この記事をまとめると
■「ジャパンモビリティショー2023」にトヨタ車体が3台のコンセプトカーを展示した
「まっ、マリオ!?」 「?」が載ったクルマは一体ナニモノ? 電動化一辺倒じゃないトヨタの「IMV0」が面白い!
■グランエースをベースとした「グローバル ハイエースBEVコンセプト」は次世代の電動商用モデル
■グローバル ハイエースBEVコンセプトをベースとした新型ハイエースの登場に期待したい
『すべての「はこぶ」をミライへ』をテーマにしたトヨタ車体
トヨタの関連会社で、ハイエースやアルファードなどのミニバンおよび商用車、そしてランドクルーザー300/70など本格SUVの開発・製造を行うトヨタ車体は、「ジャパンモビリティショー2023」において「GLOBAL HIACE BEV CONCEPT(グローバル ハイエースBEVコンセプト)」、「X-VAN GEAR CONCEPT(クロスバン ギア コンセプト)」、そして「VELLFIRE Spacious Lounge CONCEPT(ヴェルファイア スペーシャスラウンジ コンセプト)」という3台のコンセプトカーと、同社のヘリテイジモデルである初代ハイエースを展示した。
『すべての「はこぶ」をミライへ』をテーマに掲げたトヨタ車体のブースでは、開催初日に行われたプレスカンファレンスで代表取締役社長 松尾勝博さんが登壇。「ミニバンの広さという魅力を通じ、お客様に笑顔になってもらいたいと思います。そしてこれからも大きな車体を活かした、移動や物流に最適なモビリティであり続けたいと考えています」と語った。
オフホワイトの車体に、ブラックのストライプが印象的な「GLOBAL HIACE BEV CONCEPT(グローバル ハイエースBEVコンセプト)」は、次世代の電動商用モデル。ベースとなっているのは海外市場において販売が開始されている300系の現行ハイエース。日本国内には大型乗用車の「グランエース」として展開されているモデルだ。
先進的なデザインと大空間、使いやすさを兼ね備えた次世代BEVバンとなるグローバル ハイエースBEVコンセプトは、全長5280×全幅1950×全高1990mm、ホイールベースは3210mmという堂々たるボディサイズを誇る。2023年現在、日本国内における商用バンのスタンダードである200系ハイエースの標準モデルと比べ、ふたまわりは大きいと感じさせる迫力ボディだ。
見た目だけでなくニーズにも応えた機能も自慢
外観では、グランエースや300系ハイエースと同様のスラントしたフロントノーズを持ちつつ、グリルレスとされたフロントマスクやLEDを採用した灯火類が先進性を感じさせる。とくに左右のヘッドライトを中央のエンブレム下部で繋いだようなデザインは、現行プリウスをはじめとする最新トヨタ車に共通する「ハンマーヘッド」風の処理が印象的だ。
またフェンダーアーチやボディ下部はマットブラックで塗装され、そしてホイールも同様のカラーとなっているため、商用車ならではのワーキングビークル感とSUVのタフさを融合させた、まさにトヨタ車体らしい仕上がりとなっている。
インテリアは商用車をベースとしたひとり乗り仕様で、助手席スペースまで荷室として利用することで最大3490mmの荷室長を確保。建築資材やレジャー用品など長尺物の積載を可能にしている。荷室スペースのフロアはフラットで、積載物をスマートに移動・収納できるよう専用のラックも装備されている。室内幅1715mm×室内高1270mmとなっており、ラックを取り外せばモーターサイクルのトランスポーターとしても活躍しそうだ。
運転席まわりはグランエースのベースとなっている300系ハイエースをもとにしつつ、デジタル表示式メーターを採用。シフトレバーは当然ながら存在せず、代わりにダイヤル式のシフトスイッチが用意される。センターパネルには大型タッチスクリーンが備わり、ナビゲーションシステムは最新のコネクティッド技術を活用して、最適な配送ルートを表示するとのこと。
そして、ナビゲーション機能だけでなく、配送ルートに合わせて効率的な荷物の積載方法を提案してくれるといった、商用車ならではのニーズにも応えた機能も想定しているという。
前述のように、日本国内市場に展開されているハイエースは200系モデル。とくに商用車では堅牢性や信頼性が求められるとはいえ、200系ハイエースは2004年デビューと20年近いロングセラーだけに、新型モデルの登場が待ち遠しいところ。今回出展されたグローバル ハイエースBEVコンセプトをベースとしたEVあるいはハイブリッドモデルの登場に期待したい。
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