1983年に登場したハイラックスサーフ。国外では4ランナーの名で輸出されており、そちらはいまでも販売が継続されている。公道走行は不可だけどオープンカー仕様にもできるまさに「スポーツ用多目的ビークル」なハイラックスサーフも初代は2ドアだったという衝撃の事実が!?
文:小鮒 康一/写真:トヨタ、ベストカーWeb編集部
ハイラックスサーフは巨大ボディなのに2ドア!? 初代は結構攻めたSUVだった
【画像ギャラリー】安心してください? 2ドアは初代のみです! 歴代トヨタ ハイラックスサーフプレイバック!(20枚)
屋根も外せる2ドアSUV!!
初代ハイラックスサーフ。見てわかるように2ドアだ
5メートルを超える全長と1ナンバー登録というハンデを抱えながらも、ビジネスユーザーだけでなく、趣味の相棒として購入する人も多いピックアップトラックのトヨタ ハイラックス。
そんなハイラックスの名前を冠する派生車種として、SUVスタイルをもったハイラックスサーフというモデルが存在していた。このハイラックスサーフは2009年に最終的に兄弟車関係となったランドクルーザープラドに吸収される形で消滅しているが、初代ハイラックスサーフはなんと2ドアのみのラインナップとなっていたのだ。
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元々北米への輸出率が高かったハイラックス
初代ハイラックスサーフのベースとなった4代目ハイラックス
末期のモデルこそランドクルーザープラドと多くの部分を共有するモデルとなっていたハイラックスサーフだが、初代モデルは車名の通りピックアップトラックのハイラックスをベースとして、リアにFRP製のルーフを被せて作られていた。
この手法は主に北米で採られていたもので、ハイラックスサーフ登場以前にキャンピングカーなどの設計や製造で知られるウィネベーゴ社などがワゴンやキャンパーを制作していたのだ。
一応、ベースとなった4代目ハイラックスにはリアドアを備えたダブルキャブ仕様も存在していたのだが、当時のハイラックスおよびハイラックスサーフ(北米では4ランナー)は日本で生産したものを北米へ輸出しており、このときにリアドアを持たない2ドア車はワゴンではなくトラックとして扱われ、高い関税を回避することができた。
そのため、ハイラックスサーフ(4ランナー)は関税を回避できる2ドアボディが選ばれていたというワケである。
もちろん日本国内で生産していたため、ダブルキャブをベースとした4ドアモデルも作ろうと思えば作れたのかもしれないが、日本でも当初はハイラックスサーフは税負担の少ない4ナンバー車として販売されており(のちに5ナンバー乗用モデルも追加)、当時はまだRVブーム前夜だったこともあってわざわざ日本向けに4ドアを作るまでもないと判断されたのかもしれない。
なお、1989年に2代目モデルが登場したころには前述の北米での輸入関税に変更があり、2ドアモデルの免税メリットがなくなったことや、日本でもRVブームが巻き起こっていたこともあって4ドアモデルもラインナップされ、ボディも荷台部分にシェルを載せただけのものから、しっかりとしたメタルボディに進化している。
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