携帯が原因 死傷者数は2011年から増加中
英国の運輸委員会が、運転中の携帯電話の使用を全面的に禁止するべきだと訴えている。
最近の報道によると、下院議員のグループが携帯電話のハンズフリー機能を使った通話も含む使用禁止の拡大を政府に求めているという。その理由として、「ハンズフリー機能を使った運転中の通話も、同じくらい事故を起こす危険がある」という証拠を挙げている。
同議員グループは、通話のみならずデータの送受信も含め、運転中のいかなる携帯電話の使用も禁止するべきと述べている。
英国における2017年の交通事故による死傷者数は773人。そのうち、運転中に携帯電話を使用していたため起きた衝突事故による死者の数は43人、負傷者の数は135人にのぼるという事実がある。その数は2011年から毎年増え続けている。
運輸委員会はさらに厳しい取り締まりも求めている。検挙率が2011年から3分の2以下にまで急落していることを挙げ、政府は警察と協力して「取り締まりを強化し、テクノロジーの使い方を正すべき」としているのだ。
ハンズフリー機能も、注意を逸らす
イギリスでは、運転中の携帯電話使用の罰則は2017年に引き上げられ、現在では200ポンド(約2万6000円)の罰金と6点の違反点数が科せられる。
しかしながら、運輸委員会はこれらの罰則が「生じる危険を考えれば依然として足りない。捕まったときに重く受け止めるように、見直して引き上げを検討するべき」としている。
リリアン・グリーンウッド委員長は次のように述べている。「当事者だけでなく同乗者や他の道路使用者にも悲惨な結果を及ぼす危険があるにもかかわらず、あまりにも多くのドライバーが法を守らず携帯電話を運転中に使用しています」
「運転中の携帯電話使用が、飲酒運転と同じくらい社会的に容認できないと見做されるためには、それがどれほど危険なことであるか、どんな悲惨な結果を招くことになるかを、ドライバーにもっと教え込まなければなりません。また、違反を抑制するに足るだけの厳しい罰則も必要です」
「また、ハンズフリー機能を使えば安全という誤解を招く認識もあります。実際には、どのような携帯電話の使用もドライバーの注意力を逸らすことに変わりはありません。政府はこのことを反映し、携帯電話使用禁止の範囲拡大を検討するべきです」
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