第一級の仕上がり
【試乗】改めてメルセデスGLBに乗ったら驚いた!最新SUVと比較しても第一級の仕上がり
Auto Messe Web
「凄すぎてちょっと引く」「ベストEクラッチかも」ホンダ CL250 Eクラッチ 試乗インプレッション
「凄すぎてちょっと引く」「ベストEクラッチかも」ホンダ CL250 Eクラッチ 試乗インプレッション
WEBヤングマシン
シャープな加速にソフトな乗り心地 BYDシーライオン7 529psの四駆 モデルYは超えず?
シャープな加速にソフトな乗り心地 BYDシーライオン7 529psの四駆 モデルYは超えず?
AUTOCAR JAPAN
【写真蔵】日本発売が待たれる、マツダのミッドサイズSUV「CX-5」
【写真蔵】日本発売が待たれる、マツダのミッドサイズSUV「CX-5」
Webモーターマガジン
なぜ売れ続ける? トヨタのミッドサイズSUV「ハリアー」はデビューから5年経っても大人気! 精悍で上質な「特別仕様車」に乗って再認識した驚異の実力とは
なぜ売れ続ける? トヨタのミッドサイズSUV「ハリアー」はデビューから5年経っても大人気! 精悍で上質な「特別仕様車」に乗って再認識した驚異の実力とは
VAGUE
令和にデートカーが復活!? ホンダ「プレリュード」はオヤジのロマンで終わらない素晴らしいクルマ!
令和にデートカーが復活!? ホンダ「プレリュード」はオヤジのロマンで終わらない素晴らしいクルマ!
LEON
最上級モデルにふさわしい進化──新型レクサスRX500h“F SPORT Performance”試乗記
最上級モデルにふさわしい進化──新型レクサスRX500h“F SPORT Performance”試乗記
GQ JAPAN
基本を活かした進化──新型レクサスRX500h“F SPORT Performance”試乗記
基本を活かした進化──新型レクサスRX500h“F SPORT Performance”試乗記
GQ JAPAN
BYD オート ジャパンがスーパーハイブリッドSUV「シーライオン6」の販売を開始。独自のPHEV技術を採用して日本初導入
BYD オート ジャパンがスーパーハイブリッドSUV「シーライオン6」の販売を開始。独自のPHEV技術を採用して日本初導入
Webモーターマガジン
【ヤマハ アクシスZ 試乗】最軽量か、ゆとりか。「シグナス」と「ジョグ」の間で光る「王道コミューター」の姿…伊丹孝裕
【ヤマハ アクシスZ 試乗】最軽量か、ゆとりか。「シグナス」と「ジョグ」の間で光る「王道コミューター」の姿…伊丹孝裕
レスポンス
新型 ホンダCR-V(2) 気張らなければサイレント&スムーズ 選びたいと思える仕上がり
新型 ホンダCR-V(2) 気張らなければサイレント&スムーズ 選びたいと思える仕上がり
AUTOCAR JAPAN
ベーシック仏コンパクトの魅力 プジョー208 1.2 スタイル(1) 低価格を叶えたハードをチェック
ベーシック仏コンパクトの魅力 プジョー208 1.2 スタイル(1) 低価格を叶えたハードをチェック
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

43件
  • ddo********
    プリカスだからあの顔でいいんだけどアクアに持ってくると幅がないからバランスがイマイチ
  • pik********
    実車の方が写真よりブサイクなんだよな。サメ顔をつぶして収めました、みたいな。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

248 . 6万円 302 . 3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

20 . 0万円 318 . 0万円

中古車を検索
トヨタ アクアの買取価格・査定相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

248 . 6万円 302 . 3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

20 . 0万円 318 . 0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村