まさかのQ1敗退だった。
全車1回目のアタックを終えた段階で、トップ15内につけていた角田裕毅(レッドブル)。勝負は2回目のアタックとなった。しかし、多くのドライバーが自己ベストを次々と更新するなか、角田はタイムを縮めることができずに、18番手に沈んだ。
Q3目指した角田裕毅、予選18番手に強いフラストレーション「何もミスはなかった。RB21はとにかくウィンドウが狭い」
「とてもフラストレーションがたまっています」
F1第11戦オーストリアGPの予選後、ミックスゾーンに現れた角田は、開口一番そう語った。
いったい何が起きたのか?
「最初のアタックはよかったのですが、2回目のアタックでクルマをその状況での最適な状態に合わせきれなかったです。そのために、マシンバランスが1回目と2回目のアタックで異なっていました」
角田は無線でフロントのグリップ不足を訴えていた。
「すべてのコーナーでアンダーステアでした」
タイヤのウォームアップに問題があったのか?
「ウォームアップは問題ありませんでした」
では、理由はまだわからないのか?
「いや、わかっています。ただ、クルマのある部分を合わせきれていなかっただけです。温度が高くなることを想定して、合わせきれなかっただけです」
フラストレーションがたまっているのは、自分が合わせきれなかったことに対してなのか?
「いや、自分じゃなくて、『僕たちが』合わせきれなかったことに対して、です」
角田は2回目のアタックで失速した理由をこう述べるにとどめた。おそらく、これ以上理由を説明するとチーム批判になってしまうためだろう。では、角田に代わって、その理由を推測したいと思う。
状況を整理しよう。まず、角田のマシンのスペックは僚友マックス・フェルスタッペンとは違っていた。フェルスタッペンは新しいフロアを使用していたのに対して、角田は旧スペックだった。しかし、それは関係ないと角田は語る。
「それはわかっていたことだし、そもそも古いフロアだとしてもQ1で落ちるようなパッケージではなく、Q3へ行けるパッケージですから」
セットアップの進め方に関しても、角田はとても満足しており、土曜日のフリー走行3回目でも調子はよく、「いままで一番自信を持って予選に臨むことができた」という。
1回目のアタックも「いいアタックだった」(角田)ことを考えると、問題はセットアップでもない。では、2回目のアタックで角田がブレーキングでオーバースピードでコーナーに進入してアンダーステアになってしまったのか? 金曜日のフリー走行ではブレーキに問題を抱えていたからだ。しかし、角田はその問題は解決していたと振り返る。レースエンジニアのリチャード・ウッドも「ユウキにミスはなかった」と語っている。
そうなると、考えられることは、フロントウイングのフラップ調整か、デファレンシャルの調整ミスぐらいしか考えられない。
だが、ウッドは「1回目のアタックでユウキはマシンバランスに満足していた」と言う。しかし、それはあくまで1回目の話。20台が全開でプッシュする予選では、路面変化が大きく変化することは珍しくない。もし、フロントウイングのフラップを立てていれば、結果は変わっていたことだろう。
シーズン途中でレッドブルに移籍してきたドライバーと、今年初めてフルシーズンを戦うレースエンジニアのコンビは、ラップごとに変わるレッドブルリンクの路面という罠にはまってしまったのかもしれない。
[オートスポーツweb 2025年06月29日]
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