アーティストのYOSHIROTTENが今一番気になる相手と大好きな蕎麦屋で対談するという連載。4回目の対談相手は、俳優の窪塚洋介だ。
国内外でグラフィック、映像、インスタレーションと幅広い活躍を見せるアーティスト・YOSHIROTTEN。謎に包まれた彼がオフになれる場所だというのが蕎麦屋だ。そんな蕎麦好きの彼の蕎麦屋リストから今宵はどこに向かうのか。4回目は、Akio Nagasawa Gallery Aoyamaにて個展「身土不二」が開催した窪塚洋介さんを迎えて、青山にある「川上庵」で実食。
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YOSHIROTTEN(以下、Y) 今回の個展はどのような経緯で開催されたんですか?
窪塚(以下、K) 作家人生としては今回が3回目の個展になるんだけど、これまでは大阪で開催していて。2回目の時に、突然アートギャラリーを主宰する長澤章生さんとご縁が繋がって去年、東京での初めての個展をしようって話がまとまってた。最初は騙されたと思ったくらいびっくりしたね(笑)。
Y 作品点数も結構ありますよね。
K 俳優業の撮影がない期間、2024年をまるっと使って陶芸に向き合って最終的に陶芸を80点、ドローイングを37点作ったね。最初は陶芸だけって思ってたんだけど、長澤さんからのアイデアで絞り出すように夏くらいからドローイングも始めて。
Y そもそも陶芸はどんなきっかけで?
K 5~6年前に自分の娘に土を触らせようと思って、いまも使ってる窯元に行ったのがきっかけ。最初は子供のために連れて行ったのに、一緒にやってたら俺がハマったって経緯(笑)。あ、野沢菜がきた。
Y 今回のギャラリーの近くでもある「川上庵」は軽井沢の本店も訪れてるんですけど、こちらの青山店は久しぶりにきました。僕にとって蕎麦屋さんは気持ちをオフにできる場所なんですけど、洋介くんにとってそういう時間ってありますか?
K 作品を作ってる時かな。無になるのよ。メディテーションというか。3回目の個展にしてやっと勝手に手が動くみたいな入り口に立てた感じはする。無限に答えがあって、その時の自分がいいって思ったもの、それが作品になるという感覚。
Y 全部ひとりで仕上げるんですか?
K 丹波焼の窯元「丹文窯」を引き継ぐ、4代目の大西雅文くんと一緒に「合作」として制作発表してる。同い年ってこともあってか最初から気が合って。形、コンセプトまで俺がやってから、釉薬をかけて焼くのはマサくんがやってる。きっとこれからも陶芸作品を続けるなら、一緒にやるんだろうなというくらいシンパシーを感じるね。昔は全部自分のものは自分で完成させたい性格だったんだけどね。でも俳優の仕事をとっても、そうはいかなくて監督や共演者を含めた関わり合いを通して生まれるものだから。陶芸においてもひとりだけじゃ出せない力のようなものを毎回感じてる。
Y 驚きがあるんですね。
K そうだね。手紙とまでは言わないけど「お、そうきたか」みたいな。芝居でも同じ感覚はある。活動する中で「お、これはきたな!」って思ったのはいつだった?
Y スティービー・ワンダーのジャケットデザインをした時ですかね。コンペティションで本人が選んでくれたと聞いています。あとは『ホドロフスキーのDUNE/リアリティのダンス』のBlu-ray BOX特装版で作ったグッズ。カメラを反転するとうっすらホドロフスキー本人の顔が見えてくるようなグラフィックを作りました。でも作家人生で一番大きかったのは、2018年に発表した個展「FUTURE NATURE」ですね。このあと控えている作品はありますか?
K 豊田利晃監督の映画『次元を超える TRANSCENDING DIMENSIONS』。関根光才監督の映画『フロントライン』。どちらも自分の中では目玉の作品であり、両面でもあるかなと。
Y 豊田監督の作品は、僕も作中に出る惑星のデザインで関わらせてもらってすごかったです。
K 東洋西洋見てもあの状態で撮影したクルーはいたのかっていうくらい特殊な環境であのシーンは撮影したね。坂道のあるトンネル上の鏡張りのセットにYOSHIROTTENの作品が照射されてて、ぶっ飛ぶような感覚だった。
Y ホドロフスキーの映画も手がけた佐々木尚さんがセットは作っていますよね。
K そうなんだ! それ知ってたらもっとぶっ飛んでたかもしれない(笑)。アートはもちろん、映画という切り口で見ても隙がないっていうか。演者たちが口を揃えて「次元超えたね」って言う映画に仕上がってる。
Y たしか洋介くんに初めて会った時も色々ダークマターや神社の話などしましたが、最近そうしたぶっ飛び体験はありましたか?
K 昔に見たり行ったりした光景が肚落ちして発酵してまた巡ってきてる感覚はあるかな。「昔は『何年経っても楽しいって言ってたい』って言ってたわ!」って今循環してきてる。あとは、最近GYRE GALLERYで開催してた「ミスマルノタマ -神聖幾何学 Flower of Life-」は、人生で初めて同じ展示会に3回行くっていう不思議な体験をして。ぜひ僕のYouTubeチャンネル「窪塚洋介の今をよくするTV」でも公開されるから見てほしい。最近ぶっ飛び体験ある?
Y 鹿児島の個展の時に、僕の神様の一人であるザ・クロマニヨンズのマーシー(真島昌利)さんと同じ旅館で部屋飲みをしてから個展にご案内した体験ですかね。中学生の時にザ・ブルーハーツを聴いたから、今がありますって本人に伝えられたのが嬉しかったです。
K それは羨ましい! を超えて、ジェラッってるよ!
Y あ、蕎麦がきました!
K いただきます! 予想を超えてくる大きさのエビと柔らかさ……隙がなかったです。本当に美味しかった! ごちそうさまです!
今月のゲストと蕎麦屋YOSUKE KUBOZUKA1979年生まれ、神奈川県出身。1995年デビュー。今年芸能生活30周年を迎える。国内外の話題作に多数出演するほか、音楽活動、モデル、執筆、陶芸と多彩な才能を発揮。映画『フロントライン』と『次元を超える TRANSCENDING DIMENSIONS』等の公開を控える。
川上庵特注の石臼で自家製粉した粗挽きの二八蕎麦が特徴。人気の蕎麦は天せいろ、鴨せいろ、クルミせいろ。2000年に軽井沢に本店を開業後、2002年に麻布、2004年に青山にもオープンし、各店舗のためにオーナーが選んだアート作品が展示されている。
YOSHIROTTEN(ヨシロットン)ファインアートと商業美術、デジタルと身体性、都市のユースカルチャーと自然世界など、複数の領域を往来するアーティスト、アートディレクター。代表を務めるクリエイティブ・スタジオ「YAR」では、商業において視覚芸術が関わるほぼ全ての範囲の仕事を手掛けている。
PHOTOGRAPHS BY KAZUKI MIYAMAE
WORDS BY YOSHIKO KURATA
EDITED BY KEITA TAKADA (GQ)
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