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トヨタ、連勝ストップも「結果は喜ぶべきもの」とカンクネン代表代行。選手権首位を堅守/WRC第7戦ギリシャ

掲載 更新 3
トヨタ、連勝ストップも「結果は喜ぶべきもの」とカンクネン代表代行。選手権首位を堅守/WRC第7戦ギリシャ

 6月29日、南ヨーロッパのギリシャにて、2025年WRC世界ラリー選手権の第7戦『アクロポリス・ラリー・ギリシャ』のデイ4が行われ、ヒョンデ・シェル・モービスWRTのオィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヒョンデi20 Nラリー1)が総合優勝を飾った。

 TOYOTA GAZOO Racing WRTは、セバスチャン・オジエが総合2位表彰台を獲得し、エルフィン・エバンスが総合4位入賞を果たした。週末中にデイリタイアがあったカッレ・ロバンペラ、勝田貴元、TGR-WRT2のサミ・パヤリの3名は、27位、30位、46位で完走となっている。

オジエVSタナック、ラフグラベル3連戦で白熱バトル「オィットは勝利に値する走りだった」/WRCギリシャ コメント集


■オジエが2位表彰台。日曜の追加得点も大量獲得

 ラリー最終日は雲が多い空模様で、気温は摂氏30度程度と前日までの暑さが和らいだ。それでもステージのコンディションは依然ハードで、荒れた路面がドライバーたちの課題となった。最終日はラミアの北西エリアで2本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行し、合計99.06kmという、日曜日としてはかなり長い距離をこなした。

 前日、総合2番手に順位を上げたオジエは、首位タナックとの差が43.6秒と大きく開いていたため、日曜日に得られる最大のボーナスポイント獲得に集中。午前中の2本はどちらも2番手タイムをマークし、午後の再走では2ステージ連続でベストタイムを記録。総合2位でラリーをフィニッシュし、スーパーサンデーとパワーステージを制して合計27ポイントを獲得し、ドライバー選手権2位を守った。

 総合4番手で最終日を迎えたエバンスは、ミスのない安定した走りで3番手と4番手のタイムを刻み、最後まで順位を守り抜いた。スーパーサンデーでは3位、パワーステージでは4番手タイムをマークし、合計17ポイントを獲得してドライバー選手権首位を堅守。選手権2位のオジエとの差は9ポイントに縮まった。

 前日にコーナーをオーバーシュートしてデイリタイアしたロバンペラと勝田は、最終日に再出走してラリーを完走。ロバンペラはパワーステージで2番手タイムを記録し、ボーナスの4ポイントを獲得したものの、総合順位によるポイントは得られず、ドライバー選手権ではタナックに次ぐ4位に後退。過去3年連続優勝の次戦ラリー・エストニアで巻き返しを図る。勝田はタイヤダメージやコースオフに苦しみ、パワーステージ中にダメージを受けたタイヤを交換しながら走行。総合30位でラリーを終えた。

 TGR-WRTは今シーズン初めて表彰台の最上段を逃したが、オジエ、エバンス、ロバンペラが合計46ポイントを獲得し、マニュファクチャラー選手権首位を守った。

 また、ラリー序盤の金曜日に高い競争力を発揮し、一時総合3番手につけたパヤリは、その後クルマの燃料システムトラブルでデイリタイア。土曜日の朝も一度パルクフェルメを出たものの、チーム判断でステージに向かわなかった。しかし最終日は修理を終えたマシンで再出走。不利な出走順トップながら速さを示し、完走を果たしてラリー1車両での経験をさらに積んだ。

 ハードなアクロポリス・ラリーでヒョンデ勢と激しく順位を争ったTGR-WRTのユハ・カンクネンチーム代表代行は、「今日のラリーの結果は喜ぶべきものだ」と大会を総括した。

「もちろんすべてのラリーで優勝したいと思っていたが、それは不可能だし、今回もセブとオィットがハイレベルな戦いを繰り広げた。両者とも素晴らしいドライビングだったが、今回は週末を通じてオィットがわずかに速く、誰も彼に敵わなかった。それでもセブはパワーステージとスーパーサンデーで1位を獲得し、非常にタフな直近3戦で見せたパフォーマンスは絶好調そのものだ」

「エルフィンもラフグラベルラリー3戦を出走順トップで走り切る役割を完璧にこなし、充分なポイントを獲得した。カッレのスピードはパワーステージで示した通り健在だし、貴元とサミにも速さはあった。ただ、彼らはこの週末に少し運に恵まれなかっただけだ」

 2025年WRCの次戦は、第8戦『ラリー・エストニア』。2年ぶりにWRCイベントとして復活するラリー・エストニアは、フィンランドに地形が近いとされており、今季最初の高速グラベルラリーとなる。第8戦ラリー・エストニアは7月17日(木)から20日(日)にかけて開催される予定だ。

[オートスポーツweb 2025年06月30日]

文:AUTOSPORT web
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みんなのコメント

3件
  • h33********
    連勝が止まった事は何の問題もないけど、ここ数戦、トヨタの最上位が
    パートタイマーなのが大問題。
    カッレにもまだ十分チャンスはあるけども、エルフィンガ逃げ切るのは
    果たしてどうなのか。

    もう、残りフルでいいんじゃね?
    セブさん。
  • 誰か無駄使いを止めて。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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