普通のドライビングが可能なスタッドレスタイヤですが
スタッドレスタイヤの魅力はなんと言っても普通に使えることです。タイヤチェーンはドライ路面で使うことはできないし、最高速度も大きく制限されます。スタッドレスタイヤならば、高速道路を100km/hで走ることも可能、一般道を走っていても別に大きく意識することなく走ることができます。寒い中でチェーンを装着するという手間もありません。
じつに普通に使えてしまうスタッドレスタイヤですが、それがかえって危険な状況を生み出す可能性があります。普通に使えていても、雪道や氷上でのグリップ力は決して普通ではなくとても滑りやすいのです。そうした滑りやすい路面のなかで「普通」だと思って使うのがもっとも危険なことと言えるでしょう。
凍結路面が発生するのは気温が3℃より下がった場合と言われています。クルマに車外温度計が装備されているのは、こうした状況を知るためのもので「今日は暑いなあ」とか「今日は寒いねえ」という話題作りのためではありません。BMWなどは外気温が3℃になると「ポーン」という警告音を出して路面凍結の危険性を伝えます。
スタッドレスタイヤの上手な使い方
まずはドライ路面で100km程度の馴らし運転をすることがいいとされています。しなくてもいい……という説もありますが、まあやっておいたほうがなにかと安心です。そして、タイヤを馴らすだけでなく、そのタイヤにドライバーが馴れることも大切なのです。スタッドレスタイヤはサマータイヤに比べれば、どうしてもグリップは落ちますから、コーナリングやレーンチェンジ、ブレーキの雰囲気を感じ取っておくのはとても大切です。
スタッドレスタイヤで雪道を走る!
スタッドレスタイヤで雪道を走るとビックリするくらいに普通に走れることに驚くと思います。最近のスタッドレスタイヤの性能は非常に高いものなのです。雪道からシャーベット路、凍り付いた路面まであらゆる路面で高いグリップ性能を示します。しかし、それが怖い事態を生むのもまた事実なのです。どんなにグリップしているように思えても、じつはかなりグリップは低いのです。
発進時にトラクションコントロール(TCR)が作動するとメーター内でTCRの警告灯が点灯(点滅)しますし、コーナーを滑ったとき、ABSが効いたときも同様の状況が起きます。それらが作動しているから大丈夫という事ではありません。それらが作動するということはすでに限界に達しているということになります。大切なのはそういう状況にならないように運転することです。
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