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“2対1”で戦えたマクラーレン。ノリスの首位を守るため、先手を打ってルクレールのアンダーカットを阻止

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“2対1”で戦えたマクラーレン。ノリスの首位を守るため、先手を打ってルクレールのアンダーカットを阻止

 マクラーレンF1のチーム代表アンドレア・ステラは、2025年F1第8戦モナコGPでランド・ノリスが優勝するのを助けるために、チームメイトで3位に入賞したオスカー・ピアストリを利用したことを間接的に認めた。マクラーレンは、レーシングブルズ、ウイリアムズ、メルセデスが使用した極端なチーム戦術に頼ることなく、2台のマシンを使用して、先頭のマシンが成功するチャンスを高めたという。

 マクラーレンは、ノリスがポールポジション、ピアストリが3番手からスタートしたため、ライバルに対し有利な立場になると思われた。一方フェラーリは、ルイス・ハミルトンが予選後にペナルティを科され7番グリッドに降格。チームメイトのシャルル・ルクレールは、2台のマクラーレンの間で2番手からスタートすることになり、マクラーレンはレースの最後の3分の1でそのアドバンテージを最大限に活かすことができた。

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 48周目までに、コース上ではまずリアム・ローソン(レーシングブルズ)、次いでカルロス・サインツ(ウイリアムズ)が、それぞれのチームメイトが集団から抜け出せるよう可能な限り低速で走行したため、隊列の一部が非常に遅いスピードで走行することになっていた。この時ノリスは、2度目の周回遅れになろうとしていた多数の後方集団に迫っており、ここでマクラーレンは先手を打ってノリスの勝利を確保した。

 ステラは戦略について、次のように説明した。

「我々にとって一番ストレスがかかったのは、ランドが後方集団を2度目に突破しなければならなかった時だった。そして、ランドがそのグループを抜こうとして多くのタイムを失っている間に、フェラーリがルクレールにアンダーカットをさせる可能性があることを我々は知っていた。しかし、戦略チームはそれがリスクだと鋭く認識したので、オスカーを呼び戻したと言わねばならない」

 もちろん、48周目にピットインしたピアストリにアンダーカットされるのを避けるために、ルクレールもすぐにピットストップを行わざるを得なくなった。ルクレールが49周目の終わりにピットインしたため、ノリスも1周後に同じことをするチャンスが生まれ、10番手争いをしているグループを通り抜ける必要がなくなり、ルクレールに対して確保した差の恩恵を受けることができた。

 ステラはチームを称賛し、「ピットストップクルーは非常に素晴らしいピットストップをしてくれた。そして、我々はルクレールのこの攻撃をカバーできた」と述べた。

「オスカーを2位にするために、我々がこれ以上できたことはなかったと思う。それは、ルクレールに対して現実的なアンダーカットを試みられるほど、オスカーが近くにいなかったからだ」

 ステラはまた、レース開始直後からのレーシングブルズの戦術がチームを助けたとも認めた。14周目と18周目の間に、5位を争っていた4人のドライバーがピットストップを行い、フィールドに大きなギャップが生まれ、ノリスとライバルたちにピットストップの大きなチャンスができたのだ。

「それは確かに役に立った。今日は、フェルスタッペンがハードタイヤでスタートしてミディアムタイヤに切り替え、明らかにロングスティントを狙っていたため、レースは常にやや膠着状態だったが、コース前方が非常にクリアで、余裕を持ってピットストップをして戻るスペースがあったため、ランドとオスカーの両者は早めにピットインして、第2スティントには楽に臨むことができたのだ」

[オートスポーツweb 2025年05月28日]

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みんなのコメント

1件
  • tnw
    この作戦の術は無理に覚えられるものでは無い印象がある。映画なら簡単にやってのけられる様なストーリーが劣等感や危険性の基になる。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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