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F1ドライバーたち、交戦規定に関する“生産的”なFIAとのミーティングから変化を期待。イエローカード方式の警告は却下か

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F1ドライバーたち、交戦規定に関する“生産的”なFIAとのミーティングから変化を期待。イエローカード方式の警告は却下か

 F1カタールGPを前に行なわれたFIAとF1ドライバーたちの長時間に及ぶミーティングを経て、コース上での交戦規定に関するレーシングガイドラインに変更が加えられる見込みだ。

 FIAは、先月のアメリカGPでレッドブルのマックス・フェルスタッペンがマクラーレンのランド・ノリスと激しいバトルを繰り広げたことを受けて、F1のドライビングスタンダードガイドラインを見直すことを決定した。

■「僕は何も変わらない」フェルスタッペン、F1バトルガイドライン変更も動じず。根本解決のためグラベル増加を提言

 そしてフェルスタッペンの激しいドライビングをめぐりガイドラインに変更が必要だとF1ドライバーたちの意見が一致したため、FIAはカタールGPで見直しの結果をドライバーたちに提示することを決めた。

 2024年シーズンが閉幕する前にドライバーたちのもとにガイドラインが提示されたのは、レースコンディションでのテストを行ない、修正版に対するフィードバックを得るためだ。

 通常はFP2終了後にドライバーズミーティングが行なわれるが、カタールGPはスプリントフォーマットで開催されるため、ミーティングは現地時間の木曜日19時30分に実施された。

 1時間近くと多くのチームが予想していたよりも長時間に及んだこのミーティングでは、バトルのシナリオや改善のためのアイデアなど、多岐にわたる話し合いが行なわれたと理解されている。

 その後、メルセデスのF1ドライバーで現在はグランプリドライバーズアソシエーション(GPDA)で理事を務めるジョージ・ラッセルは次のように語った。

「主な議題はオーバーテイクについてだった」

 そして、フェルスタッペンがアメリカGPで見せた戦術はミーティングの結果封印されたのかと訊かれたラッセルは次のように続けた。

「多くのドライバーは、イン側にいてオーバーテイクの権利があるとなった時、ルールその1として、コース上にとどまり続ける必要があるということで足並みを揃えている」

「コース上にとどまり続けることができるのなら、(対する)ドライバーをアウト側に追いやる権利がある。ゴーカートをやっている時と同様にね。イン側からオーバーテイクするなら、相手をワイドに追いやる権利があるんだ」

 またラッセルは次のようにも語った。

「現在のレギュレーションでは、イン側のドライバーはエイペックスから(コーナー)出口まで、アウト側のドライバーにスペースを空ける必要があるとされている」

「これが廃止されて、今週末からそうなることを願っている」

 そしてラッセルは、FIAとのミーティングについて次のように振り返った。

「非常に生産的だった」とラッセルは言う。

「ガイドラインに大幅な変更は必要ないという点では、みんな同意していると思う。変な文章を削除したり、調整したりする必要があるだけだと思う」

「しかしオースティンで起きたこと、ペナルティを科すべきだったこと、メキシコで起きたこと(フェルスタッペンがノリスに対する動きで計10秒のタイム加算を科されたこと)は正しいペナルティだったというのは、誰もが明らかだったと思う」

「そして一般的に言って、1年を通して裁定はかなり良かったと思う。オースティンが特異点だっただけだと思う。そうだね、ただの微調整だ」

 ラッセルがそのように語った直後、フェルスタッペンはメディアに対して「主な問題は、こういったことが許されるサーキットだ。(中略)グラベルがあれば、通常よりも少しリスクを冒すようなことはできなくなる」と語っていた。

 これについてラッセルも同意した。

「オースティンでは、いくつかの問題について話をした。オーバーテイクの多くは、下り坂の右コーナーであるオーストリアのターン4みたいに、仮にグラベルがあればトライすることさえなかったと思う。トラックリミットを1~2%超えるだけで、グラベルに突っ込んでしまうからね」

「数年前のシルバーストンのストウコーナーでは、ルイス(ハミルトン/メルセデス)、チェコ(セルジオ・ペレス/レッドブル)、シャルル(ルクレール/フェラーリ)が素晴らしいバトルを繰り広げた。最終的に誰もがコースオフしたが、それはサーキットがそうさせたんだ」

「サーキットが根本的な原因であり、ガイドラインは全てのサーキットで適切に適用できるようになるまで僕らが合意する必要がある、暫定的な修正のようなモノだ」

 一方で、アウト側からのオーバーテイクに関するガイドラインについては、ミーティングを経ても大きく変わらないとラッセルは説明した。

「アウト側でのオーバーテイクのレギュレーションはあまり変わらないと思うし、あまり問題があるとは思っていない」とラッセルは言う。

 ハミルトンは木曜日の夜、このミーティングでは踏み込んだ内容まで議論されたことを明かし、レーシングガイドラインに反するドライビングをした場合に、他のスポーツ同様に「警告を出すという話があった」と語った。

「基本的にはイエローカードをもらうみたいなモノで、警告を受けられるのは1回だけだ」と付け加えた。

 しかしハミルトンは「その年の最終戦まで待って、そこで(1回までなら罰を受けない)警告を活用するような状態になってしまうと意味がない」として、ドライバーたちの意見が合致したと語った。

「僕らは一緒にやっているんだ」とハミルトンは続けた。

「あのミーティングから、僕らは間違いなく正しい方向に進むと思う」

 ハミルトンはまた、こうした問題に対する話し合いとしては「これまでで最高のミーティングだった」とも語った。これはmotorsport.comの情報筋が示すように、ミーティングの雰囲気が全体的にポジティブだったことをあらわしている。

 なおメキシコシティGPでラッセルは、アメリカGP後にガイドライン変更に異議を唱えたのはフェルスタッペンだけだったことを示唆して、「20人のドライバーのうち19人が、『それが正しくないのであれば、すぐにでも変更すべきだ』と言ったと思う」と語っていた。

 これについてフェルスタッペンは次のように答えた。

「いや、特定のドライバーが特定のことに賛成したり反対したりしたわけじゃない」

 ミーティングの結果に関する正式声明は、金曜日にカタールで発表される予定だ。

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