シャーベットからアイスまで
トーヨータイヤが、SUV専用スタッドレスタイヤのラインナップを拡大することが明らかになった。
【画像】オブザーブGSi-6、オブザーブW/T-R【技術詳細】 全10枚
対象銘柄は、「オブザーブGSi-6」と「オブザーブW/T-R」という2種類。
興味深いのは、メーカー各社がしのぎを削るスタッドレスタイヤ市場にあって、暖冬を視野に入れた製品であること。
同社は、昨年12月から本年2月までの日本の天候を、「いわゆる暖冬となりました」と指摘する。
具体的には、「冬の前半に強い寒気が、後半には暖かい空気が流れ込んだ影響で、気温の変動も大きくなりました。気温が高くなると雪質は水を含んだ重たいものとなり、気温差が大きくなると路面の状態も湿った雪が混じるシャーベット状態から凍結したアイス状態まで刻々と変化します」と分析している。
こうした不安定な路面状況に対応できる性能を追求したのがSUV専用の上記2銘柄で、8月より本格販売することになった。
「GSi-6」「W/T-R」とは
このうち「オブザーブGSi-6」は、さまざまな状況に変化する冬の路面でのハンドリング性能/ブレーキング性能の向上を図ったもの。
圧雪路でのブレーキング性能は従来品のGSi-5比で7%向上し、ウェット路面では制動距離を同11%短縮。クロスカントリー車向けを中心に、先行発売していた2サイズから、15サイズを新たに拡充して全17サイズを展開する。
「オブザーブW/T-R」は、荒れた雪路・深雪路などでの走破性を追求した商品。深雪路面でのトラクション性で効果を得るために、タイヤの側面にオフロード向けタイヤなどで使用する大型サイドブロックを同社のスタッドレスとして初採用。
昨年、雪路での走破性を志向するユーザー向けに1サイズの限定的な販売を行ったが好評につき、新たに2サイズを拡充して全3サイズをラインナップする形となった。
2銘柄ともに、2021年8月より国内で順次発売していく。価格はオープン価格だ。
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