アルミシャシーにカーボンボディのBMW i3の早すぎたEVオーナーたちの「駆け込み寺」コミュニティ
2014年4月5日に日本発売された「BMW i3」は 、量産車としては極めて先進的だったCFRP(炭素繊維強化プラスチック)製ボディを採用したEV(レンジエクステンダー:RExモデルも存在)。そんな先進的すぎた 量産車「BMW i3」 のユーザー「駆け込み寺」として、オーナーズコミュニティ〈i3 Social Manual〉の共同運営者である衛藤慎也氏にコミュニティの設立のきっかけと活動について聞いた。
結成1年で会員数1500名突破! BYD 仲間は良いも悪いも本音で「未来のEVライフ」を語り合う〈BYD OWNERS CLUB JAPAN〉
2014年8月、BMW i3の日本導入直後に設立されたオーナーズコミュニティ
Facebookプライベートグループ「i3 Social Manual」は、2014年8月、BMW i3の日本導入直後に設立されたオーナーズコミュニティで、現在のメンバー数は364名を数えます。10年以上経った現在でも年に平均8名ほどの参加申請があり、i3への関心の継続を実感しています。Facebookのプライベートグループは完全クローズドで、申請しない限り閲覧できないため、安心して情報交換ができる環境となっています。
先進的すぎた 量産車「BMW i3」
あらためてBMW i3を紹介すると、2014年4月5日に日本発売され、量産EVとしては日産リーフ、テスラModel S、ルノーZOEなどに続く存在として登場しました。最大の特徴は、量産車としては極めて先進的だったCFRP(炭素繊維強化プラスチック)製ボディの採用です。軽量かつ高剛性という特性は、都市型EVとしての完成度を一段引き上げました。また2026年現在、再び注目されているレンジエクステンダー(REx)をいち早く実用化した点も特筆すべきでしょう。航続距離不安が大きかった当時において、この存在は心理的にも実用的にも大きな意味を持っていました。
謎の警告表示や細かな不具合に悩まされるケースも散見
一方で、EV黎明期ならではの苦労も少なくありませんでした。当時は急速充電器の設置数がまだまだ限られており、現在と比べられる環境ではありません。出力も30~40kW級が主流で、充電待ちや故障に遭遇することも珍しくなく、長距離移動には綿密な計画が必要でした。また初期型特有のトラブルや個体差もあり、謎の警告表示や細かな不具合に悩まされるケースも散見されました。
ただバッテリーの温度管理が優秀で、高速走行後の急速充電速度の低下をほとんど感じないところが、2010年代初頭の設計とは思えないBMWの技術力の高さを感じます。
トラブル時の「駆け込み寺」的な役割を果たすオーナーズコミュニティ
当グループでは、こうしたi3特有の技術や運用ノウハウに関する情報交換が日々行われています。と言うと格好良く聞こえますが、実際にはトラブル時の「駆け込み寺」的な役割を果たすことも多く、困ったときに助け合う実践的なコミュニティです。WEBやカタログでは得られない「実際どうなのか」というリアルな知見が、10年分蓄積されている点が最大の強みです。
グループ初年度の2014年から継続開催する恒例の富士山ミーティング
また、グループ初年度の2014年から富士山ミーティングを継続開催しています。日産リーフ発売直後の2011年に35kW級急速充電器が設置された静岡県裾野市の水ヶ塚公園を起点に、富士山五合目まで駆け上がるこのイベントは、自然に触れる楽しさに加え、EVならではの力強い登坂性能と下りの回生ブレーキによるエネルギー回収を体感できる場となっています。
電動化が当たり前になりつつある今、BMW i3は「先進的すぎた量産車」として再評価されています。そしてその価値は車両単体だけでなく、それを使い続けてきたオーナーたちの経験と知見によって支えられています。「i3 Social Manual」は、その蓄積を次へつなぐ場としてこれからも静かに機能し続けていきます。
BMW i3|Social Manual ※Facebookの非公開グループです
https://www.facebook.com/groups/i3socialmanual
衛藤慎也:i3 Social Manual共同運営者。免許取得直後に個人売買で購入した45万円の中古フランス車から始まり、そのメーカーのクルマをふたつ乗り継ぐ。その後、当時世界で最も売れていた日本車に乗り換え、2気筒イタリア車を経験し現在i3のオーナーとなる。
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