2024年にローガン・サージェント(ウイリアムズ)の代役としてF1にデビューしたことがきっかけとなり、翌年にアルピーヌでレギュラーシートを獲得したフランコ・コラピント。ここまでのキャリアを通じての苦労について語った。
2024年のオランダGPでサージェントが大クラッシュしたことで、コラピントは残りシーズンをウイリアムズから戦うことに。当時ウイリアムズのドライバーアカデミーに加入してからわずか1年半で、まだF1の走行経験もアブダビテストと1回のFP1出走しか無かった状況での実戦だった。
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デビュー戦モンツァでは12位でフィニッシュ。期待が寄せられる中、アゼルバイジャンGPとシンガポールGPという、カレンダー屈指の難関ストリートコースで8位と11位と結果を残したことで、母国アルゼンチンに熱狂を巻き起こした。
「僕のケースは本当に衝撃的だった」
あれから2年が経過する中、コラピントはMotorsport.comの独占インタビューでそう振り返った。
「F1デビューを果たして、2戦目でいきなりQ3に進出してポイントも獲得した。3戦目のシンガポールはすごく難しいコースだったけど、そこでもあと少しでポイントだった。そしてオースティンでは実際にポイントを獲得した。本当に素晴らしいスタートだった」
大注目のドライバーとなったコラピントだったが、ウイリアムズはすでにドライバーラインアップを決定済み……そのため彼は他のチームに自分を売り込む必要があった。だが、それも決して順風満帆ではなかった。
「その後、ラスベガスでクラッシュしてしまった。すると突然、すべてが最悪になった。みんな、それまでのことを一瞬で忘れてしまったんだ!」
コラピントはラスベガスGPでは予選Q2へ進出し、Q1敗退に終わったチームメイトのアレクサンダー・アルボン以上の走りを見せた。しかしQ2でのクラッシュで、風向きは一気に変わってしまった。
「ドライバーの実力は直近のレースの結果で決まるものだとは思う。でもあの時点までに積み重ねてきた努力や良い結果が、たったひとつのルーキーらしいミスで一気に消えてしまったのは悔しかった」
「結局、僕はまだ学んでいる最中だった。アブダビで半日走った以外、F1マシンに乗った経験なんてなかったんだ」
「言い訳ではないけれど、F1では状況がどれだけ一瞬で変わるかを実感した。そして、それが時には少し苛立たしく感じられる」
■F1では自分自身も変わらなければ
ラスベガスでのクラッシュは、注目を浴びる立場では世間の評価がいかに急速に変化するかを、コラピントに初めて痛感させた出来事だった。
しかし、本人が最も苦しかった理由は別にあった。前述のとおり当時のウイリアムズには翌年のシートがなく、他チームへアピールするしかなかったコラピントにとって、クラッシュによるマシンスペックのダウンが大きな痛手だったのだ。
「ラスベガスでクラッシュしたことでマシンは完全に壊れてしまった。そのせいで、カタールとアブダビの最後の2戦は古いパーツで戦わなければならなかった」
「これは僕にとって一番苦しかった経験だ。時間は残されていなかったし、新しい契約も決まっていなかった。だから結果を出して自分を証明したかった」
「でも、突然それができなくなった。マシンはコンマ3秒遅かったからね。本当に難しかった。でも、そういう経験が人を強くするんだ」
これは、ファンには見えにくいF1の精神的な側面でもある。コラピントは、舞台裏で求められる膨大な仕事量も含め、ルーキーイヤーで最も驚いたことだったと語る。
「学習ペースは本当にすごい。正直、ウイリアムズで最初の数戦を終えた時は、毎レース週末が終わるたびにヘトヘトだった」
「突然こなさなければならないことが本当にたくさんあったんだ。それは誰にも見えない部分だ」
「F1は美しいスポーツだし、子どもの頃から夢見てきた舞台だ。でも、そこへたどり着くと、多くのことが変わる。そして、自分自身も少し変わらなければならない」
■2026年よりも2025年の方が大きく成長した
2025年シーズン開幕時、コラピントはアルピーヌのテスト兼リザーブドライバーとなった。しかしマイアミGP後、成績不振に苦しんでいたジャック・ドゥーハンに代わり、再びF1へ復帰した。
ただし、その第2章は決して順調ではなかった。アルピーヌはすでに2026年新規則へ開発の重点を移していたこともあり、苦しい戦いを強いられた。
それでもコラピントは、その苦しい期間こそ現在の成長につながっていると考えている。
「昨年は本当に多くのことを理解できたし、ドライバーとして急速に成長できた。苦しい時期だったけれど、自分をもっと強く、精神的にもタフにしてくれた」
「2026年の方が成長しているように見えるかもしれない。でも僕自身は、2025年の方がずっと大きく成長したと思っている」
「それは苦しい時間や難しい会話、何もかもうまくいかない時期があったからだ。何もうまくいかない時は、すべてが張り詰めて、本当に苦しくなる。でも、そういう時こそ僕を最も成長させてくれたんだ」
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