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ロッキーのエンジンをぶち込んだ怪物コペンがバカッ速! ダウンヒルにはRally1に匹敵する衝撃!!

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ロッキーのエンジンをぶち込んだ怪物コペンがバカッ速! ダウンヒルにはRally1に匹敵する衝撃!!

 この記事をまとめると

■D-SPORT RacingがKRターボを搭載したコペンGRSを全日本ラリー選手権に投入

「D」はダイハツの頭文字かと思っていたら……違うの!? ダイハツワークスのような「D-SPORT」って何モノ?

■コペンGRSはエンジントラブルによりSS1をスタートすることができなかった

■コペンGRSはWRC第13戦「ラリー・ジャパン」での逆襲を期す

 これまでも十分に怪物だったコペンGRSがさらに進化

 全日本ラリー選手権・第7戦「久万高原ラリー」が10月3~5日、愛媛県久万高原町を舞台に開催。4日のレグ1は雨/ウエット、5日のレグ2は雨のち雲/ウエット→ドライと目まぐるしくコンディションが変わるなか、各クラスで激しいトップ争いが展開されていたのだが、そのなかでもっとも注目を集めたマシンが、D-SPORT Racingが投入した11号車「D-SPORT RacingコペンGRS」だといえるだろう。

 同モデルはWRCの日本ラウンド「ラリー・ジャパン」でも2022年の大会から活躍してきたいわば大会の名物車両のような1台で、ナンバーなしのレーシングカーとして開発。前後ともに80mm拡幅したワイドフェンダーを装着したほか、リヤには競技用の燃料タンクを搭載。さらに、KFエンジンの排気量も770ccにアップされているほか、サスペンションのアーム類も新作されるなど、まさにワンオフのスペシャルモデルといった仕上がりとなっていたことから、印象に残っているファンも多いのではないだろうか?

 もちろん、ライバル車両と比べるとパワー不足は否めず、ヒルクライムでは苦戦を強いられていたが、それでも軽量かつコンパクトにまとまっていることから、ダウンヒルでは圧巻のスピードを披露。そのパフォーマンスは、各ワークスチームのRally1車両に匹敵するといわれているほどで、実際にハンディキャップとして88kgのウエイトを搭載されるほどの状態となっている。

 そのモンスター・コペンの性能をさらに引き上げるべく、D-SPORT Racingでは大幅なアップデートを実施。搭載エンジンをコペン用のKF型から、ロッキーに搭載されている1000ccのKRターボエンジンに変更するなど、2025年のラリー・ジャパンをターゲットにパワーアップが行われていたのである。

 この2025年仕様のコペンは、全日本ラリー選手権・第4戦「モントレー」にエントリーしていたのだが、残念ながら、エンジンがかからずにスタートを迎えることはできなかった。そのため、D-SPORT Racingはエンジン開発を内製化するなど開発体制を一新。リベンジを果たすべく、久万高原ラリーにエントリーしたのである。

 参戦クラスはRally2/JP4など4WDのモンスターマシンが集うJN-1クラスで、D-SPORT Racingではおなじみのコンビ、相原泰祐選手/上原あずみ選手のペアでエントリー。

 このモンスター・コペンの開発理由について、D-SPORT Racingで開発を務めるドライバーの相原選手は、「D-SPORT Racingではコペン/ミラ・イース/ロッキーの3車種でラリー活動を行ってきましたが、ロッキーだけ独立していましたからね。ロッキーのエンジンをコペンに積むことでロッキーの開発チームの知見を活かせるのではないか、という理由からコペンにKRターボを搭載しました。同時にコペンにKRターボを積んでみるとどういうクルマになるのか? ということも試してみたかった」とコメントしている。

 エンジントラブルにより無念のリタイア

 さらに、「これまでラリー・ジャパンを含めてエンジン開発は外部に委託していたんですけど、初めてダイハツで内製化を行いました。新しくエンジン開発に加わったメンバーもいますが、ラリー活動を通じて課題が見つかり、そこを改善していけばタイムに表れていきますので、悔しさも喜びもわかち合いながら、“オールダイハツ”で活動していきたいと思います」と意気込みを語る。

 それだけに、久万高原ラリーではD-SPORT RacingコペンGRSの走りに注目が集まっていたのだが、またしてもエンジントラブルが発生。4日、久万高原町役場で行われたセレモニアルスタートこそ出走したものの、エンジンが吹けないことからSS1をスタートすることなく、リタイヤを決断したのである。

「第4戦のモントレーではエンジンがかからずに出走することはできませんでした。今回は、エンジンはかかるんですけど、全開にしても25%しかスロットルが開かない……という状態です。すぐに改善できそうにないですし、このまま走行を続けてもメリットがないので、リタイヤを決断しました」と相原選手も悔しそうな表情。

 その一方で、相原選手は「少ししか乗れませんでしたが、ゆっくり走っただけでもエンジンはトルクフルだったので、きちんと仕上がれば面白いクルマになると思います」と手応えを掴んでいるようだ。

 さらに、気になるキットカーでの販売など市販化については「お客さまの声をうかがいいながら検討していきたい」と相原選手。前述のとおり、モンスター・コペンはダウンヒルなら“Rally1に匹敵、Rally2を凌駕”というほどのパフォーマンスをもつといわれているだけに、11月6~9日に愛知県・岐阜県で開催されるWRC第13戦「ラリー・ジャパン」では、小さな怪物D-SPORT RacingコペンGRSの動向に注目したい。

 なお、久万高原ラリーではGRヤリスRally2を駆るヘイッキ・コバライネン選手がJN-1クラスでシーズン初優勝を獲得したほか、GRヤリスの貝原聖也選手がJN-2クラスで自身初優勝を獲得。JN-3クラスではGR86の曽根崇仁選手、JN-5クラスではマツダ・デミオを駆る河本拓哉選手、JN-Xクラスでは天野智之選手がそれぞれクラス優勝を獲得している。

文:WEB CARTOP 廣本 泉
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みんなのコメント

19件
  • tma********
    ビジョンコペンもわざわざ1.3L FRを開発するよりも、ロッキーの1.0Lターボ FFをベースに作れば安く簡単に出来るんじゃないのかなぁ
  • amw********
    ナンバー無しで国内ラリー走れるのか
    40年近く前、ラリー冬の時代でスプリング変えるだけでも改造車検とかやってたのからだと隔世の感があるな
    クラス分けもよう判らんし
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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