この記事をまとめると
■EVの普及が進んでいない日本ではEVは高いという印象が強い
タイのトゥクトゥクもインドのリキシャーも! アジアのタクシーが続々とEV化するなか日本はどうなる?
■EV普及を推進する中国では補助金や価格競争によってEVは安いという印象が根付いている
■中国でのEV価格低下の影響は日本を含めたグローバルEV市場にも及ぶ
なぜ中国はEVを安く作れる?
日本でもここ数年で、いろいろなEVが市場に出まわっているものの、本格的な普及が始まったといえる状況にはない。EV普及の基本的な条件として、以前から指摘されているのは、(1)コスト、(2)満充電での航続距離、(3)充電インフラの整備の3点。
このうちコストとは、維持費も含むものの、直接的には新車価格を指す。2010年代に比べれば、最近のEV新車価格は下がってきた印象はあるものの、バッテリー容量が大きなモデルが増えたこともあり、まだまだEVは高いという印象をもっているユーザーが少なくないだろう。
そうしたなか、中国ではEV価格が比較的安いというのが現実だ。背景には、大きくふたつの要因が考えられる。
ひとつ目は、中国政府の政策としての観点だ。
時計の針を少し戻すと、中国は2000年代後半から国をあげてEV普及を推し進めてきた。当初は、バスやタクシーなど公共交通のEV化に積極的だった。そうした成果を、北京オリンピック、上海万博、そして広州アジア競技会など国際イベントを通じて国内外向けにアピールした。その後、海外から中国EV事業への投資促進策や、個人向けのEV購入補助金などを導入し、EV市場の基盤作りを着実に進めた。
その結果、BYDを筆頭としたEV新興勢力が次々と生まれた。当然、企業間での競争も激しく、新車価格についても戦略的な設定をすることが少なくなかった。将来のEV市場急拡大を見越して、量産効果を先取りした経営判断と言えるかもしれない。
たとえば駆動用電池についても、欧米や日本が注力してきたコストが比較的高い三元系リチウムイオン電池ではなく、リン酸鉄系リチウムイオン電池の開発を強化するなど、新車コスト低減に向けた努力をしてきた。
ふたつ目の要因は、数あるEVスタートアップのなかで生き残るため、実売価格を引き下げる価格競争だ。EVだけにとどまらず、ガソリン車でも実売価格を大きく抑える中国地場メーカーも少なくないため、その影響で日系メーカー各社は中国市場での収益性が一気に落ち込んでいる状況だ。
こうして、中国市場ではEV普及初期でのメーカー乱立時代から、EV普及本格期に向けた淘汰の時期に入ってきており、エントリーセグメントや中級セグメントなど、量産数が多いマスマーケット向けEVの価格が、欧米や日本と比べると低くなってきているのだと考えられる。
中国でのEV価格低下の影響は当然、日本を含めてグローバルEV市場にも及ぶ。今後の日本EV市場の動向を注視していきたい。
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