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【懐かしの東京モーターショー 13】1991年、ダイハツはX-021で新たなスポーツカー市場の開拓を目指した

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【懐かしの東京モーターショー 13】1991年、ダイハツはX-021で新たなスポーツカー市場の開拓を目指した

1954年、東京モーターショーの前身である「全日本自動車ショウ」が開催されてから、2019年で65年が過ぎた。そんな東京モーターショーの歩みを、当時のニューモデルやコンセプトカーなど、エポックメイキングなモデルを軸に紹介する。今回は1991年の第29回ショーを振り返ってみたい。

EVや次世代パワーユニットの展示も目立つ
1991年の第29回ショーは、アドバンスカーとはいえ、電子機器の進化を背景にした運転支援技術が実現間近なレベルに達したと感じさせてくれた。一方、水素やメタノールといった代替エネルギーを使った次世代パワーユニットの展示が目立ったほか、各社から提案された電気自動車も航続距離などの課題を克服しつつあり話題となっている。運動性能に注目するメーカーでは、新素材による軽量化、小型化がキーワードとなっていた。

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■ダイハツ X-021(タイトル写真)
ダイハツと童夢が共同開発した2シーター・ライトウエイトスポーツがX-021だ。古典的なロングノーズ・ショートデッキのスタイルとFRレイアウトが特徴で、前後重量配分50:50を実現するため、1589ccの直4 SOHC16バルブをフロントミッドシップに搭載している。軽量化のためアルミ製スペースフレームにFRPボディを架装して車重は700kgを達成。エンジン出力が140psだからパワーウエイトレシオは5kg/psに収まっていた。サスペンションはレーシングカー並みのロングアームのダブルウイッシュボーンを前後に装着。フロントはダンパー&スプリングをインボードタイプにしてバネ下重量の低減を図るなど、凝ったつくりも見どころだった。エアバッグ、ロールバー、ドアのサイドインパクトビームなど、パッシブセーフティにも配慮した本格スポーツで発売が期待されたが、バブル景気の崩壊で機会を失ったのが惜しまれる。

■マツダ HR-X
21世紀の都市型コミューターとして開発された、マツダ初の水素RE(ロータリーエンジン)搭載車。ゼロエミッションへのひとつの回答として注目された。基本構成は、アルミ製のスペースフレームにFRPパネルを貼った2+2の軽量車体のリアに、単室容積499ccの2ローターREを横置きミッドシップ搭載したもの。水素REは100ps/13.0kgm(目標値)のパワースペックだが、REの泣きどころでもある低速トルク不足を補うため、エンジンの後端にアシスト及び回生を行う電気モーターを取り付けているのが特徴だ。燃料の水素は安全性を考慮して水素吸蔵合金を採用。ここに37立方メートルの水素を吸蔵し、約200kmの走行を可能にすると公表された。サイズは全長3850×全幅1700×全高1450mm。ミッドシップならではの低くスラントしたボンネットからリアハッチゲートに続くティアドロップフォルムで先進性を訴求すると同時に、広いウインドーによる高い視認性と開放感あふれるキャビンを実現している。

■日産 TRI-X
安全・環境への対応と、走りと快適性の追求を目的に開発された、日産の最新技術の集大成ともいえるコンセプトカー。フル4シーターのラグジュアリークーペボディは全長4995×全幅1900×全高1350mm、ホイールベースは2800mmという国際サイズだけに、キャビンも2ドアクーペとしては十分に余裕のあるスペースが確保されている。注目はVH-Xコンセプトと呼ぶパワーユニットで、基本は4.5LのV8(VH45DE型)ながら、ガソリン/メタノール混合燃料での走行を可能にしたことだ。混合割合はガソリン100:メタノール0~ガソリン15:メタノール85までの混合率に対応して、環境へのダメージを抑えている。また、エンジン、トランスミッション、サスペンション、ステアリング、ブレーキなどを統合制御して運動性能を高め、レーザーレーダーによる車間距離警報、インテリジェントエントリーシステムなどの運転支援技術を満載して、先進性をアピールした。

■トヨタ アヴァロン
北米発のデザインコンセプトカー。走行時はキャノピーが前後に開き、大人4人がユッタリとクルージングを楽しめるフルオープンカーにナルが、パーキング時にはキャビンがなくなり、人が乗れないほど全高は低くなるというユニークな発想のモデルだった。

懐かしの東京モーターショーバックナンバー

[ アルバム : 1991年の東京モーターショー はオリジナルサイトでご覧ください ]

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