F1トルコGP決勝をタイヤ無交換で走り切ろうとしたメルセデスのルイス・ハミルトン。しかしハミルトンとチームは、残り8周という段階でピットストップを行ない、5位でフィニッシュすることになった。これについては様々な議論が巻き起こっているが、メルセデスのトラックサイド・エンジニアリングディレクターであるアンドリュー・ショブリンは、タイヤ無交換で走り切ったエステバン・オコン(アルピーヌ)が、レース後に「あと1周あったらパンクしたかもしれない」と語ったことが、ハミルトンのタイヤを交換したチームの判断が正しかったことを証明していると語った。
ハミルトンはエンジン交換のペナルティを受け、11番グリッドからスタートした。レース序盤には中団グループのマシンを次々にオーバーテイクし、残り20周前後で上位勢がタイヤ交換をした際に、3番手までポジションを上げることになった。当時、当のハミルトンは、タイヤはまだ十分な状態にあると感じたため、ピットストップを遅らせ、そのまま走り続けることを選択した。
■驚異の”タイヤ無交換”作戦で10位入賞。オコン「もう1周あったら、パンクしていただろうね」
チームはハミルトンをタイヤ無交換で走り切らせることを検討したが、後続のマシンとの差が縮まりつつあったことから、残り8周のところでハミルトンをピットに呼び戻し、新品のインターミディエイトタイヤを履かせた。
ハミルトンはこのピットストップにより5番手に後退。タイヤ交換後はペースを上げられず、結局そのままの順位でフィニッシュした。
レース後にハミルトンは、チームに対して無線で「ピットストップするべきじゃなかった」と発言。最大のライバルであるレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンにランキング首位を奪われたことについて苛立ちを見せた。
ハミルトンはタイヤを交換することを選択したが、タイヤ無交換で走り切ったドライバーもいる。それが、アルピーヌのオコンだ。オコンは12番手からスタートして、10位でフィニッシュ。タイヤ無交換作戦を成功させたと言えるだろう。しかしオコンはレース後、タイヤにはかなりのダメージが及んでおり、「もしあと1周あったら、パンクしていたかもしれない」と語っている。つまりリタイアに終わる可能性もあったのだ。実際にオコンのレースペースは、終盤にかけて悪化の一途を辿っている。
メルセデスのトラックサイド・エンジニアリングディレクターであるショブリンは、レース終盤のオコンのペース低下は、ハミルトンを走り続けさせることがいかに危険であったかを証明していると語る。
「エステバンを見ると、残り5~6周(実際には残り7周)でランス(ストロール/アストンマーチン)に抜かれ、最終的には約17秒遅れてフィニッシュした」
そうショブリンは語った。
「それは、どれだけ早く(インターミディエイトタイヤの)性能が下落するかを示している。それが、我々の頭の中にあった。我々が考えていたのは、このペースで走り続けることができるかどうかだけではなかったんだ」
「我々は調査をし、確認するつもりだが、もし(タイヤ無交換という)リスクを冒していたとしても、同じようにポジションをふたつ失っていただろうと確信している」
オコンのペースは、レース終盤に確かに大きく下落している。オコンのレース中の最速タイム”1分34秒584”と比較すると、最終ラップのペースは1分37秒271となっている。つまり3秒程度遅くなっているのだ。
これによりライバルが急接近し、前述の通りストロールに抜かれた後は、アントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)に迫られることになった。最終的なふたりの差は、僅か0.755秒差であった。
ハミルトンは、他のマシンがピットインした後も、ペースを維持していた。しかし新品タイヤを装着したマシンは、装着直後のグレイニングに悩まされる時期を乗り切ると、一気にペースアップ。ハミルトンとの差を急速に縮めていった。
「残り10~12周という段階での彼(ハミルトン)のラップタイムは、実際にはかなり強力だと思った」
メルセデスF1のトト・ウルフ代表はそう語った。
「そのペースは、後ろにいるペレス(セルジオ・ペレス/レッドブル)と同じようなモノだった。しかし、突然落ち始めたんだ」
「ペレスがグレイニングが発生する段階を乗り切り、インターミディエイトタイヤを機能させられるようになった時、我々は1周あたり1.5~2秒ほど失うようになった。そしておそらくは、ルクレール(シャルル・ルクレール/フェラーリ)とガスリー(ピエール・ガスリー/アルファタウリ)にもポジションを奪われるのは明らかだった」
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