ピレリは、シルバーストンで行われるF1 70周年記念GPの初日FP2で、新型タイヤのテストを実施することを計画していた。しかし、先日同サーキットで行なわれたイギリスGPのレース終盤、メルセデスとマクラーレンのマシンのタイヤが相次いでパンクしたことを受け、同GPで使うタイヤを試す時間をできるだけ多く確保するため、新型タイヤのテストを次戦スペインGPに先送りすることを決めた。
なお、F1 70周年記念GPに持ち込まれるタイヤは、イギリスGPの時よりも1段階柔らかい組み合わせとなるため、各チームがタイヤの扱いにさらに苦戦するのではないかと懸念されているものの、使用時の最低内圧が引き上げられることになっている。
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今季はレースの週末以外にタイヤテストを行なうのが難しいため、FIAのスポーティング・レギュレーションが変更され、FP2の最初の30分がタイヤテストのために割り当てられることになった。これには、全てのチームが参加することを義務付けられている。
F1 70周年記念GPは、イギリスGPと同じシルバーストン・サーキットでの2連戦目となるため、テストに充てるには理想的な機会と考えられていた。しかし、前述の理由から、先送りが決まった。
「今週末、金曜日に予定されていたテストをキャンセルすることにした」
ピレリのカーレーシング責任者であるマリオ・イゾラはそう語った。
「チームがFP2の全てを、ロングランなどに費やすことができるようにするためだ。現時点では、バルセロナでテストが行なわれることになっている」
現在使われているタイヤは、2019年仕様である。今季のマシンは進歩し、ダウンフォースが増しているため、タイヤがその負荷に耐えられない可能性がある。そのためピレリは、ダウンフォースの増加に対応するため、開発を押し進めたいとしている。なお2022年からは18インチホイールが採用されるため、ここで開発されるタイヤは、2020~2021年にかけて使われる可能性がある。
2021年シーズンも現在のマシンを引き続き使うことになっているものの、開発を続けていけばダウンフォース発生量がさらに増えるのは必至。そのためFIAはレギュレーションを変更し、フロアのサイズを縮小することにしている。
「2019年のマシン用に設計されたタイヤを使っていることを考えれば、これ(テスト)は2021年に向けての判断をするためのものだ」
イゾラはそう語った。
「現在2020年仕様のマシンに、昨年と同じタイヤを使っている。このマシンは来年にも引き継がれる予定だが、このテストは2021年に向けてタイヤをアップグレードする必要があるかどうかを判断するためにある」
「我々は信じられないほどのパフォーマンスを備えた、かなり重いマシンを持っている。F1史上最高かつ最速の車だ。したがって内圧もそれに応じて調整する必要がある。我々が規定する内圧は、シミュレーションとテスト、および我々が収集して分析したデータに由来する数字だ。室内テストでは、タイヤにかかる全てのストレスを再現している」
「我々は新しいアイデアと新しい構造に取り組んでいる。これにより、内圧の増加を制限しようとしている。内圧を高めてしまうと、オーバーヒートの危険性も高まる。これは、ドライバーたちも望まないことだ」
「これは特に、18インチタイヤで行なっていることだ。これはサイドウォールも低く、形状も異なり、コンセプト自体も違う。我々は2022年に使うコンパウンドと構造、形状およびその他の部分で、それ(オーバーヒート)を回避しようとしている」
「2021年にはテストの回数が限られているため、我々にできることは多くない。一部のアイデアを検証できる可能性があるだけだが、将来に向けて何らかのことをするつもりだ」
イゾラ曰く、イギリスGPでパンクが多発したことで、今後のレースへの対処にも影響があることを認めた。
「タイヤに厳しいサーキットに対しては、我々は考慮しなければならない可能性がある。ムジェロとスパは特にそうだ。不明な部分が多いポルティマオもそうだ。GTの関係者から得た情報からすれば、そのサーキットはかなり厳しいように思える。そして日曜日のレースから、役立つと考えられる多くのデータを収集することができた」
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