現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 日産「スカイライン」にはワゴンもあった! いつの間にかなくなった歴代ステーションワゴンを振り返ります【カタログは語る】

ここから本文です

日産「スカイライン」にはワゴンもあった! いつの間にかなくなった歴代ステーションワゴンを振り返ります【カタログは語る】

掲載 20
日産「スカイライン」にはワゴンもあった! いつの間にかなくなった歴代ステーションワゴンを振り返ります【カタログは語る】

7代目まで用意されていたバンモデル

よく人との会話中に「年齢詐称」のため(笑)、実はリアルタイムで見聞きしていても「生まれていないから知らない!」などと言ったりする。だが、初代「プリンス・スカイライン」の登場は1957年のことで、筆者としては「本当に生まれる前(ただし直前)」の話のため、さすがにリアリティのある実車の記憶、体験は書くことはできない。けれど幼少の頃の自分が近所のクルマのゴツいメッキのバンパーに腰かけたモノクロの小さな紙焼き写真が残っているはずだが、そのクルマこそ、プリンススカイウェイといい、のちにスカイラインバンとなるクルマなのだった。

「チェリーバン」「ブルーバードUバン」「スカイラインバン」! 異様に多かった日産の「商用バン」を振り返る

スポーティ・ワゴンだったスカイラインバン

一方で1963年に登場した2代目スカイラインの世代で正式に登場したのがスカイラインエステートだった。この時代であればトモダチの家にセダンがあったり、街中を走るのを見かけた記憶があるが、今、写真で見てもなかなかスマートなクルマだったことがわかる。

写真は東京モーターショーで配られた日産のパンフレットで、別のページに載っている御料車のプリンスロイヤルの説明文に「昨年秋に完成した」とあるところから1967年または1968年のものと思われる。スカイラインエステートについては「いま流行の主流にある車/ゼイタクな乗用車/ショウ洒なスタイルは、ごくあらたまった所でもスマートです/セダンにあきた方、行動半径の広い方の車です」と説明されている。

世代順に見ていくと、1968年に登場した3代目・ハコスカの世代でも、当初からエステートが設定された。写真のカタログはハードトップが登場した1970年以降と思われる1800シリーズのもの。シリーズ共通でリアサスペンションはリーフリジッドながら、「4速フロア・シフトのスポーティ・ワゴンです」と紹介されている。

「座席の延長ともいえるカーゴルームはカーペット敷き」などと記されている。当時としては1800ccでは国産唯一の本格的なエステートであり、搭載エンジンはセダンと共通のG18型(100ps/15.0kgm)。もちろんセダンと共通のサーフィンラインのある外観もスタイリッシュだった。

さらにサーフィンラインを踏襲した4代目・ケンメリの世代でもバンともにワゴンが用意された。スタイリング的にはリアクォーターウインドウをなくし、外観では全面をボディパネルとしたのが特徴で、室内側にはここにカーステレオ用のスピーカーが埋め込み可能になっていた。

写真のカタログ(DM用のコンパクトな冊子)の1800ワゴンスポーティGLは「性能と内装は1800GLがベース」で、小さいながらも掲載の写真を見る限り、木目のインパネやシフトノブ、前席セパレートシートなど、確かにセダンと同等の仕様になっていることがわかる。小さい文字で「性能=最高速度165km/h(4速)、160km/h(フルオート)」といった記載も。

幅広いバリエーションが豊富だった

続くジャパンの世代では、TIシリーズに1800GLとして1タイプのワゴンが用意された。セダン系のリアサスペンションが4リンクコイルスプリングなのに対し、ワゴンはリーフスプリングとそれまでの形式を踏襲。搭載エンジンはZ18型(105ps/15.0kgm)となり、カタログによればトランスミッションには4速フロアシフト、OD付き5速フロアシフト、そして日産マチック(AT、フロア)の3タイプの用意があった。

外観ではリアクォーターパネルにウインドウが設けられており、ラゲッジスペースは、ダブルフォールド式で折り畳んだ状態の後席背もたれ部分にもカーペットが付き、フラット状態のスペースが快適に活用できるようになっていた。写真のウッディサイドパネル、アルミロードホイールはオプションである。

変わって6代目、ニューマン・スカイラインの世代では、新たに登場した5ドアハッチバックが注目だった。「精悍なシルエットに豊かな空間を擁して誕生/スカイラインの伝統の走りと、5枚目のドアが可能にした、この豊かさ、この広さ。ハッチバックもスカイライン設計者が手がけるとこうなります」とカタログにも記されているが、諸元表を見て改めて驚くのは、4気筒で2機種(1.8Lと2L)、6気筒はターボ、ディーゼルを含め3機種と幅広いバリエーションが展開されていたということだ。

こんな記事も読まれています

ドゥカティ陣営移籍のマルク・マルケス、4番手タイムと乗り換え好スタート。最速はビニャーレス|MotoGPバレンシアテスト
ドゥカティ陣営移籍のマルク・マルケス、4番手タイムと乗り換え好スタート。最速はビニャーレス|MotoGPバレンシアテスト
motorsport.com 日本版
念願のWEC参戦果たすイソッタ・フラスキーニ、2024年のデビューシーズンはデュケーヌと提携
念願のWEC参戦果たすイソッタ・フラスキーニ、2024年のデビューシーズンはデュケーヌと提携
AUTOSPORT web
クリプトデータRNFチーム、MotoGPから“追放”へ「公共のイメージに悪影響を与える行いや参加協定違反」により決定
クリプトデータRNFチーム、MotoGPから“追放”へ「公共のイメージに悪影響を与える行いや参加協定違反」により決定
AUTOSPORT web
物流「2024年問題」よりも深刻!? クルマのハイテク化も影響……「整備士不足問題」現状と対策
物流「2024年問題」よりも深刻!? クルマのハイテク化も影響……「整備士不足問題」現状と対策
ベストカーWeb
岩佐歩夢、F1初走行「僕のキャリアで、最も素晴らしい1日でした!」マシントラブルに見舞われるも、全てのプログラムをこなす。チームも高評価
岩佐歩夢、F1初走行「僕のキャリアで、最も素晴らしい1日でした!」マシントラブルに見舞われるも、全てのプログラムをこなす。チームも高評価
motorsport.com 日本版
ディ・ジャンアントニオが無事シート確保。ホンダ移籍のマリーニ後任でムーニーVR46に加入決定
ディ・ジャンアントニオが無事シート確保。ホンダ移籍のマリーニ後任でムーニーVR46に加入決定
AUTOSPORT web
新型ムーヴと真っ向勝負!! 新型ワゴンRもまさかのスライドドア!?!? 25年発売なるか!?
新型ムーヴと真っ向勝負!! 新型ワゴンRもまさかのスライドドア!?!? 25年発売なるか!?
ベストカーWeb
ポルシェ「911」乗りのデイリーカーはフィアット初代「パンダ」! ほぼオリジナル状態に戻して通勤にも使ってます
ポルシェ「911」乗りのデイリーカーはフィアット初代「パンダ」! ほぼオリジナル状態に戻して通勤にも使ってます
Auto Messe Web
WEC、2024年暫定エントリーリストを発表。BMWなど4社が新規参戦、LMGT3は9メーカー出場へ
WEC、2024年暫定エントリーリストを発表。BMWなど4社が新規参戦、LMGT3は9メーカー出場へ
AUTOSPORT web
岩佐歩夢F1初走行で96周を走破。しかしセッション終盤には赤旗の原因に。角田裕毅も走行。トップタイムはオコン|F1アブダビポストシーズンテスト
岩佐歩夢F1初走行で96周を走破。しかしセッション終盤には赤旗の原因に。角田裕毅も走行。トップタイムはオコン|F1アブダビポストシーズンテスト
motorsport.com 日本版
Dステーション・レーシングの来季WEC継続参戦が正式決定。アストンマーティンを使い体制も変更
Dステーション・レーシングの来季WEC継続参戦が正式決定。アストンマーティンを使い体制も変更
AUTOSPORT web
電動サルーンの「新基準」 フォルクスワーゲンID.7へ試乗 286psで約600kmを実現
電動サルーンの「新基準」 フォルクスワーゲンID.7へ試乗 286psで約600kmを実現
AUTOCAR JAPAN
トヨタ「GR86」を正規ディーラー系列でターボチューン!?「GR Garage日進竹の山」のジェームス出張GRガレージとは?
トヨタ「GR86」を正規ディーラー系列でターボチューン!?「GR Garage日進竹の山」のジェームス出張GRガレージとは?
Auto Messe Web
フランツ・トストがアルファタウリF1代表として最後のレースを終える「すべてのドライバーと関係者に感謝」
フランツ・トストがアルファタウリF1代表として最後のレースを終える「すべてのドライバーと関係者に感謝」
AUTOSPORT web
ベクター・スポーツがイソッタ・フラスキーニへの関与停止を発表。LMHメーカーの契約違反を主張
ベクター・スポーツがイソッタ・フラスキーニへの関与停止を発表。LMHメーカーの契約違反を主張
AUTOSPORT web
トヨタ渾身の新型「超実用トラック」!? その名も「ハイラックス チャンプ」200万円切り! タイで発売
トヨタ渾身の新型「超実用トラック」!? その名も「ハイラックス チャンプ」200万円切り! タイで発売
乗りものニュース
フィアット、生産終了を迎えた“ツインエア”と6速MTの限定車『パンダ・クロス4×4』を導入
フィアット、生産終了を迎えた“ツインエア”と6速MTの限定車『パンダ・クロス4×4』を導入
AUTOSPORT web
愛車のヘッドライトがない… 部品不足で盗難被害増加、ディーラーも知らずに購入? 欧州
愛車のヘッドライトがない… 部品不足で盗難被害増加、ディーラーも知らずに購入? 欧州
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

20件
  • ステージア良かったのにな
  • 大昔…今から40年くらい前に…父が「ハコスカバン」に乗っていました…自営業の工務店で機材運びに使ってました♪
    もちろん…グレードはGTでもなく…当時、無敵神話を誇ったGT-Rでもありませんでしたけど…「ウチのクルマはハコスカだぜ!!」って同級生には自慢出来ました(笑)
    ドアの横には「自家用」マークが……
    クーラーもついてなく、メチャクチャ暑いドライブだったけど…家族みんなで行った海水浴、バーベキューはたのしかった…いい思い出です♪
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

456.9948.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

19.82050.0万円

中古車を検索
スカイラインの買取価格・査定相場を調べる

査定を依頼する

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?

あなたの愛車いまいくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで! 登録してお得なクーポンを獲得しよう
マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

ログイン

中古車探しをもっと便利に

  • 中古車お気に入り管理
  • おすすめ中古車の表示

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

456.9948.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

19.82050.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車いまいくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村