「標準設定」が万人に合うワケではない
小排気量のスクーターなどを除けば、少なくとも車体のリアサスペンションにプリロードアジャスターを装備しているバイクがほとんどです。またスーパースポーツ系やスポーツ度の高いネイキッドモデルなら、前後サスペンションにそれぞれプリロードアジャスター、伸び側減衰アジャスター、圧縮側減衰アジャスターを備えています。
【画像】どこをイジればいいの? サスペンションの各部アジャスターを見る
これらのアジャスターを調整して、バイクを自分の乗り方に合わせる作業を「サスペンションセッティング」と呼びます。
新車の状態では「標準設定」になっていて、調整しなくても問題なく走れます。とはいえライダーの体格や乗り方、走る場所などは千差万別なので、自分に合わせて調整すれば、よりライディングが楽しくなるハズです。
……が、サスペンションのセッティングをやっても違いなんて分からないんじゃないか? ヘタにいじって乗りにくくなってしまったら困るし、もし壊しちゃったらどうしよう……と、セッティングをためらっているライダーは多いのではないでしょうか。
しかし、せっかくアジャスターを装備しているなら、触らなければもったいない! というワケで、難しくないサスペンションのセッティングのコツを紹介します。
最初に、リアのプリロードを体重に合わせる
サスペンションには様々なアジャスターがありますが、まず最初にリアサスペンションのプリロードアジャスターを自分の体重に合わせて調整するのがオススメです。
標準設定はバイクメーカーが定める標準体重(国産車の場合はおおむね65kg)に合わせているので、これより体重が軽ければプリロードを弱め、重ければプリロードを強めます。
バイクに跨って、標準体重の人が跨った時と同じくらいリアサスペンションが沈み込めばOKです。
とはいえ、昔ながらの2本ショックだと比較的簡単に調整できますが、近年のモノショックだと工具や手が入らなくて調整が難しい車両も少なくありません。そんな時は無理せず、バイクショップのプロにお願いしましょう。
減衰力の調整は「一度に一カ所」!!
減衰力のアジャスターは、基本的に次の4種類があります。
■フロントサスペンション(フロントフォーク)
・伸び側減衰力……曲り初めに前輪に舵角がつく速さや、ハンドリングの軽さに影響。
・圧縮側減衰力……ブレーキングや減速時に、フロントフォークが縮む動きや速さに影響。
■リアサスペンション(リアショック)
・伸び側減衰力……曲り初めのハンドリングの軽さや舵角がつく速さ、後輪のグリップ感に影響。
・圧縮側減衰力……向き変えから旋回時のリアの沈み具合に影響するが、あくまで補助的な役目。
車両によって装備する減衰力アジャスターの種類(数)が異なり、ショックユニットの種類によって備わる場所も変わるので、ハンドブック(取扱説明書)で確認しましょう。
そしてそれぞれの減衰力アジャスターの調整の効果は、あくまでおおまかな傾向であり、ライダーによって感じ方も変わります。また、それぞれが影響して乗り味が変化することもあります。
そこで、セッティングを行う際は「一度に一カ所だけ調整」して、その都度乗り味がどう変化したのか確認するのが得策です。一度に何カ所ものアジャスターを動かすと、どの減衰調整でどう変わったのかが判断できないからです。
どのアジャスターをどれだけ動かし、その乗り味の変化を簡単で良いのでノートなどにメモします。こうすれば、乗り味が悪くなった時に元に戻すのが簡単です。
……とはいえ色々アジャストしていると、果たして乗り味が良くなったのか悪くなったのか自信が持てなくなったり、どのアジャスターをどれだけ動かしたのかわからなくなることもしばしば。
そんな場合は、慌てずにいったんすべての減衰アジャスターを標準設定(ハンドブックに記載あり)に戻して最初からやり直しましょう。
ちなみに、セッティングを変えて試走する時は、ある程度走り慣れた同じ道やカーブを、飛ばさずに乗り味の変化を意識して走って比較しましょう。
アジャスターの「締め過ぎ」には要注意!
減衰アジャスターの調整位置は、右に回して締めて止まった位置から、左回しで緩めて戻した量で管理します。
カチ、カチ、とクリックのあるタイプは「6クリック戻し」のように表現し、無段階で調整できるタイプは「1と1/2回転戻し」という感じです。
そこで注意が必要なのが、「右に止まるまで回す力」です。減衰アジャスターは尖った先端でサスペンションオイルの流量を変えているため、強く締め込み過ぎると先端が潰れたり、段差が付いて正しく調整できなくなってしまうからです。
減衰アジャスターは「-(マイナス)」ドライバーで回すタイプが多いですが、ドライバーの柄はギュッと握らず、大きな力が入らないように人差し指と親指で摘まんで回すのがオススメです。
ちなみに、減衰アジャスターを最強や最弱にしても「ハンドリングが滅茶苦茶になって危険!」みたいなコトにはならないのでご安心を。
サスペンションの基本的な減衰力はショックユニットのダンパーの構造や設計で決まっており、減衰アジャスターはあくまで「微調整の経路」なので、どんなに調整しても危険なほど乗り味は変化しません。
むしろ最初のうちは大きくアジャストした方が変化を感じ取れるので、セッティングの傾向を掴みやすいでしょう。
臆せずどんどん触ってみる!
「サスセッティング」と聞くと、なんとなくレースやサーキット走行などでタイムを出すための作業のように感じます。また「ベストセッティング」という言葉もよく耳にしますが、これも絶対的な正解があるワケではなく、それぞれのライダーがそのバイクを乗りやすいようにセットするのが本来の目的です。当然ライダーのスキルや乗り方、走るシーンによってもベストなセッティングは変わります。
なのであまり難しく考え過ぎずに、エアコンの温度設定やオーディオの音量を自分の好みに調整するのと同じくらいの気持ちでサスペンションをセッティングするのが良いのではないでしょうか。
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みんなのコメント
伸び側を固くすると圧側も固くなります。
スプリングのプリロードで固さを決めてそれに合ったダンピングを伸び側で調整。
その後圧側が固すぎるなら緩めて調整、みたいな感じで作業を進めると沼にハマりにくいかと...
( ̄▽ ̄;)
けど そこらの一般道や峠で、安いバイクでヒイコラいいながら頑張っているような、俺みたいな万年貧乏ライダーからしたらw… サスに弄る機能があったとて 精々、フルブレーキの時にフロントが底着きしちゃってどうにもならんから フロントが沈み切らないようにプリロードを強くしたい だとか、コーナーでフルバンクした時に マフラーやステップを擦ってしまうから リヤを…以下同文(笑) みたいな、初めは そんなところからじゃないんだろうかな。(笑)