2004年の東京モーターサイクルショーに突如登場したコンセプトモデルがトルネード・ライトニング。GSX-R600をベースとした、インパクトあるスタイルのネイキッドカスタムで、ヨシムラならではの個性と独創性を随所に盛り込んだコンプリートマシンとして、今なお強い存在感を放つ1台だ。
写真:平野輝幸
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ヨシムラ「TORNADO LIGHTNING」解説
2004年の東京モーターサイクルショーで零-50とともに披露されたもう1台のコンプリートモデルが“トルネード・ライトニング”。日常域の使い勝手を重視したネイキッドで、「スーパースポーツでありながら、タンデムライディングも快適にこなせるネイキッド」というコンセプトも持っていた。
GSX-R600K3をベースに前側の外装をいったん全撤去し、超ショートスクリーンやラムエアダクトに代わる開口部を持つタンクカバーなどによって個性的なスタイリングを見せる。
これらはハヤブサX1-R以降を手がけるYDSが一切の虚飾を排して速さを追い求めるF1のイメージを重ねてデザインし、究極のネイキッドを表現した。
一方でテールカウルはSTDを巧みに流用しつつタンデム側シートにも実用感を加えた。各パーツもボルトオン中心の構成で、実現度も高そうだった。コンセプト車のまま市販はされなかったが、後のストリートネイキッドを先取りした感もあった。
ヨシムラ「TORNADO LIGHTNING」各部装備・ディテール解説
タンク下/フレーム横に見えるカーボンプレートは、4輪F1のサイドディフレクターをイメージしたパーツで、タンク/エンジン周辺の空気の整流効果を狙ったもの。
正面からラムエアダクトの張り出し方やメーターバイザーの形状を見ると、マシンコンセプトのひとつ「F1イメージ」が反映されていると分かる。ミラーはマジカルレーシングのカーボンボディ、NK-1ミラーを使う。
テールカウルはGSX-R600そのままでシートはネイキッドらしい厚みも持たされる。リヤウインカーはLEDで、テールカウルからはみ出ない位置まで追い込まれる。
角型ヘッドランプはHIDでその上にはF1のコクピットを彷彿とさせる超ショートのリップ状メーターバイザー(スクリーン)を備える。ハンドルはバータイプとし、燃料タンク部にはオリジナルの樹脂製カバーを備える。
メーターはデータロガー機能も持つAimマイクロン3・ GSX-R(左側)とヨシムラGTメーター(右側)の組み合わせに。ヨシムラ製ステムはフォークオフセット可変だ。
エンジンはST-Rカムシャフトやバルブリテーナー/バルブコッター/ガスケットがヨシムラ製に換わり、ECU(エンジンコントロールユニット)もヨシムラ。前方左横に赤くヨシムラロゴが入るオイルパンは専用品だ。
排気系はネイキッドに似合うショート管で、手曲げエキパイに鏡面仕上げサイレンサーを組み合わせる。そのサイレンサーに入るヨシムラロゴはレーザーカットによる。
フロントフォークはΦ43mmインナーチューブにDLC(ダイヤモンドライクカーボン)が施されたGSX-R1000用を装着。
ヨシムラレリーフの入るスイングアームはトルネードS-1由来でブラック仕上げ、リンクロッドもヨシムラ。3.50-17/5.50-17サイズのホイールはBBS鍛造で、塗料はF1用(BBSはF1にマグホイールを供給する)。ブレーキディスクは前後ともブレーキング・ペータルディスク、ブレーキラインはスピードフロー。ドライブチェーンはRKでリヤスプロケットはAFAM。
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