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次期BMWの羅針盤 新型 iX3 プロトタイプ 航続799km 期待膨らむノイエクラッセを解説

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次期BMWの羅針盤 新型 iX3 プロトタイプ 航続799km 期待膨らむノイエクラッセを解説

EVに最適化されるノイエクラッセ

BMWが開発を進めるノイエクラッセは、単なる次期・電動プラットフォームではない。バッテリーEVの製造方法やパワートレイン、デザインの方向性も定義するといえる。

【画像】躍進を実感させる運転体験 新型 BMW iX3 プロトタイプ 競合クラスのBEV 現行X3も 全139枚

同社は複数のコンセプトカーを通じ、われわれの期待を膨らませてきた。ビジョン・ノイエクラッセ Xに続いて、将来のMモデルへ通じる、ビジョン・ドライビング・エクスペリエンスを公にすることで。次期iX3の試作車で、数年間の尽力を確かめる時が来た。

現在のBMWのバッテリーEVは、基本的にはエンジンモデル向けに開発されたプラットフォームを共有している。CLARを基礎骨格とする、2020年の初代iX3も同様だ。パワートレインの柔軟な対応は可能でも、バッテリーEVに最適化されてはいなかった。

しかし、開発・製造準備に17億ポンド(約3320億円)以上が投資されるノイエクラッセ・プラットフォームは、それを一変させる。2028年までに、6種以上のバッテリーEVの基礎骨格となる予定。そこには主力の1つ、次期3シリーズも含まれる。

航続距離799km 10分で350km相当を充電可能

ノイエクラッセの先陣を切るのが、iX3。パワートレインはBMWが第6世代と呼ぶもので、電圧800V制御のシステムを採用し、総合的な性能が大幅に引き上げられる。

駆動用バッテリーには、「セル・トゥ・パック」と呼ばれる製造プロセスを採用。円柱形のバッテリーセルは、一定数を接続したモジュールとして組まれず、バッテリーのケースへ直接実装されるそうだ。

エネルギー密度は、従来の20%増し。容量はまだ発表されていないが、航続距離は799kmで、従来より30%も伸びたと主張される。急速充電は最大400kWと、驚きの数字。理想的な条件なら、10分で350km相当の電気を充電できるという。

駆動用モーターは、後輪駆動のシングルか、四輪駆動のツインから選択可能。後者は総合で最高出力407ps、最大トルク61.1kg-mが与えられ、0-100km/h加速を5.0秒以下でこなすとのこと。最高速度は、199km/hが見込まれる。

まったく新しいオペレーティング・システム「X」

ドアを開くと、新しいプラットフォームが多くを刷新させることが見て取れる。その中心となるのは、次世代のiドライブ・システムだろう。

ダッシュボード上のメーターパネルは消滅。フロントガラスの付け根部分に、スリム&ワイドなモニターがレイアウトされる。ダッシュボード中央には、平行四辺形のタッチモニター。3D効果のヘッドアップ・ディスプレイも、オプションで装備できる。

これらを統合するのは、BMWの最新オペレーティング・システム「X」。無線アップデートが可能で、音声操作に対応した高度なパーソナルアシスタントも利用できる。

フロントガラス下部のモニターは、左右のピラーを結ぶほど長い。表示は鮮明で、視認性も良い。パワーとトルク、トリップメーターを同時に表示できないのは、ドライバーズカーを生み出すことを得意としてきたBMWとして、不思議な判断に思えたが。

太いサイドシル 車内の広さは現行と同等

試乗させていただいたiX3は、まだ正式発表前のプロトタイプ。インテリアは、それらのモニターを除いて、殆どカモフラージュされていた。

サイドシルは、同クラスのバッテリーEVよりゴツい。乗降時には、大きめに足を踏み出す必要がある。ドア下部と体化された、アルミニウム製の補強構造が影響している。衝突時に、駆動用バッテリーを保護する目的がある。

ちなみに、車内空間は現行のX3と同じくらいの広さ。実は次期iX3は、コンポーネントの多くを現行のX3と共有している。そのため、荷室容量は恐らく570L程度と予想できる。リアシートを倒すと、1700L程度になるはず。

新しいプラットフォームのおかげで、フロアはフラット。リアウインドウは高さ方向に薄く、ルーフラインは後ろに向けて傾斜し、後方視界は限られるように感じた。

走りの印象とスペックは、新型 BMW iX3 プロトタイプ(2)にて。

文:AUTOCAR JAPAN AUTOCAR JAPAN
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