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ボルボ史上最も売れているという「XC60」の最新モデル、その理由を探る

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ボルボ史上最も売れているという「XC60」の最新モデル、その理由を探る

2017年に登場したボルボのSUV、2代目XC60は2017年ワールド・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞するとともに、第38回2017-2018日本カー・オブ・ザ・イヤーを輸入車として受賞。以来、ボルボの基幹車種として君臨し、日本ではXC40に次ぐ人気モデルとなっている。2024年には過去最高の世界販売を記録し、2025年6月25日のボルボのプレスリリースによれば、XC60の累計販売台数が270万台を超え、ボルボのアイコニックなモデル、往年のレースでも活躍した”空飛ぶレンガ”のボルボ240を抜き、世界販売でボルボ史上、もっとも売れているモデルになったそうだ。

デビューから8年目を迎えた、電気自動車の未来への懸け橋にもなっている電動化されたXC60だが、その進化は今も止まらない。ここでは、2代目XC60として2度目のマイナーチェンジを行ったXC60 ULTRA B5 AWDの試乗記をお届けしたい。

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まず、新型を象徴するのが、分かりやすいフロントグリルだ。先行してマイナーチェンジしたボルボのフラッグシップ、XC90に採用された二本の斜め線を用いたデザインとなっている(B5とPHEVのT6でも異なる色使いがなされている)。細かい点では、リアテールランプも色が少し異なっていると言うが、こちらはなかなか分かりにくい改良となる。

インテリアに目を向けると、ナッパレザーまたはレザーフリーインテリアが用意され、センターディスプレーは従来の9インチから11.2インチに大型化されるとともに、高精細でサクサクと動く、これからのボルボのスタンダートになるディスプレーとなり、もちろん、”つながる”Googleのインフォテイメントシステムも進化。より直感的に操作できるようになっている。

また、トンネルコンソールの使い勝手も向上。細かすぎる改良とはいえ、常に進化を止めないXC60、いや、ボルボの姿勢には頭が下がる思いである。

ここで改めてXC60のボディサイズを紹介すると、全長4710×全幅1900×全高1660mm、ホイールベース2865mm。B5 AWDの一新されたパワーユニットは4気筒ガソリンターボエンジン+モーターによる、ブレーキ時のエネルギーを回収し、48Vバッテリーを充電。発進時にモーターでエンジンをアシストするマイルドハイブリッドだが、新たにエンジンにミラーサイクルを採用。そのスペックはエンジン250ps、36.7kg-m、モーター13.6ps、4.1kg-mと、格上のXC90と共通。WLTCモード燃費は2025年モデルが12.2km/L。2026年モデルは12.8km/Lに向上する。タイヤはピレリP ZEROの235/55R19サイズを装着していた。

ちなみにXC60は、前席はもちろん、後席居住空間もゆったりだ。身長172cmの筆者のドライビングポジション基準で後席頭上に200mm、膝周りに205mmと、足が組めるスペースが確保されている。センターコンソール後端とBピラーにエアコン吹き出し口があるのもボルボらしさで、後席の居心地は1年中、快適そのものと言っていい。

ラゲッジルームは開口部地上高約680mm、フロア奥行き940mm、フロア幅1100mm、最低天井高745mmとなり、かなりの荷物を積載することができる(後席は6:4分割でさらに拡大することができ、床下にもスペースがある)。

そんなXC60 ULTRA B5 AWDを走らせれば、200kgも重いXC90をウルトラスムーズに走らせるパワーユニットを積んでいるため、発進から極めてスムーズかつ力強い加速力を発揮してくれることになる。モーターアシストの恩恵もあってアクセルレスポンスに優れ、視界の良さもあり、出発地点の三島の混雑した市街地での走りやすさは文句なしだった。

ボルボの説明によれば、マイナーチェンジ版のXC60 ULTRA B5 AWDはエンジンのミラーサイクル化による高速走行での燃費改善が目覚ましいというが、当日の走行ルートは自動車専用道路と伊豆スカイラインというコースとなり、それを確認することはできなかったが、代わりに一般道、自動車専用道路でのロードノイズの見事な遮断による車内の静かさ、乗り心地のフラット感と、伊豆スカイラインでの山道の爽快かつ安定感・安心感に満ちたフットワークの素晴らしさを体感することができたのである。

具体的には、市街地の荒れた路面、段差などでは235/55R19サイズのピレリP ZERO=スポーツタイヤの硬さ、段差乗り越えでのゴツゴツ感に見舞われたものの、自動車専用道路ではそれがウソのようになり、フラットで継ぎ目の通過をしなやかにこなす心地よい乗り心地に変化していったのだった。

そして何と言っても、伊豆スカイラインの山道をハイペースで走った時のパワー、トルクの頼もしさ、ステアリングフィールのリニアさ、カーブでのロールの少なさ、タイヤの接地感の高さによる安定感の高さなどの総合性能によって、上質で「XC60の山道の走りってこんなに良かったっけ」と思わせるほど、想像以上に楽しく爽快な走りを味わい尽くすことができたのである!!

もちろん、ボルボ自慢のGoogleアシスタントの反応速度が一段と早くなり、Googleアシスタント利用時のストレスなど皆無だった。

スカンジナビアデザインの洗練を高め、パワーユニット、インフォテイメントシステム、そして世界最高峰の安全装備、運転支援機能などの進化が著しい最新のXC60は、デビューから8年を経てもいまだに輝き続け、今、手に入れても極めて満足できる仕上がりであることを確認できた試乗だった。それは、2024年、世界販売台数で過去最高を記録し、全ボルボの販売台数でついに240シリーズを超えた実績が証明している。2026年モデルではインフォテイメントシステムにAI時代に向けて設計されたQuantumのチップが採用され、Googleを使った時のスピードがEX30並みに速くなるそうで、さらに今後、Google Geminiも採用されるというのだから、ボルボのインフォテイメントシステムの進化もまた楽しみだ。

ボルボXC60

文/青山尚暉

文:@DIME

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