国内販売終了から6年が経過する三菱のフラグシップクロカンSUV「パジェロ」。いまも復活を望む声が絶えることはないほどファンの多いモデルだが、ここにきて2026年に日本市場に導入されるというニュースが飛び込んできた。
はたしてパジェロは6年ぶりとなる復活でどのような姿をみせてくれるのか。いまわかっている情報を整理しよう。
【画像ギャラリー】7年ぶりの復活なるか!?? 三菱「パジェロ」最終モデルに設定された特別仕様車「FINAL EDITION」(12枚)
文:吉川賢一/写真:MITSUBISHI、ベストカー編集部
三菱の将来戦略を示したシルエット画像に、大型SUVの姿が
パジェロ復活の話がささやかれ始めたのは、2024年5月に三菱自動車の北米法人(MMNA)が発表した将来戦略「モメンタム2030」で公開された、7台の新型モデルを示唆するシルエット画像がきっかけだ。アウトランダーやエクリプスクロス、2025年7月登場した新型デスティネーター、さらには日産リーフをベースにした三菱仕様らしきモデルなどが含まれる中、既存ラインアップにはない大型SUVの姿があった。
横一文字のヘッドライト、高い全高や車高、巨大なタイヤとワイドなキャビンなど、この大型SUVには、パジェロと思われる要素が揃っていたことから、ファンの間では「これは新型パジェロではないか」とウワサされはじめたのだ。
タイの新型パジェロスポーツが導入される
ベストカーが入手した情報によると、新型パジェロはタイのパジェロスポーツの新型を輸入するかたちだという。PHEVは載らず、当面は2.4Lディーゼルターボのモデルとなる見込みとのことだ。
タイのパジェロスポーツは、かつて日本で「チャレンジャー」として販売されていたミドルサイズSUVだ。日本では初代モデル(1996年~2001年)のみで販売終了となったが、この後継モデルが、海外ではパジェロスポーツのほか、モンテロスポーツなどの名で、ASEAN地域を中心に、世界各国で販売されてきた。
現行モデルは2015年に登場した3代目で、2019年のビッグマイナーチェンジでフロント周りやインテリアをブラッシュアップ。最新の2025モデルではさらに、装備面を充実させたうえで価格を抑えた新グレードの「プライム」が投入された。
このパジェロスポーツが日本でも販売されているピックアップトラック「トライトン」をベースとする新型へと切り替わり、2026年に「新型パジェロ」として日本市場にも導入されるということになるようだ。
「パジェロ」と名乗る以上、新型パジェロには、三菱の技術の粋を集めたフラグシップSUVであることが求められる。高い悪路走破性と快適な乗り心地を兼ね備えるのは当然として、かつてのようにダカールラリーなどオフロード競技で存在感を示すことも期待される。
そのためには、ヘビーデューティな環境に耐える堅牢なラダーフレームや強力なパワートレインは必須。トライトンのラダーフレームをベースに、キャノピーを被せた3列SUVとなるのは妥当だ。
デザインは「デスティネーター」が参考になるか!??
エクステリアデザインは、おそらく2025年7月に出たばかりの最新モデル「デスティネーター」のような先進的なデザインとなるだろう。デスティネーターは、立ち上がったフロントウィンドウ、高いボンネットライン、細目のLEDアイライン、直線なキャラクターラインなど、従来モデルとは一線を画す新世代デザインが採用されている。
(デスティネーターの)ボディサイズは、全長4680×全幅1840×全高1780mmのミドルクラスサイズ。タイで販売されている現行パジェロスポーツのカタログ上のボディサイズは全長4840×全幅1815×全高1835mmなので、デスティネーターよりも25mm幅狭で160mm長い。
トライトンがベースになることを考慮すれば、おそらく新型パジェロスポーツは、現行モデルよりも1サイズ以上は大型化し、全長5.0×全幅1.9×全高1.9mクラスとなるのではないだろうか(最終型となった4代目パジェロは全長4900×全幅1875×全高1870mmだった)。
JMS2025で見ることができるか!??
今秋のジャパンモビリティショー2025では、前回のジャパンモビリティショー2023に出展されていた「D:Xコンセプト」をベースとする新型デリカD:5の出展が期待されるが、この新型パジェロ(スポーツ)に関しても何らかの出展があるかもしれない。「パジェロ」復活は、国内外のSUV市場に大きな衝撃を与えることは間違いない。期待して待ちたい!!
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