2021年F1第10戦、ハミルトンがトップタイムをマークしてスプリント予選セッションへ【イギリスGP予選】

2021年7月16日、F1第10戦イギリスGP予選が行われ、メルセデスのルイス・ハミルトンがトップタイムをマーク。0.075秒差でレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが2番手で続き、土曜日のポールポジションを賭けたスプリント予選セッションにのぞむことになった。角田裕毅は予選Q1をクリアできず16番手となった。

スプリント予選、決勝を見据えて、いつもとは様相が違う予選
F1史上初めてスプリント予選が行われるイギリスGPは、予選もいつもとは少し様相が違っていた。

この週末は金曜日午前中の60分間のフリー走行1回のみでいきなり予選に突入、しかも予選終了後は車両保管となるためフリー走行1回目では決勝を見据えたテストもしなければならず、十分な予選の準備ができない状況でもあった。

今回予選で使うのはソフトタイヤのみ、ただ予選で決勝レースのグリッドが決まるわけではないというのが悩ましいところだ。

そんな中で行われた予選では、母国GPとなるメルセデスのルイス・ハミルトンがトップタイムをマーク。レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは最終アタックでアンダーステアが出て0.075秒差の2番手となった。

この予選の順位のもとで土曜日午後のスプリント予選セッションにのぞむことになる。ポールポションをはじめとした決勝スターティンググリッドは、17周で行われるスプリント予選で決定される。

アルファタウリ・ホンダの角田裕毅はF1マシンでのシルバーストン走行経験がなく、予選までのフリー走行が1セッションだけというスケジュールの中、Q1の最終アタックで渋滞に引っかかる不運もありボーダーラインから0.026秒差の16番手でQ1敗退となった。

なお、レッドブル・ホンダのセルジオ・ペレスは予選を4番手で終えたが、トラックリミット違反でタイムが取り消され結局5番手。アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーはタイムが伸びず、久々にQ3進出を逃して12番手となった。

ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターは「土曜日のスプリント予選のスタートポジションを決める予選セッションが行われ、レッドブル・ホンダのフェルスタッペン選手がトップと僅差の2番手、チームメイトのペレス選手は5番手のポジションを確保しました。一方で、アルファタウリ・ホンダは、ガスリー選手が12番手、角田選手が16番手と、2台ともにここまでのレースと比較すると苦しい予選になりました。我々にとっては基本的にはスムーズにオペレーションを進めることができましたが、フリー走行1回目の60分間のみのデータから、その後に行われる予選・スプリント予選・決勝レースのセッティングを決めなければいけないという点に関して、難しさを感じた一日にもなりました。土曜日のスプリント予選は未経験のセッションとなりますが、予選のデータを解析して、想定される場面への対応を十分に整えて臨みたいと思います」とコメント。フェルスタッペンと角田裕毅は次のように語っている。

マックス・フェルスタッペン（レッドブル・ホンダ）
「土曜日は先頭でスタートしたかったので残念ではありますが、スプリント予選というレース形式で決勝のグリッドが決まるので、そこで取り返そうと思います。マシンのハンドリングはとてもいいのですが、少しアンダーステアが出てしまい、思いきり攻めていくことができませんでした。おそらくフロントタイヤが原因だと思います。大事にはならないはずです。このコースではメルセデスがかなり手強いと思っていたので、この僅差は僕らにとってはとてもいいことですし、レースに向けたマシンの状態はいいので、今週末残りの戦いでも自信があります」

角田裕毅（アルファタウリ・ホンダ）
「フリー走行1回目を終えてサーキットに慣れ始めたところでしたが、トラフィックに引っかかり、一度も完璧なラップにまとめきれませんでした。予選前のフリー走行が1セッションしかないので、厳しい戦いになるとは思っていました。Q1での敗退は残念ですが、かなりの僅差でしたし、最後のアタックでは再びトラフィックに遭ってしまいました。土曜日は16番手スタートで厳しいとは思いますが、スプリント予選では全力を尽くして戦います」

タイヤを供給するピレリは「チームは決勝レースに必要となるタイヤも念頭に置いて、フリー走行1回目で3つのコンパウンドすべてを試し、可能な限り多くの情報を収集しました。予選では全員がソフトタイヤの使用を義務付けられていたこともあって、予選はいつもよりもはるかにシンプルでしたが、土曜日のスプリント予選では、スタートタイヤを自由に選択でき、またタイヤ交換の義務はないので、チームはミディアムタイヤで走るか、ソフトタイヤで走るか決定を下す必要があります。また日曜日にはさらに複雑なパラメータのセットがあります。現時点では、ハードとミディアムの間、およびミディアムとソフトの間にはそれぞれ約0.6秒のギャップがあると推定されます」と分析している。

2021年F1第10戦イギリスGP予選　結果
1位 44 L.ハミルトン（メルセデス） 1:26.134
2位 33 M.フェルスタッペン（レッドブル・ホンダ） 1:26.209
3位 77 V.ボッタス（メルセデス） 1:26.328
4位 16 C.ルクレール（フェラーリ） 1:26.828
5位 11 S.ペレス（レッドブル・ホンダ） 1:26.844
6位 4 L.ノリス（マクラーレン・メルセデス） 1:26.897
7位 3 D.リカルド（マクラーレン・メルセデス） 1:26.899
8位 63 G.ラッセル（ウイリアムズ・メルセデス） 1:26.971
9位 55 C.サインツ（フェラーリ） 1:27.007
10位 5 S.ヴェッテル（アストンマーティン・メルセデス） 1:27.179
・・・・・・・・・・
12位 10 P.ガスリー（アルファタウリ・ホンダ）
16位 22 角田裕毅（アルファタウリ・ホンダ）

土曜日は60分間のフリー走行を終えた後、日本時間7月18日0時30分から、F1史上初のスプリント予選が行われる。17周、約100kmの戦いで、その勝者が決勝レースのポールポジションを獲得。上位3名にはチャンピオンシップポイントも付与される。

2021年F1第10戦イギリスGP タイムスケジュール
フリー走行2回目：7月17日12時～13時（日本時間20時～21時）
スプリント予選（17周）：7月17日16時30分～17時（日本時間7月18日0時30分～01時）
決勝（52周）：7月18日15時～（日本時間23時～）

[ アルバム : 2021年F1第10戦イギリスGP予選 はオリジナルサイトでご覧ください ]

Comments

予選終ったので今日のFP2は何やるんだ？一発の早さは要らないし、ロングランテストは、車のポテンシャル晒すし、そもそもパルクフェルメで大きなセッティング変更出来ない。どのチームもまともに走らない気がする。パルクフェルメ規定止めるべし。