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F1ロシア決勝:ボッタス開幕戦以来の優勝! フェルスタッペン2位、ホンダ全車入賞。ハミルトンはペナルティで後退

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F1ロシア決勝:ボッタス開幕戦以来の優勝! フェルスタッペン2位、ホンダ全車入賞。ハミルトンはペナルティで後退

 F1第10戦ロシアGPの決勝レースがソチ・オートドロームで行なわれた。優勝したのは、メルセデスのバルテリ・ボッタスだった。


 各車がダミーグリッドへ向かうレコノサンスラップでは、ピットレーンの指定されているエリア以外でスタート練習を行なったとして、ルイス・ハミルトン(メルセデス)が審議対象になってしまった。ハミルトンはポールポジションスタートだが、スタート前から懸念要素を抱え込むことになってしまった。

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 快晴のソチは気温28度、路面温度41度というコンディションで各車がフォーメーションラップへ。グリッド上位では2番グリッドのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3番グリッドのボッタスがミディアムタイヤでのスタート。トップ9それ以外は、ソフトタイヤでのスタートである。

 10番手以下では、Q3に進出しながらグリッド降格となったアレクサンダー・アルボン(レッドブル)以外にソフトタイヤを選択したドライバーはおらず、ミディアムタイヤスタートが多数派。ダニール・クビアト(アルファタウリ)、キミ・ライコネン(アルファロメオ)はハードタイヤを選んだ。

 スタートではボッタスが良い蹴り出しを見せ、フェルスタッペンの横に並び、ターン2までに前に出ることに成功する。フェルスタッペンはターン2でオーバーランしてランオフエリアに出たこともあり、ダニエル・リカルド(ルノー)に先行を許したが、すぐに3番手を取り戻した。

 後方では、ターン2でコースオフしたカルロス・サインツJr.(マクラーレン)が、コースに戻る際に退避路のウォールに接触しストップ、さらにターン4ではシャルル・ルクレール(フェラーリ)と接触したランス・ストロール(レーシングポイント)がスピンしてマシンを止めたため、セーフティカー(SC)が出動した。

 これでアルボンやランド・ノリス(マクラーレン)、ジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)はピットに入り、ハードタイヤへと交換した。

 ハミルトンはトップを維持し、メルセデスがワンツー体制。フェルスタッペン、エステバン・オコン(ルノー)、リカルド、セルジオ・ペレス(レーシングポイント)という上位オーダーとなった。

 6周目にSCが解除されレース再開。ハミルトンはうまくリスタートを決めトップをキープすると、ファステストラップを叩き出し、ボッタスとの差を広げにかかる。しかしこのタイミングで、ハミルトンにはスタート練習の件で5秒のタイム加算ペナルティがふたつ出されることになった。

 後方では、スタートの混乱でポジションを上げたロマン・グロージャン(ハース)をダニール・クビアト(アルファタウリ)がオーバーテイク。母国レースでポイント圏内に浮上した。

 10周を終え、トップ3は1.5秒前後のギャップで等間隔。フェルスタッペンはリヤタイヤのグリップがないと無線で訴えるものの、ボッタスからは引き離されずに周回を重ねていった。

 後方では15周目にリカルドとペレスがターン3でサイドバイサイドのバトルを展開し、ペレスが前に出ることに成功する。コースの汚れた部分を走ってしまったリカルドは、その周にピットインしハードタイヤに履き替えた。

 15周目になるとハミルトンがペースアップし、ファステストラップを記録。「早めにピットインしたくない」と訴えながらハイペースを維持したが、16周を走り終えたところでピットに入った。ここで10秒のペナルティを消化したハミルトンは、ハードタイヤへ履き替え11番手でコースに復帰した。

 ソフトタイヤスタートのマシンが20周前後でピット作業を実施していく。前が開けたボッタスはファステストラップを更新し、そのペースについていけないフェルスタッペンとの差がジリジリと開いていた。

 追い上げるハミルトンは前のマシンがピットに入ったこともあり、25周目までに5番手へと挽回。フェルスタッペンは25周を走り終えたところでピットインし、ハミルトンの約6秒前方の4番手でコースに戻った。ボッタスもレース折り返しとなる27周目を前にピットへ。ハミルトンとは14秒差がついた。

 ピットインしていない7番手のベッテルに抑えられていたルノー勢は、オコンとリカルドのポジションを入れ替えたもののスムーズにはいかず。リカルドはターン2のエイペックスでコースオフしてしまった。この際に指定された形でコースに戻らなかったリカルドには、5秒のタイム加算ペナルティを科されてしまった。

 ハードタイヤで30周までピットストップを遅らせ、3番手を走っていたクビアトはミディアムタイヤへ履き替え、8番手でコースに合流した。これでハミルトンが3番手になったが、首位ボッタスとの差は21秒、フェルスタッペンとは9秒差と苦しい立ち位置。ペースも前の2台を一気に追い上げるほどの速さは見られなかった。

 グロージャンがバトルの中でターン2でコースオフ。退避路を示すボードが破損してしまったため、43周目にバーチャルセーフティカーが発動。このタイミングで9番手にいたガスリーがピットに入るが、バーチャルセーフティカーは意外にも早く終了し、11番手に後退した。

 しかし新たなタイヤを手にしたガスリーは、ノリスやアルボンと9番手争いを展開。アルボンをすぐさま攻略すると、48周目にはターン2でノリスをパスし、ピットストップで失ったポジションを取り戻した。ノリスはタイヤが苦しく、アルボンに抜かれたところでたまらずピットインした。

 レースが終盤に差し掛かり、フェルスタッペンがペースアップ。48周目に1分37秒715のファステストラップをマークし、ボッタスとの差を7秒に縮めた。ボッタスはトラフィックに引っかかりペースが下がっていたものの、前が開けると全セクターで全体ベストを更新。1分37秒030までファステストラップを塗り替えた。

 再びフェルスタッペンとの差を広げたボッタスは、8秒リードでファイナルラップに突入。危なげなくトップチェッカーを受け、開幕戦以来となる今季2勝目を挙げた。ファステストラップのボーナスポイントも獲得し、ハミルトンとのポイント差を55ポイントから44ポイントに縮めた。

 2位はフェルスタッペン。ボッタスとつば迫り合いを演じることはできなかった。3位のハミルトンは、ボッタスと22.7秒差。レース前のペナルティで勝負権を失ってしまった格好だ。ミハエル・シューマッハーの最多記録に並ぶ、91勝目はお預けとなった。

 4位以下、ペレス、リカルド、ルクレール、オコン、クビアト、ガスリー、アルボンまでがポイント獲得。母国レースのクビアトは、オコンとファイナルラップまで7位争いを演じたが攻略はできなかった。リカルドやアルボンには、ターン2でのコースオフに関連してタイム加算ペナルティが科されたが、順位変動はなかった。なおホンダPU勢は全車が入賞である。

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