■激化する中国ミニバン市場に新型「クスト」が殴り込み
韓国の自動車メーカー、ヒュンダイ(ヒョンデ)が新たな7人乗りのミニバンを投入することがわかりました。
登場が予告されているのはヒョンデの「クスト(Custo)」というミニバンで、ヒョンデの中国での現地合弁企業「北京ヒョンデ(北京現代)」がティーザー広告をSNSの微博(ウェイボー)上で掲載しています。いったいどんなモデルなのでしょうか。
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現在、ヒョンデのミニバンは2021年3月に発表されたばかりの「スターリア」があります。
24年間に渡り、韓国のみならず世界中で愛された「スタレックス」の実質的な後継車となるスターリアは、全長5255mm×全幅1995mm×全高1990mmのミニバンです。
しかし、今回のクストは発表されたばかりのスターリアとは異なり、ひとつ下のカテゴリに位置するミニバンとなります。
中国の政府機関、中華人民共和国工業情報化部(通称:工信部)に届出がなされた情報を見ると、ボディサイズは全長4950mm×全幅1850mm×全高1734mmとなっており、例えるとトヨタ「アルファード」の全高を約200mm程度低くした「ロー&ワイド」なシルエットを持つミニバンといえそうです。
ほかにも、エンジンはヒョンデのSUV「トゥーソン」やセダン「ソナタ」などに搭載されているスマートストリーム G4FS型1.5リッター直列4気筒ターボエンジンと、グループ会社のキアが製造・販売するセダン「K5」に搭載されているスマートストリームG G4NN型2リッター直列4気筒ターボエンジンの2種類のエンジンを用意していることが届出情報から判明しています。
デザインは、現行モデルのトゥーソンをそのままミニバンにしたような外観が特徴的です。
また、各フェンダーにはつや消しブラック調のオーバーフェンダーが装着されており、ミニバンながらも若干のSUVテイストを盛り込んでいることがわかります。
今、中国国内の大型ミニバン市場は競争の激しさが増しています。今まではアルファード、上海GM中国が20年以上にわたって生産販売する中国専売のビュイック「GL8」などが要人輸送用途にピッタリの車として長年、市場を独占してきました。
ですが、2019年にトヨタが「ヴェルファイア」を追加し、2020年にフォルクスワーゲンが中国専売の「ヴィロラン」を投入すると、それに追随するようにさまざまなメーカーが競合となるミニバンの生産や販売を始めます。
そしてついに、トヨタも中国国内での「シエナ」の生産・販売に踏み切りました。
以前からシエナは中国に並行輸入という形で少量が輸入されており、アメリカ本国のおよそ2倍の価格で販売されていたりもしました。
シエナが2020年に4代目へとフルモデルチェンジしたこのタイミングでトヨタが正式に中国国内で生産・販売をおこなうことにより、中国でシエナを求める需要に幅広く応えていく狙いがあると考えられます。
トヨタはアルファードとクラウンヴェルファイア(ヴェルファイアベースの中国専売車)をビジネスメインの高級ミニバン、シエナをファミリー向けの大型ミニバンとして区別し、展開していくつもりなのでしょう。
その加熱の一途をたどる大型ミニバン市場に今回、ヒョンデが加わることとなりました。
ですが、中国国内でのヒョンデの販売はあまり芳しいものとはいえません。
2017年からは韓国のTHAADミサイル配備による中韓関係悪化の煽りを受け、業績が低迷し続けています。
2019年には過去10年間で最悪の販売台数を記録し、年間30万台の生産能力を持つ製造ラインのひとつを閉鎖する事態となりました。
ヒョンデはここでまったく新しい大型ミニバンを投入することで、ミニバン市場での存在感の誇示だけでなく、中国における業績の好転を仕掛けていく考えでしょう。
レクサス「LM」やトヨタ・アルファード、ビュイック・GL8などの高級ミニバンには手が届きにくいファミリー層に向け、かなり価格を抑えてこのクストを投入すると見られます。
最近になって日本への再上陸も秒読み状態と噂されるヒョンデが、中国ではどんな奇跡を起こすかに注目です。
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