3列シート大型SUVの新モデル
text:Graham Heeps(グラハム・ヒープス)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)
韓国のキア社は、北米市場でSUVラインナップの見直す一環として、新しいテルライドを投入した。北米基準で見れば中型となる、3列シートを備えたSUVだ。
このクラスには、トヨタ・ハイランダー(クルーガー)やホンダ・パイロット、フォード・エクスプローラーといった、北米で製造されるファミリー・トランスポーターの定番モデルが複数存在している。成長しているカテゴリーではあるものの、競争も激しい。
キアにはこれまでも7シーターのSUVが存在してきた。ソレントと呼ばれるモデルだが、このカテゴリーでは小ぶりなモデルだった。今回登場したテルライドは、ソレントより全長が200mm長く、全幅が100mm広く、全高は65mm高い。
ボンネットの中には3.8L V型6気筒の自然吸気ガソリンエンジンが収まる。ダイレクト・インジェクションとアトキンソン・サイクルを採用し、車重2tのSUVの燃費性能を支える。
最高出力は295psと高く、より大きい排気量を持つV6エンジンと同等のパワフルさを備えている。今回試乗したのはカナダだったが、この地では4輪駆動が標準となる。北米では後輪駆動が標準だ。
キア・テルライドは2020年中に北米市場での販売が始まる。プラットフォームを共有する、ヒュンダイ・パリセードも夏には追加される予定。
どちらも英国や日本での販売は予定されていないが、日本ブランドのライバルと競合するモデル。興味の湧く読者もいると思う。
存在感のあるボディと上品なインテリア
ボディデザインはオリジナリティがあり、他のモデルと見間違えることはないだろう。角の張ったスタイリングによってサイズが強調され、存在感も強い。ちなみにテルライドの車名は、コロラド州にあるスキーリゾートの地名からきている。
走行中の個性を主張するデイライトは、特徴的な台形でオレンジ色。その他のディティールも好印象だ。
張りのあるボディデザインは、今回試乗した中級トリムグレードとなるSXの上品なインテリアにも良く調和している。ウッドパネルとサテン仕上げの金属パーツがダッシュボードやドアパネルに配され、どの箇所の組み立て品質も高い。
フロントシートは快適で、調整幅も充分。ダッシュボードの中央を飾る10.25インチのタッチモニターは標準装備となる。ナビゲーションの他アップル・カープレイとアンドロイド・オートにも対応する。
前列と中列なら、どの位置に座ってもスペースが狭いと感じることはないだろう。2列目のシートをベンチシートにするか、独立したキャプテンシートにするかで、定員は8名か7名かを選べる。
流石に3列目は長距離移動だけでなく、短距離でも子供向けとなりそうだ。3列目シートを折りたためば、巨大で平らな床面の荷室が出現する。一般的な家族なら、荷物が詰めなくて困ることはないと思う。3列目シートを起こした状態でも荷室容量は601Lあり、クラス最大だとキアは主張する。
走り出すと、3.8LのV6エンジンと、滑らかに変速する8速ATの相性が良いことがわかる。深くアクセルペダルを踏み込まない限り、エンジンは静かに回転する。北米での大型SUVは、自然吸気エンジンと一般的なATの組合せが一般的。テルライドもそれに準じたカタチだ。
スティンガーに並ぶ成功モデルの可能性
ダイナミクス性能も良く設定されている。ホイールは20インチと大径ながら、乗り心地はこのクラスの中では良い方。一般に柔らかい姿勢制御と、路面からの入力に対する硬さという組み合わせに悩まされがちだが、テルライドは良好だ。
ステアリングやブレーキの性能に関しても、特に気になる部分はなかった。内外ともに魅力的で、空間も広く上質。ライバルに並ぶ水準といっていい。スティンガーとは異なるカテゴリーで、テルライドはキアにとってもう1つの成功モデルとなるだろう。
日本ブランドや北米ブランドのモデルと比較しても、韓国のキアは信頼でき、コストバリューに優れる選択肢となっている。近年大きな進歩を遂げていることは、キア・スティンガーの素晴らしい走りを体験した人なら分かるだろう。
キア・テルライドはシャープなスタイリングと高級感のあるインテリア、上質なロードマナーを備え、価格もそれに見合った設定。トヨタやホンダ、フォード製のライバルと直接対決することになるはず。
一方で、フォードからは新しいエクスプローラーが登場し、2020年にはモデルチェンジしたトヨタ・ハイランダー(クルーガー)が発売される。どちらも新しいプラットフォームをベースにしている。
2020年、北米の主要カテゴリーとなるファミリーSUVの競争が、一層激しくなることは間違いない。
キア・テルライドSXのスペック
価格:4万9995ポンド(599万円)
全長:5000mm
全幅:1990mm
全高:1750mm
最高速度:-
0-100km/h加速:7.5秒(予想)
燃費:-
CO2排出量:-
乾燥重量:2018kg
パワートレイン:V型6気筒3778cc自然吸気
使用燃料:ガソリン
最高出力:295ps/6000rpm
最大トルク:36.1kg-m/5200rpm
ギアボックス:8速オートマティック
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みんなのコメント
残念ながらライバルはトヨタ、ホンダではありません。売り上げ台数から行くとトヨタHighlanderが圧倒的でそれにホンダのpilotが続いています。韓国勢は今subaruのascentと月6000台前後で激しい争いをして居ます。
Highlanderもフルモデルチェンジをしたのでどうなるか楽しみです。ホンダはモデル後期に差し掛かっておりマイナーチェンジで10000台・月をキープできるかが鍵でしょうね。ホンダは今のフロントの顔を思い切って変えるくらいしないと苦しいかもしれません。
ただ確かにデザインは最近韓国勢はヨーロッパ系のデザイナーを使って大胆に変えてきてますので日本勢もデザインはちょっと頑張って欲しいですね。