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【ホンダ ADV150 試乗】“格好だけSUV”は通用しない!スクーターにも本気の走破性…青木タカオ

◆クルマのSUV人気が、ついにスクーターへも飛び火した!

ホンダ『ADV150』だ。乗ってみると、見掛け倒しではないことがわかる。まず、シャシーの剛性がしっかりとし、前後サスペンションもハードな走りに対応するから驚く。エンジンも右手のスロットル操作にリニアに反応し、低中速域での加速がより鋭い。

「こいつ、やるぞ!」という感覚は、シートにまたがった途端に感じた。スクーターであるにも関わらず腰高で、グリップを握ると肘を張ったアグレシッブなライディングポジション。上半身が起きた堂々とした乗車姿勢で、アイポイントが高く遠くまで見渡せる。

ハンドリングが軽快で、街乗りも思いのまま。身軽にどこへでも行けそうで、クルマのドライバーを見下ろすこの感じ、紛れもなくオフロード車だ。

◆作り手もやる気満々!タフなアドベンチャーに

開発責任者の箕輪和也さん(HONDA R&D Southeast Asia CO.,Ltd)も、「徹底的にやりました」と力を込める。まず、骨格となるフレームだが、通常のスクーターでは乗り降りがしやすいようメインパイプを押し下げたダウンチューブフレームを用いるのがセオリー。しかしベースとなる『PCX150』では、スポーツバイクにも使うダブルクレードルタイプを採用し、もともと剛性が高い。

そこにクラス最長130mmのストローク量を持つ正立フォークと、120mmストロークのリザーバータンク付き3段レートスプリングのリアショックを組み合わせ、ブロックパターンのタイヤを履いた。

パワーユニットも「PCX150」譲りの高燃費・高出力「eSP」エンジン(水冷4バルブ単気筒149cc)だが、低速走行時の力強さや荒れた路面での扱いやすさを向上するため吸気管を専用設計しなおし、エアクリーナーダクトも「PCX150」に対し21mm(径28→23mm、長さ135→156mm)、コネクティングチューブを2mm長くし(322→324mm)、低中回転域のトルクアップを達成。

ハイアップ形状のマフラーを新設計し、駆動系も加速性能を向上するためにウエイトローラーのセッティングや、ドリブンフェイススプリングのインストール荷重を見直し、変速タイミングと過渡特性を最適化した。トルクの立ち上がりをリニアにし、加速が力強くなっている。

灯火器は全てLED化し、多機能スピードメーターも専用設計。エクステリアも凝ったデザインへと完成度を高めていくが、箕輪さんは「サルーンタイプ(ベースとなったPCX150)より重いなんてことはあり得ない」と軽量化も徹底。結局のところフレームも大刷新となり「流用したパーツを見つけるのが難しい」というほどの渾身作に。

走りは俊敏で、試しにオフロードも走ってみたが、これが想像以上に走る。軽二輪枠で150スクーターの人気が急上昇中だが、「ADV150」が拍車をかけることは間違いなさそうだ。

■5つ星評価

パワーソース:★★★★★

フットワーク:★★★★★

コンフォート:★★★★

足着き:★★★

オススメ度:★★★★★

青木タカオ|モーターサイクルジャーナリスト

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

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